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Exclusive articles:
火の試練
アジア・太平洋
アンゴラは大量の石油とダイヤモンドを産出するが、大多数の人々は恩恵を受けていない
Goal16(平和と公正を全ての人に)
カザフスタン、宗教間対話の世界的拠点として台頭
ニュース
アジア・太平洋
火の試練
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2025年9月16日
Goal16(平和と公正を全ての人に)
アンゴラは大量の石油とダイヤモンドを産出するが、大多数の人々は恩恵を受けていない
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カザフスタン、宗教間対話の世界的拠点として台頭
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火の試練
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2025年9月16日
アンゴラは大量の石油とダイヤモンドを産出するが、大多数の人々は恩恵を受けていない
Goal16(平和と公正を全ての人に)
2025年9月15日
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CIVICUSによるフロリンド・チヴクテ氏(米国拠点の市民社会組織「フレンズ・オブ・アンゴラ」創設者兼事務局長)へのインタビュー 【IPS/CIVICUS=フロリンド・チヴクテ】 アンゴラ政府が7月1日にディーゼル補助金を撤廃し、公共交通費が急騰したことをきっかけに、一連の抗議行動が発生しました。アンゴラはアフリカ有数の産油国であるにもかかわらず、その富の恩恵を受けられない人々が貧困の中で暮らし続けています。市民は前例のない規模で街頭に立ち、汚職と失政の終結を訴えました。独立以来50年間政権を握る与党にとって最大の試練となっています。治安部隊は一部の略奪や破壊行為に対して致死的な武力を行使し、少なくとも30人が死亡、277人が負傷、1,500人以上が拘束された。 Q:抗議の引き金は何ですか? チヴクテ氏:燃料補助金の撤廃が危機を招きました。抗議は7月28日、首都ルアンダで運転手らのストライキとして始まり、全国各地に広がって大規模な抗議行動へと発展しました。 燃料価格の高騰は多くの家庭に壊滅的な打撃を与えました。長引く不況と通貨下落で賃金は目減りしており、交通費が上がれば食料や学費も上昇し、生活に苦しむ人々はさらに追い詰められました。 しかし、燃料はあくまで引き金にすぎません。抗議は、若年層を中心とする高失業率、拡大する貧困、汚職や失政への怒りといった深刻な不満を背景にしています。公共資源は少数の権力者に結びついた豪華な支出やインフラ取引に流れ、基本的なサービスや雇用は放置されています。こうした不満に燃料価格の急騰が重なり、怒りが爆発しました。 Q:資源大国なのになぜ人々は困窮しているのですか? チヴクテ氏:危機の核心にあるのは、この皮肉です。アンゴラは石油やダイヤモンドを大量に産出していますが、その恩恵は国民に行き渡っていません。失政と根深い汚職が問題の中心にあります。資源収入は政治権力に近いネットワークに吸い上げられ、国外に流出するか雇用を生まない形で投資されてきました。 さらに、アンゴラは燃料輸入に依存しています。国内の精製能力が不足しているため、石油収入が製油所建設や産業振興に使われず、むしろ政治的に結びついた者たちが精製品の輸入で利益を得る仕組みが続いてきました。この結果、地元産業や農業への投資意欲が削がれ、巨富を手にする小さなエリート層と、低賃金と劣悪なサービスに苦しむ大多数という構造が生じています。 Q:抗議は政府の支配をどう映し出しているのですか? チヴクテ氏:今回の抗議は転換点を示しています。独立以来MPLA(アンゴラ解放人民運動)が政治を支配してきましたが、大規模な抗議は珍しいことです。首都を中心に多くの市民が街頭に立ったことは、政権と与党への不満の高まりを示しています。 当局は強硬な対応を取りました。治安部隊は催涙ガスや実弾を使用し、労組指導者やジャーナリストを含む多数を拘束しました。地域によっては略奪が発生し、治安部隊との衝突で死傷者が出ました。市民社会は殺害の真相解明と責任追及を求めています。 しかし、力による弾圧は逆効果を招きかねません。強権対応は不信感と怒りを強め、2027年選挙に向けた政治参加の在り方に影響を及ぼす可能性があります。 Q:市民社会はどう組織し、どんな困難に直面しているのですか? チヴクテ氏:市民社会――教会、労組、地域団体など――は迅速に動き、責任追及と透明性を訴えています。例えばアンゴラ・サントメ・プリンシペ司教協議会の正義と平和委員会、フレンズ・オブ・アンゴラ、正義・平和・民主主義協会、プロ・ボノ・アンゴラなどが宗教団体と協力し、殺害の調査を求めるとともに、犠牲者家族への支援に取り組んでいます。 しかし環境は敵対的です。資金不足で人権・民主主義活動を持続するのが難しい状況です。国家による監視も障害となり、市民団体はサイバー攻撃や厳しい監視の対象となっています。共産主義的権威主義の遺産は根深い不信感を残し、組織化を妨げています。 さらに、言語の壁も国際支援を制限しています。活動の多くはポルトガル語で行われており、英語やフランス語、スペイン語を用いる国際社会との接点が限られています。 加えて、法制度による制約も強まっています。2024年の国家安全保障法や公共財・サービス破壊罪法案、2023年の大統領令で承認されたNGO法案などは、市民空間をさらに狭める恐れがあります。 Q:根本的な問題を解決するには何が必要ですか? 汚職を断ち、公的財政を透明に管理する強い政治的意思が必要です。入札や財政データを公開し、過去の不正を追及し、資源収入を病院、教育、地元産業に投入すべきです。教育・医療・小規模農業への投資は雇用を創出し、生活を安定させ、輸入依存を減らすことにつながります。 制度改革も不可欠です。財産権を保護し、投資が雇用につながるビジネス環境を整え、独立した司法と選挙制度を強化することが求められます。 国際社会も役割を担うべきです。選挙の透明性を支援し、アンゴラで活動する企業や政府に説明責任を求める必要があります。 2027年の選挙は重要な試金石となります。国際社会は注意深く見守り、透明性と選挙の公正を高める改革を後押しすべきです。選挙制度改革と地方レベルでの結果公開は、民主的プロセスへの信頼を回復する大きな一歩となるでしょう。(原文へ) INPS Japan 関連記事: 成功を調理する:アンゴラでクリーンエネルギーの利用拡大を目指すソーラーキッチン・イニシアチブ アンゴラ、ロシア製武器の製造を計画 |アフリカ|鉱物資源の収奪と環境破壊に苦しむ地元住民
カザフスタン、宗教間対話の世界的拠点として台頭
ニュース
2025年9月14日
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【アスタナINPS Japan=アイマン・ナキスペコワ】 民族間・宗教間の対立が高まる中、宗教・文化間の対話を促進してきたカザフスタン独自の経験が世界的に注目を集めている。世界伝統宗教指導者会議の第8回大会を前に、国際宗教間・宗派間対話センター議長顧問であり大使のブラート・サルセンバエフ氏が、アスタナ・タイムズとのインタビューで語った。 「カザフ首都が世界と伝統宗教の指導者の対話の恒常的な開催地、そして求められるプラットフォームとなったのは偶然ではない」と、同氏は述べた。サルセンバエフ氏は同会議の目標推進を担うコミッショナーも務めている。 この会議は2003年に創設され、普遍的価値の促進や宗教・文化・国家間の理解強化を目指している。キリスト教、イスラム教、ユダヤ教、仏教などの宗教共同体の支持を受け、短期間で世界的な対話の場として確立された。会議の間の活動を支えるため、事務局も設置された。 サルセンバエフ氏は「20年以上にわたり会議を開催してきたが、各大会はその時代が直面する課題を扱ってきた。だからこそ、これまでの7回はいずれも充実し、真に代表的なものとなった」と振り返った。 また、2022年の第7回大会でカシムジョマルト・トカエフ大統領から「2023~2033年の会議発展のためのコンセプトを策定せよ」との指示があったことを想起。2023年に事務局が採択したこの文書に基づき、「善意大使制度」や「青年宗教指導者フォーラム」を創設したと述べた。 過去20年間で、この会議は規模と範囲の両面で拡大してきた。初回の会議には17の代表団が集まったが、今年は100を超える代表団が参加すると見込まれている。 「世界と伝統宗教の指導者たちがこの会議に参加している。必ずしも最高位の指導者とは限らないが、それぞれの信仰共同体において意思決定を行える影響力のある人物たちだ。また、政治指導者や国家元首、国際機関の高いレベルでの関与も重要であることを指摘した」とサルセンバエフ氏は述べた。 議題の拡大 第8回大会のテーマは「Dialogue of Religions and Synergy for the Future. (宗教間対話と未来のためのシナジー)」となる。サルセンバエフ氏は「対話だけでは十分ではない。共同行動こそが課題解決につながる。」と述べ、協働の重要性を訴えた。 第8回本会議に先立ち、9月15日の作業部会と16日の事務局会合で議題や手続きを最終決定する予定だ。事務局会合はカザフスタン上院議長のマウレン・アシンバエフ氏が主宰する。 サルセンバエフ氏はアシンバエフ氏の発言を引用し、「21世紀初頭に世界宗教指導者の英知によって、人類は『文明の衝突』というシナリオを回避できた。」と指摘した。 今回は並行イベントも拡充される。第2回となる青年宗教指導者フォーラムでは世代間の継続性を重視し、「宗教指導者は高齢者が多い。若いリーダーをこのプロセスに参加させたい。」と語った。 また、初めて専門家グループが招集され、独立した視点から宗教間対話を分析する。さらに新たな善意大使が任命され、国連文明の同盟(UNAOC)高等代表のミゲル・アンヘル・モラティノス氏が議長を務める宗教施設保護の特別セッションも行われる。 「第8回会議はより集中的であり、従来型の形式から脱却する新たな段階を示している。参加者を十分に巻き込み、次の行動を明確にするため、並行イベントを取り入れてプログラムを多様化している」とサルセンバエフ氏は述べた。 現代的課題への対応 同氏は、このフォーラムが世界の宗教間対話を「対立から理解へ」と転換させたと強調した。「ここに集う人々は議論で争うためではなく、互いの立場を共有し理解するために来ている。それ自体が大きな成果だ」と述べた。 最も重要な成果の一つは、宗教指導者が一貫して「過激主義やテロは宗教と無関係」と明言してきたことだという。「真の宗教は本質的に過激でも急進的でもテロ的でもない。そのようなレッテルを利用する者は信仰を悪用しているにすぎない」と語った。 さらに、デジタル化の進展による新たな課題も指摘した。 「多くの人々が仮想現実の中で生活し、社会の分断を招いている。精神性と道徳教育を守ることが極めて重要である。まさにそれこそが、このデジタル時代における宗教指導者の役割である。彼らは技術の専門家ではないが、精神性を担う存在なのだ」とサルセンバエフ氏は述べた。 サルセンバエフ氏は、会議を「世界の宗教指導者が共同体の灯台となる場」と位置づけ、その影響力は信徒にとどまらず、政府や議会の意思決定にも及ぶとした。 「平和とは単に対立がない状態ではない。対立は常に存在する。平和とは理解である。そして理解は、善意ある人々が解決を探り、橋を架け続ける努力の中から生まれる。それこそが本会議の本質だと私は信じている」と結んだ。(原文へ) INPS...
台頭するカザフスタン―再生可能エネルギーと国際外交で切り拓く持続可能な未来
Goal16(平和と公正を全ての人に)
2025年9月13日
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【London Post=スルシュティ・ホデ】 カザフスタンは、資源依存型国家から持続可能なエネルギーと外交的安定の拠点へと転換し、世界舞台で重要な存在感を示しつつある。再生可能エネルギーへの戦略的注力、均衡の取れた外交政策、包摂的成長への取り組みによって、同国は国際社会における役割を再定義している。 ワシントン・コンサルティング・ソリューションズのマネージング・パートナーであり、ヘンリー・ジャクソン協会の准研究員でもあるダレン・スピンク氏にインタビューし、こうした変化を詳しく探った。スピンク氏は今年初めのアスタナ国際フォーラムに参加しており、カザフスタンの再生可能エネルギー戦略、平和仲介者としての役割、文化外交や包摂的成長が同国の未来をどのように形作るかについての見解を語った。 再生可能エネルギーへの野心 カザフスタンは再生可能エネルギー分野で大きな前進を遂げており、エネルギー源の多様化と化石燃料依存の低減を目指している。過去10年で100件以上の再生可能エネルギー事業が開発され、風力や太陽光発電が含まれている。特筆すべきは、エンビジョン・エナジーとの合弁による風力発電機の国内生産計画や、アラブ首長国連邦の支援による出力1GWの風力発電所であり、年間30億キロワット時以上のクリーン電力を生み出す見込みだ。 スピンク氏は、この取り組みがカザフスタンを特別な位置に押し上げていると指摘する。「米国はいまだ化石燃料に大きく依存していますが、カザフスタンと英国は再生可能エネルギーで共通基盤を見いだしています。英国は洋上風力発電の経験があり、カザフスタンのグリーントランスフォーメーションに投資する意欲があります。」と述べ、両国の協力がカザフスタンを地域のクリーンエネルギーの先導役に押し上げる可能性を示唆した。 中立的な外交姿勢 カザフスタンの外交政策は、中立と対話を重視している。最近の例としては、カシムジョマルト・トカエフ大統領がアゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領と電話会談を行い、地域の調停役としての役割を示したことが挙げられる。 「トカエフ大統領は、現代的な外交アプローチを通じて、カザフスタンが信頼される調停者としての役割を果たせることを示した。」とスピンク氏は述べ、同国の実利的な国際関係アプローチを強調した。 この中立外交は、強固な貿易関係や安全保障パートナーシップと相まって、中央アジアにおける安定勢力としての信頼性を高めている。 トランス・カスピ海開発銀行の構想 スピンク氏は、地域のインフラやエネルギー事業を資金面で支える「トランス・カスピ海開発銀行」の設立を提案した。こうした金融機関は、カザフスタンの再生可能エネルギー推進を後押しするだけでなく、カスピ海諸国間の経済統合と安定を促すだろうと語った。 「地域開発銀行を創設すれば、東西をつなぐ金融の架け橋となり、投資を促進し、繁栄を共有できる」とスピンク氏は説明した。 女性のエンパワーメントと包摂的成長 カザフスタンはジェンダー平等と包摂的な経済発展にも力を入れている。再生可能エネルギー分野では女性がリーダーシップを担う場面が増え、グリーントランスフォーメーションに貢献している。 「女性や若者を力づける社会は、その可能性を倍増させる社会です」とスピンク氏は述べ、持続可能な発展を推進するうえで包摂的政策の重要性を強調した。 次世代の力を引き出す カザフスタンの若者たちも、再生可能エネルギーの取り組みに積極的に貢献している。中国で開催された第4回SCO青年イノベーション・起業家コンペティションでは、カザフのクリーンテック系スタートアップが上位入賞し、スマートエネルギーや持続可能な開発における革新的な解決策を披露した。 また、アルマトイ電力通信大学(AUPET)は学生にグリーンスキルを育成する拠点となっており、再生可能エネルギーやグリーン技術の教育プログラムが2024年のグリーンスキル賞の最終候補に選ばれた。同国が未来のリーダーを育成し、持続可能なエネルギー社会を築こうとしている姿勢を示している。 アスタナ国際フォーラム―世界対話の場 アスタナ国際フォーラムは、カザフスタンの世界的な野心を最も鮮明に示す舞台の一つとなっている。今年のテーマ「心をつなぎ、未来を形作る」は、トカエフ大統領が掲げる「対話こそが平和と進歩の礎」というビジョンを反映していた。フォーラムには政治、学術、経済の各界リーダーが集まり、アスタナは国際協力の拠点となった。 国際社会における戦略的位置 戦略的な地理的位置と均衡の取れた外交政策により、カザフスタンは世界の主要なプレーヤーとしての地位を確立しつつある。再生可能エネルギーを優先し、包摂的成長を推進し、地域の安定を図ることで、国際舞台での影響力を高めている。 トカエフ大統領の指導力は、持続可能な発展と国際協力への強いコミットメントを体現している。対話と現実的な外交を重視する姿勢は、革新、安定、そして国際的関与に特徴づけられる新しい時代をカザフスタンにもたらしている。 カザフスタンは、影響力とは単に国の大きさや軍事力から生まれるのではなく、信頼、均衡、そしてビジョンから生まれることを証明している。その意味で、「新しいカザフスタン」はまさに台頭している。(原文へ) INPS Japan 関連記事: カザフスタンとミドル回廊:世界貿易への影響 |カザフスタン|アルジャジーラのインタビューに見る均衡ある外交と改革 カザフスタンと日本、戦略的パートナーシップ深化を誓う
国連、アフガニスタン東部の連続地震に対応 「より良い復興」目指す
Goal11(住み続けられる街づくりを)
2025年9月12日
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国連と加盟国は、このたびのアフガニスタン東部での一連の地震と余震を受け、「地域主体の復興」を最優先課題として掲げている。 【国連IPS=ジェニファー・シンツ・リン・レヴィーン】 アフガニスタン東部の山岳地帯、クナル州とナンガルハル州を中心に発生した一連の地震と強い余震により、未曾有の被害が広がっている。暫定報告によると、少なくとも1,400人が死亡、3,100人以上が負傷。住宅や重要インフラの広範な破壊で数千人が避難を余儀なくされ、落石や地滑りが救助隊の到達を妨げている。 これを受けて、国連人道問題調整事務所(OCHA)は地震発生から数時間以内に1,000万米ドルを拠出し、避難所、食料、水、子どもの保護、医療支援を開始した。英国や韓国なども国連を通じた資金提供を約束している(英国はタリバン政権を承認していない)。OCHAと連携する国連開発計画(UNDP)は、即時の人道支援と長期的な復興・強靭性強化を結び付ける取り組みを進めている。国連は緊急アピールの準備を進めており、中央緊急対応基金(CERF)からの500万米ドルがすでに拠出された。 資金難と持続性への懸念 迅速な対応にもかかわらず、支援が持続できるかどうかには疑問が残る。トム・フレッチャー国連人道問題担当事務次長(緊急援助調整官)は「今回の危機は、人道支援のための資源が縮小している代償を露わにした」と警告。「大幅な資金削減により、何百万人もの人々に不可欠な保健・栄養サービスが停止し、遠隔地の命綱である航空機が地上に留まり、援助団体は活動規模を縮小せざるを得なくなっている」と述べ、各国に改めて支援を呼びかけた。 「地域主体の復興」へ こうした緊急性と資源不足の狭間で、UNDPは即時の生存支援を超えた復興ビジョンを提示している。UNDPアフガニスタン常駐代表スティーブン・ロドリゲス氏は、同国が「複合的な経済危機」に直面していると強調。国連の25の調査チームのデータによれば、これまでに8万4,000人が被災したという。 同氏は、がれきの撤去や住宅再建を行う家族への現金支援など「地域主体の復興」プログラムを説明。2023年のヘラート地震での成功例を引きつつ、加盟国に「より良い復興(ビルド・バック・ベター)」への参加を呼びかけた。 女性と人道支援の課題 一方で、女性や少女への制限が国連活動に影響している現実も指摘された。女性人道支援員の採用は禁じられており、国連女性機関アフガニスタン特別代表スーザン・ファーガソン氏は「女性や少女が今後数日のうちに命を守る支援や情報から排除されかねない」と警鐘を鳴らした。 これに対しロドリゲス氏は、女性が緊急医療を受けられない事例は「あくまで孤立的なもので、体系的な制限ではない」と述べた。 タリバンとの協力と今後 一部の国々がアフガニスタン当局を通じた資金拠出を渋るなかでも、国連は人道原則―人道性、公平性、独立性――を堅持して関与を続ける姿勢を示している。 ロドリゲス氏は2023年の地震対応での困難がその後解消されたことを挙げ、タリバンのヘリコプターによる山岳地帯への支援輸送を含め、連携が改善していると説明。「人道第一」という理解が共有されたことを「模範的」と評した。 当面の焦点は、生存者の救出、食料や安全な水の供給、感染症の拡大防止に置かれる。しかし、国連当局者は、壊滅的な被害を受けた住宅や生計の再建には、緊急援助を超えた持続的な支援と長期的な関与が不可欠だと強調している。(原文へ) INPS Japan/IPS UN Nureau Report 関連記事: タリバンの布告がアフガン女性の危機を深刻化、NGO活動を全面禁止へ アフガン女性たち、自由を得るまでタリバンの圧政に抵抗すると誓う オリエンタリズム、自民族中心主義、女性蔑視、テロリズムによる非・神聖同盟-パートI : タリバン擁護論を解明する