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ディマシュ・クダイベルゲン、新曲ミュージックビデオでカザフスタンの雄大な風景と文化遺産を紹介

【The Astana Times=ダナ・オミルガジ】 カザフスタンの歌手ディマシュ・クダイベルゲンが11月127日、新曲「キエリ・メケン」(カザフ語で「神聖な故郷」)のミュージックビデオを公開した。 「このプロジェクトは、私の故郷の圧倒的な美しさに対する心からの敬意です。このビデオでは、カザフスタン(=カザフ人の国の意)の息をのむような風景や豊かな文化遺産を最大限に表現しようと努めました。この国が世界中の旅行者にとって夢の目的地となる可能性を秘めていると、心から信じています。」とディマシュは自身のInstagramアカウントでコメントしている。 https://www.youtube.com/watch?v=FgGFGBRjLA4 このビデオは、カザフスタン国内の壮大な風景の中で撮影され、同国の象徴的かつ神聖な場所を強調している。神秘的な山々、透明度の高い湖、謎めいた洞窟、深い峡谷、果てしなく広がるステップ(草原)、自由な風、そして何世紀にもわたる歴史と伝統を受け継ぐ心温かい人々──これらすべてがカザフスタンを象徴しているとdimashnews.comは伝えている。 このミュージックビデオのプレミアは、中国での2024「カザフスタン観光年」の締めくくりとして開催されたフォーラム中、アルマトイで行われた。 「ビデオの主なコンセプトは、ディマシュとカザフスタンの大自然とのつながりを表現することでした。当初は、スタジオでCGを使って観光名所や動物を再現する計画でしたが、カザフスタン観光局が、これらの風景の本質をリアルに捉えるため、実写映像の使用を提案しました。」とガリム・アシロフ監督は語っている。(原文へ) INPS Japan/The Astana Times この記事は、The Astana Timesの許可を得て掲載しています。 Link to...

プロジェクト・サファイア:米国とカザフスタンの安全な世界への使命30周年

【The Astana Times=ダナ・オミルガジ】 今年、プロジェクト・サファイアの30周年を迎える。この歴史的な作戦は1994年に実施され、ウスチ・カメノゴルスクの危険な施設から600キログラムの高濃縮ウラン(HEU)を撤去するというものだった。 米国カザフスタン大使館によると、このウランはソ連時代の核計画の遺産で、盗難の危険性が高い状況にあった。この状況はソ連崩壊後、米国の外交的関与を通じて発見された。この物資を米国に輸送することで、核拡散の脅威が大幅に削減された。ビル・クリントン元米大統領は、この類を見ない作戦を機密解除し、1994年11月23日に世界に発表した。 プロジェクト・サファイアは、特に核安全保障の分野で、米国とカザフスタンの戦略的パートナーシップの持続性を象徴している。米国は1991年12月25日にカザフスタンの独立を最初に承認した国であり、この関係を核不拡散協力を基盤として重視してきた。この作戦は、グローバルな安全保障課題に対処するための協力の力を示し、両国間に深い信頼を築くとともに、協調的脅威削減(CTR)プログラム(通称:ナン=ルーガープログラム)の成功の礎を築いた。 国際安全保障・不拡散担当国務次官補のC.S.エリオット・カン氏は次のように述べている。「プロジェクト・サファイアは、外交が直接的にグローバルな安全保障を向上させる具体的な成果をもたらすことができるという力強い教訓を示しています。継続的な関与と協力を通じて、核拡散防止や脆弱な核物質の安全確保において意味のある進展を達成することができます。」 国防脅威削減局のレベッカ・ハースマン局長によると、今日カザフスタンと行われている核安全保障関係者の訓練や装備、旧セミパラチンスク核実験場の安全確保といった共同の取り組みは、プロジェクト・サファイアにそのルーツを持つとされている。「私たちは、脅威削減という共通の使命を支えるために、これまでの信頼関係から力を引き続き得るつもりです」とハースマン氏は語った。 HEUはC-5輸送機3機でテネシー州オークリッジのY-12国家安全保障複合施設に輸送された。同施設では、エネルギー省国家核安全保障局(DOE/NNSA)が国際原子力機関(IAEA)の監視下で、これを民生利用のために低濃縮ウラン(LEU)に転換した。 DOEの核安全保障担当次官でありNNSA管理者のジル・フルビ氏は次のように語っている。「プロジェクト・サファイアから30年が経過した今も、NNSAは核安全保障を促進するための地域および世界的なパートナーシップを技術的専門知識で支援し続けています。この画期的な作戦の完了以降、カザフスタンと協力してさらに210キログラムの高濃縮ウランを撤去または低濃縮化してきました。今後もこのパートナーシップを強化することを楽しみにしています。」 プロジェクト・サファイアの遺産は、安全で安心な世界の実現に向けた継続的な努力を奨励している。米国は、カザフスタンや他のパートナーと協力してグローバルな核不拡散体制を強化するというコミットメントを堅持している。 核兵器の拡散防止は、国家安全保障上の必須事項であるだけでなく、共有されたグローバルな責任でもある。この脅威を削減するために協力することで、各国は共同の安全を高め、すべての国々にとってより安定し繁栄した世界を促進することができる。(原文へ) 今年4月、『アスタナタイムズ』は、プロジェクト・サファイアに参加し、カザフスタンの核兵器なき未来への最初の一歩を目撃したアンディ・ウェバー氏(戦略的リスク評議会ジャネ・E・ノーラン戦略兵器センターのシニアフェロー)にインタビューを行った。このインタビューは以下のYouTubeでも視聴可能。 https://www.youtube.com/watch?v=r8Sqaxuk4Rw The Astana Times INPS Japan/Astana Times この記事は、The Astana Timesの許可を得て掲載しています。 Link...

|ケニア|農村地域の牧畜民を蝕むトラコーマ

【エランカタ・エンテリット(ケニア)IPS=ロバート・キベ】 赤いマサイ族のショカを身にまとったルモシロイ・オレ・ムポケさん(52歳)は、古びた牛革のマットにあぐらをかいて座り、悲しみが刻まれた表情で家の外にたたずんでいる。かつて鋭かった彼の目は、今やトラコーマによりかすんでしまい、以前は誇りをもって世話をしていた牛の影すらまともに見えない。 「まだ見えていたうちに何かをするべきだった…」と彼は静かに呟く。声には後悔がにじみ出ている。「今や私は家畜の世話もできず、子どもたちが私を家の周りで案内してくれています。父親として家族に提供できるものが何もない。」 ケニアのナロク郡エランカタ・エンテリット村は、ナイロビから北西に93マイル離れた僻地に位置し、ムポケさんは視力だけでなく、養い手としての役割も失い、貧困と依存の悪循環に陥ってしまっている。 逞しさと土地との深い絆で知られるマサイ族は、ケニアの遊牧民コミュニティの一つであり、トラコーマに対して特に脆弱である。彼らが暮らす埃っぽく乾燥した環境は、この感染症を蔓延させやすく、すでに十分な医療サービスから隔絶されている地域社会で、この病魔は猛威をふるっている。世界保健機関(WHO)の「サイツセーバーズ」とケニア保健省は、この病の撲滅に向けて取り組んでいるが、ルモシロイのようなコミュニティにとって、闘いはなお続いている。 ケニアの過酷なリフトバレー州や北部の乾燥地帯では、水源が乏しく衛生状態が劣悪なため、トラコーマ(クラミジア・トラコマティスが引き起こす忘れ去られた熱帯病)は慢性的な苦痛と失明を引き起こし、牧畜民コミュニティの生活を脅かしている。トラコーマ撲滅は、2030年までの国連持続可能な開発目標(SDGs)、特にSDG 3(すべての人々へのユニバーサルヘルスケアの提供)を達成するために不可欠である。 他方、バリンゴ郡東ポコットのチェモリンゴト病院の中庭には、医療ケアを求めるのではなく、郡政府から配布される救援物資を受け取るために集まった年配の女性たちが座っている。6人の痩せた女性たちは杖に頼りながら、少年たちに案内されて所定の場所に向かっている。彼女たちは全員失明しており、トラコーマによって視力を奪われている。彼女たちの赤く腫れた目は、絶え間ない痛みに耐えながら擦り続けており、疲れ果てた表情には諦めのしわが刻まれている。「たくさんの目薬をもらったけれど、もう治療には興味がありません。今はただ食べ物がほしいだけです。」と、カカリア・マリムティチさんは疲れ切った声で呟いた。 彼女もここにいる多くの人々と同じように、トラコーマで失明し苦しんでいる。トラコーマは主に貧困地域に住む世界で約190万人に影響を与えている。バリンゴの乾燥地帯では、人々が失明とともに飢え、貧困、そして基本的な資源の欠如と戦っている。 チェモリンゴトの住民、チェポスクト・ロクダップさん(68歳)は近くに座り、鋭い刺すような痛みを和らげようと目を擦っている。「何かが私の目を切り裂いているように感じます。」と、彼女は独り言のようにささやく。2年前、彼女の残っていた視力が失われ、彼女を「暗闇の世界」に突き落とした。その日を彼女は鮮明に覚えている。太陽や影を見つめるために頼っていた目が、とうとう失われてしまった。 トラコーマはケニア全土、特にトゥルカナ、マルサビット、ナロク、ワジールなどの牧畜地域で蔓延している。WHOによると、トラコーマは世界中で失明の主要な感染症原因でありながら、資金が不足しており、ほとんど注目されていない。この病は清潔な水や医療へのアクセスが限られたコミュニティで広がりやすく、牧畜民にとっては特に深刻である。 2024年4月のWHOのデータによると、約1億300万人がトラコーマの流行地域に住んでおり、この病による失明のリスクにさらされている。 「ここマルサビットでは、清潔な水は権利ではなく贅沢品です。」と、ナイトレ・レカンさん(40歳)は語った。彼女の夫は牛飼いである。「私たちの子どもたちは常に目の感染症に悩まされていますが、きちんとした診療所がなく、時には薬草を使ったり自然治癒を祈ったりしますが、治らないことが少なくありません。」彼女の体験は、牧畜民コミュニティにおけるトラコーマの治療と予防が伝統的な信念や知識の不足によって妨げられていることを浮き彫りにしている。 レカンさんは家族のトラコーマとの闘いについて、「娘のアイシャは昨年から視力を失い始めました。最初は単なる目の感染症だと思ったのですが、診療所ではトラコーマだと言われました。抗生物質をもらったけれど、診療所は遠すぎて交通費も払えないから再診には行けません。」と語った。レカンさんのような家庭では、医療センターまでの距離と経済的な制約がトラコーマ治療の大きな課題となっている。 マルサビットの地域保健従事者であるハッサン・ディバさんは、トラコーマ撲滅に向けて取り組んでいる。「意識啓発が重要です。」と彼は言う。「私は様々な家庭を訪れ、トラコーマ、その原因、予防について教えていますが、私一人で行ける場所には限りがあります。より多くの資源と支援が必要です。」と語った。 トラコーマの影響は健康だけでなく、牧畜民の経済的な安定も脅かしている。「家族の誰かが病気になると、すべてが止まります。」とルモシロイさんは語る。「私は動物の放牧に行けず、家畜が健康でなければそれを売ることもできません。そうなると食べ物も買えず、学費も払えなくなります。」WHOによれば、トラコーマの経済的負担は貧困を深刻化させ、家族が医療費に資源を振り向けなければならなくなる。 ケニアの保健システムは、特に牧畜民地域の遠隔地において大きな課題を抱えている。政府のユニバーサルヘルスカバレッジへの取り組みは称賛されるが、地理やインフラの影響で医療サービスへのアクセスが制限されている地域では実施が遅れている。 「この地域の医療施設のほとんどは、人員も資金も不足しています。私たちは、きれいな水や衛生設備といった予防策への資金提供を優先し、トラコーマの症例を管理する医療従事者を育成する必要があります。こうした基本的な対策がなければ、トラコーマとの闘いは成功しません。」と、マッサビットの公衆衛生担当官であるワンジル・クリヤ博士は語った。 サイツセーバーズ・ケニアのディレクターであるモーゼス・チェゲ氏は、「トラコーマは最も貧しいコミュニティに不釣り合いに影響を与えており、その根絶は個人やコミュニティ全体にとって多大な利益をもたらします。ケニアはトラコーマとの闘いで大きな進展を遂げており、それにより多くの子どもが学校に通い、大人が働き、家族を支えられるようになっています。」と説明した。 「ケニアでトラコーマを根絶する課題は膨大で、まだ110万人以上がリスクにさらされています。手や顔を清潔に保つことが病気の拡散を防ぐために不可欠ですが、清潔な水がないと衛生を保つのは困難です。マサイのような遊牧民のグループに一貫した医療サービスを提供するのは難しい。また、一部のマサイは、家の周りにハエがいることを家畜の繁栄の証と考える文化的な側面もありますが、これらのハエはトラコーマを引き起こす細菌を運んでいるのです。」とチェゲ氏はIPSの取材に対して語った。 チェゲ氏によると、ケニアは戦略的かつエビデンスに基づいた投資と緊急の行動を通じてトラコーマを根絶し、すでにこの病を撲滅した他の21カ国の仲間入りを果たす可能性がある。2010年以来、サイツセーバーズ・ケニアは保健省の強力なパートナーとして、トラコーマの治療を1300万件以上提供し、2022年には160万件の治療を行ってケニア人を病から守ってきた。 また、最近、保健省は「忘れ去られた熱帯病(NTD)マスタープラン」を発表し、トラコーマや他のNTDの予防、根絶、撲滅、管理に向けた取り組みの加速が期待されている。 サイツセーバーズや保健省のような組織は、マス・ドラッグ・アドミニストレーションや教育キャンペーンを通じてトラコーマと闘うためのプログラムを実施している。これらの取り組みは、感染者を治療するだけでなく、病気の拡散を防ぐための衛生習慣を促進することも目指している。「変化は見られています。コミュニティが衛生の重要性を理解し、治療にアクセスできるようになると、トラコーマの悪循環を断ち切ることができます。しかし、これには皆の協力が必要です。」と、ワンジルさんは語った。 2022年には、マラウイが南部アフリカで初めてトラコーマを根絶し、バヌアツは太平洋諸国で初めてこの目標を達成した。 世界が2030年のSDGsの目標達成期限に向けて進む中、牧畜民コミュニティにおけるトラコーマの対策は、すべての人に健康を約束するために必要不可欠である。これには、コミュニティ教育、インフラ開発、平等な医療アクセスを組み合わせた多面的なアプローチが求められている。ナイトレ、ルモシロイ、マリムティチのような牧畜民にとって、これらの介入は健康の回復の約束だけでなく、より良い未来への命綱でもある。(原文へ) Note: This article is brought to you by IPS...

都市における土地への回帰

【カトマンズNepali Times】 今年9月にニューヨークの国連本部で開催された「国連未来サミット」では、ネパールのオリ首相を含む多くの首脳が、自然災害を頻発化および激甚化させている気候変動の影響を強調した。 一方、サミットにおいて、あまり注目されなかったのは、気候危機が食糧生産に及ぼす長期的な影響である。実際、熱ストレスや天候の極端さ、天水農業への影響は、すでに世界中で実感されており、国連の持続可能な開発目標(SDGs)が2030年までに達成される可能性を脅かしている。 SDGsの17の目標は、ネパールのような国々に対し、貧困と不平等の削減、栄養失調の撲滅、自然環境の保護、そしてすべての市民が健康、正義、繁栄を享受できるようにし、誰も取り残さないことを約束している。 しかし、気候変動が農業生産に与える影響に加え、ネパールでは、都市の拡大や生産性の低下、高価な肥料や農薬などの投入の必要性によって耕作面積が影響を受けている。 現在、オランダのフローニンゲン大学のネパール人研究者、プラジャル・プラダン氏が率いる新たな研究が、都市農業が減少する食糧生産の解決策となり、SDGの目標達成に寄与する可能性を探っている。 研究者たちは、都市農業のポジティブな影響とネガティブな影響の両方を探る1,450件の出版物を評価し、その結果を学術誌『Cells Report Sustainability』で発表した。 都市農業はSDGsの17の目標達成に貢献し、81のターゲットにポジティブな影響を与えることができる。しかし、51の目標を損なう可能性もある。 「都市農業は持続可能な開発にとって計り知れない可能性を秘めていますが、この可能性を実現するには、都市農業の利点を最大限に生かしながら、その悪影響を最小限に抑える方法を採用することが重要です。」とプラダン氏は説明する。 都市農業は、都市の食糧安全保障を大幅に向上させ、都市の貧困層に雇用を提供し、市街地の地下水涵養の役割を果たし、地震などの災害時に安全な避難所となる空き地を保全することができる。しかし一方で、汚染による潜在的な健康リスクや、高価な投入資材の必要性といった問題もある。     「都市農業はSDGsを推進する上で決定的な役割を果たしますが、これを達成するには、さまざまな地域特有の課題に対処する、適切で具体的な解決策が必要です。」と、ポツダム気候影響研究所研究員で中国武漢大学のユアンチャオ・フー氏は言う。また、「しかし、公平なアクセスと環境リスクの厳密な管理が必要です。」と述べた。 急速な都市化がネパールで最も肥沃な農地を侵食している。つまり、都市内に残された空き地で農業を営むことは、特に食料価格が上昇する中で、有効な代替手段になり得る。 「ネパールで最も肥沃な土地が都市に転用されることは深刻な問題です。」とプラダン氏はNepali Timesに語った。「作物栽培、園芸、アグロフォレストリー、養蜂、家畜飼育、水産養殖はすべて、都市内および都市周辺での農業活動として行うことができます。」 この研究は、都市農業の利点を生かしながら、欠点を軽減することで将来的に、より持続可能な都市とするための実践方法について提言している。 調査によると、都市農業は、教育や空き地の保全に役立つと同時に、食料安全保障や生物多様性を強化することで、多くの国がSDGsの目標達成に貢献している。 実際、カトマンズ・バレーやその他の都市部に定住している内陸部の農民の多くは、インフレや収入減のために自分たちで食料を栽培する必要に迫られ、また充実した趣味として、近所の畑を借りたり、屋上庭園を耕したりして都市農業を実践している。 ストーリー・サイクルの持続可能性の提唱者で、現在はタイのアジア工科大学の研究員であるサウラヴ・ダカル氏は、都市農業には社会経済的、環境的なメリットがあると言う。 「都市農業は、所得状況にかかわらず、都市に住むすべての人に恩恵をもたらします。」とダカル氏は言う。「家族は新鮮な食料を得ることができ、保水、熱調整、生物多様性など、他にも多くの恩恵がある。これらはすべて公共財なので、政府による特別な優遇措置が必要かもしれません。」 カトマンズ市内では、野菜畑や水田を見かけることも珍しくない。そこでは、年配の農民世代が、利用可能な肥沃な土地や屋上庭園を利用して、新鮮で栄養価の高い食料を生産している。遠距離からトラックで運んで買わなければならない食料品への依存を減らすことができる。 ネパールの都市人口は、1991年にはわずか3.6%だったが、現在では25%に急増している。山間部からタライの都市周辺部、カトマンズ・バレーやポカラへの移住が盛んで、多くの若者が仕事のために海外に移住している。カトマンズ・バレーの人口は300万人近くに膨れ上がり、年率6.5%で増加している。 ディリップ・シュレスタ氏(71歳)はかつてネパール食品公社で働いていたため、インフレや品不足、残留農薬のある野菜について身をもって知っていた。そこで彼は、カトマンズの新居を設計する際、広々とした屋根を作り、そこでキュウリ、ショウガ、ニンニク、コリアンダー、タマネギ、トマト、チリ、豆、オクラ、カボチャ、レタスを栽培した。彼の家族はより健康的な食生活を送り、市場への依存も減ったという。 『Cell Reports Sustainability』誌の論文の共著者で、北京林業大学の博士課程に在籍するダヤ・ラジ・スベディ氏は、都市農業は包括性と心理社会的な健康も促進すると言う。 またスベディ氏は、「この研究の重要な発見は、都市農業に関連する機会と課題の特定です。都市農業は、社会の持続可能な変革を促進することができます。」と述べた。 バネパに住む55歳のビジャヤ・マナンダル氏は、かつてカトマンズに野菜を供給していた近所の肥沃な農場が、今では完全に開発され、空き地がなくなっているのを目の当たりにしてきた。パンデミックの封鎖によって、彼女は家族の伝統的な生計に戻り、テラス農園ではなく、現代の都市環境に適応させた屋上テラスで食料を育てるようになった。 マナンダル氏は現在、「कौसी...