ニュース国連・市民社会乱立する『国際デー』に歯止め:国連総会、新規記念日制定を一時凍結

乱立する『国際デー』に歯止め:国連総会、新規記念日制定を一時凍結

【国連IPS/Nepali TImes=タリフ・ディーン】

国連の最高意思決定機関である193か国加盟の国連総会は、日常的に「〇〇の国際デー」を制定してきた。その対象は崇高なテーマから滑稽さすら帯びたものまで幅広く、切迫した国際課題が時に軽薄で奇妙な記念日に変質してしまうことすらある。

記念日には、広く知られる「国際女性デー」や「イスラモフォビアと闘う国際デー」から、「国際月(ムーン)デー」「世界自転車デー」までが含まれる。「世界マグロデー」「世界ミツバチデー」「国際ポテトデー」「世界馬デー」「世界マメ類デー」「アラビアヒョウの国際デー」などもある。

Photo: The UN General Assembly Hall. Credit: Manuel Elias/UN.
Photo: The UN General Assembly Hall. Credit: Manuel Elias/UN.

国連は、365日しかない暦のうち、毎年218もの国際デーを(しかも増加傾向のまま)運用している。

最初期の制定例の一つは、1947年に国連総会が10月24日を「国連デー」と宣言したことだった。この日は国連憲章採択の記念日であり、国連創設を祝う日と定められた。

その後、加盟国は200を超える記念日を提案し、草案決議の形で総会に提出。193か国全体の採決を経て制定が積み重ねられてきた。

しかし、総会の活性化を目的とする新たな決議は、「国際デー、国際週間、国際月間、国際年、国際10年を宣言する提案が著しく増加していることに懸念を表明する」と指摘した。

決議は、第81会期および第82会期の期間中、新規提案の検討を一時停止すると決定した。

さらに決議は、第81会期(2026年)から、総会議長に対し、国際的な記念制定に関する全提案を、議題ごとに1本の決議にまとめるよう要請した。各提案は、制定に特化した独立のオペラティブ・パラグラフ(実施項)として盛り込む形をとる。

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INPS Japan/Nepai Times/IPS UN Bureau Report

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