この記事は、アメリカン・テレビジョン・ネットワーク(ATN)が配信したもので、同通信社の許可を得て転載しています。
【ニューヨークATN】
スウェーデンにおけるコーランの焼却を受け、国連文明の同盟(UNAOC)上級代表は以下の報道声明を発表した。
国連文明同盟(UNAOC)のミゲル・モラティノス上級代表は、極右政党「ハードライン(デンマーク語でStram Kurs)」の指導者が1月21日にスウェーデンで行ったイスラム教の聖典コーランを焼却するという卑劣な行為を明確に非難した。
モラティノス上級代表は、基本的人権として表現の自由を守ることの重要性を強調する一方で、コーランを焼却する行為はイスラム教徒に対する憎悪の表現に相当することを強調した。そうした行為は、イスラム教の信奉者を軽視し、侮辱するものであり、表現の自由と混同されるべきではない。
モラティノス上級代表は、市民的及び政治的権利に関する国際規約第19条に基づき、表現の自由の行使が義務と責任を伴うことを再確認した2021年1月26日の国連総会決議A/Res/75/258(OP 6)を想起した。
また、イスラム恐怖症、反ユダヤ主義、キリスト教恐怖症、他の宗教または信念を持つ人に対する偏見に動機づけられた事例を含め、世界の様々な地域で多くの宗教その他の共同体の構成員に向けられた差別、不寛容、暴力の事例が、行為者を問わず全体的に増加していることに深い憂慮を表明した。
さらに、人権と万人の尊厳に根ざした公正で包摂的かつ平和な社会を構築し促進するためには、相互尊重が不可欠であることを強調した。
この文脈で、モラティノス上級代表は、宗教的多元主義の強化、文化間・宗教間対話、相互尊重と理解の促進を含む包括的な枠組みと一連の勧告を提供する国連文明の同盟が主導する「宗教的施設を保護するための国連行動計画」を想起した。(原文へ)
INPS Japan
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