【ドバイIPS=特派員】
世界で最も高い巨大ホテル、最大の発掘用乾ドック、巨大パスタ皿、巨大ステンドグラスの壁画など、UAE(アラブ首長国連邦)の保持するギネス記録の登録数は数え切れないほど多い。
9月、『Guinness Book of Records』の打ち上げパーティで、UAEは並外れたギネスブック登録数を持つことでその功績が称えられた。ドバイの広報役員Sana Raouf氏は「多くのギネス記録がUAEにより塗り替えられていることは驚くべきことだ。特にドバイは中東の中でも世界記録保持に関して最も積極的な国と言える。UAEが保持する記録のうち(チョコバーを詰めた世界最大のチョコレートボックスから、モハマドの名前を持つ人が最も多く暮らす街など)35の記録はドバイで達成されたものだ」と述べた。
世界最大の水中ホテル、世界最長の建造物、世界最大級のショッピングモールのように、ギネス認定への飽くなき挑戦は、UAEの開発計画につながる可能性がある。従って、このような計画はUAE(とりわけドバイ)の石油部門以外の産業を発展させるための計画の一部となり、企業や観光客、海外の投資家たちを魅了し続けている。
人口500万人以下のUAEは、その過半数が国外居住者である。経済成長率は04年に17%にのぼり、GDPは3788億ディルハム(約1038億ドル)。UAE全体のGDPに占める石油部門の比率は32.5%に達する。一方ドバイのGDPは1107億ディルハム(約307億ドル)に達する。
04年のドバイ・ショッピング・フェスティバル(DSF)では、『Babies of the UAE』というイベントが開催された。これはギネスブック記録を目指した世界最多数の赤ちゃんの写真を展示する試みだったが、それ以上に人間の感情や家族の価値観を盛り込んだ立派な取り組みとして評価を受けた。
UAEの様々な世界記録は同国の文化や技術を代表するものであるため、この小さな砂漠の国が社会、文化、商業、知的活動などあらゆる分野に進出していることを世界にアピールすることができる。
ギネス記録を次々に生み出すことで(石油以外の)製造業や建設、不動産などといった部門でも発展を遂げるUAEの取り組みについて報告する。
翻訳=IPS Japan