【セメイINPS Japan=アイダール・サディルバエフ】
昨年、中央アジアのカザフスタン共和国の首都アスタナで「第7回世界伝統宗教指導者会議」が開催されました。わが国がこのような国際的なイベントを主催することは光栄なことであると思います。カザフスタンがこのフォーラムを率先して開催したことは、決して無意味なことではありません。なぜなら、カザフの地は何世紀にもわたって西洋と東洋を結ぶ架け橋となってきたからです。かつてこの地には、いくつもの巨大な遊牧文明が繁栄しましたが、そのすべてに共通する特徴は諸宗教に対する寛容さでした。
現在、カザフスタンには100を超える民族が相互理解と調和のもとで暮らし、18の宗派からなる約4000の宗教団体が、自由に活動しています。これらはすべて、わが国の平和と民族の団結の結果であると信じています。
このような広範な諸宗教対話の経験は、精神的指導者たちに、さまざまな平和への取り組みを積極的に推進する力を与えています。今日、世界各地で起こっている敵対行為や戦争を止めることは非常に重要です。
宗教指導者は、人々を平和に導き世界に慈悲と正義をもたらす存在です。今日、世界はこれまでにない創造的な活動を必要としています。私たちは皆、新しい国際安全保障システムを構築するために、平和のための新たな世界的な行動を必要としています。この問題においては、精神的な指導者の役割が非常に重要です。
デジタルテクノロジーの時代には、意見の対立が増大し、仮想世界が現実世界に取って代わり始めました。したがって、精神的価値観と道徳的資質の問題は議題に戻されるべきです。
宗教は、あらゆる時代において、主要な教育機能を果たしてきました。聖典は、ヒューマニズム、慈悲、慈愛の思想を促進します。また、寛容と自制を呼びかけています。現代では、宗教指導者の最高の使命は、人々に優しさと正義を呼び起こすことです。(原文へ)
アイダール・サディルバエフはカザフスタン共和国アバイ州政府の社会開発局長。前セメイ副市長。
INPS Japan
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