【国連ATN=ニュースチーム】
国連は月曜日、スーダンの戦争がより危険な段階に入ったと警告した。戦闘の激化に加え、ドローン攻撃による民間人の死者が相次ぎ、周辺国への波及リスクも高まっているという。国連安全保障理事会は、紛争が約1,000日目に近づくなか、情勢評価の会合を開いた。
安保理で報告した国連政治・平和構築局のハレド・ヒアリ事務次長補は、乾季に入って再燃した暴力が、民間人攻撃の激化への懸念を裏付けたと語った。とりわけコルドファン地域では、即応支援部隊(RSF)が支配地域を大きく広げているという。
「日を追うごとに、驚くべき水準の暴力と破壊が続いている」とヒアリ氏は理事国に述べ、民間人の苦難は「甚大」で、終わりは見えないと訴えた。
コルドファンが焦点に 石油インフラも危機
戦闘の中心は、西コルドファン州と南コルドファン州に移りつつある。国連当局によれば、RSFは12月1日にババヌサ、12月8日にヘグリグを制圧した。ヘグリグは南スーダン産原油をポートスーダン経由で輸出するうえで要衝となる油田・処理拠点だ。カドゥグリとディリングは包囲が強まり、封鎖状態が深刻化している。

また、スーダン―南スーダン国境をまたぐ武装勢力の移動が双方方向で報告されており、石油インフラ保護のために南スーダン部隊がスーダン側へ入った動きも含まれるという。ヒアリ氏は、対応を怠れば両国の不安定化につながり得ると警告した。
ドローン攻撃と平和維持要員の死亡
安保理で特に強い懸念として示されたのは、双方による無差別ドローン攻撃の増加である。ヒアリ氏は、南コルドファン州カロギで12月4日に起きた攻撃に言及した。ドローンが幼稚園を攻撃し、その後、最初の攻撃の負傷者を治療していた病院も攻撃を受け、少なくとも子ども63人を含む100人超が死亡したという。
さらに12月13日には、共同国境検証・監視メカニズム(JBVMM)が使用していたカドゥグリの国連補給拠点がドローン攻撃を受け、アビエイ国連暫定治安部隊(UNISFA)に所属するバングラデシュの平和維持要員6人が死亡、9人が負傷した。UNISFAは調査を開始し、安全上の懸念からカドゥグリから要員を退避させた。
国連平和維持要員を標的とする攻撃は、国際法上の戦争犯罪に当たり得るとヒアリ氏は述べ、要員の安全は「譲れない」と強調した。
人道危機が深刻化
同じく安保理で説明した国連人道問題調整事務所(OCHA)の危機対応担当、エデム・ウォソルヌ氏は、民間人の死亡、避難民の増加、そして人道ニーズが急速に拡大していると警告した。

ウォソルヌ氏によれば、南コルドファン州では12月4日から16日までの間だけで、ドローン攻撃により1,000人を超える民間人が死亡した。北コルドファン州でも状況は同様に深刻で、ダルフール一帯では市場が崩壊し、基本サービスが失われているという。
「私たちは安全を感じられない」とウォソルヌ氏は理事国に語り、人道支援従事者に対するより明確な安全保証を求めるとともに、戦闘停止と武器流入を止める取り組みの再強化を訴えた。
安保理では主張が交錯
ロシア代表は、スーダンに対する外部からの圧力を退け、政治的解決策の押し付けだと批判した。
「スーダンの現政権の正統性は疑問視されるべきではない」と述べ、同政権の改革ロードマップを支持するよう理事会に求めた。また、政府の統制を介さずに行われる人道支援は調整を損ない、不安定化を招きかねないと警告した。
一方、暫定首相のカミル・エル=タイエブ・イドリス氏は、安保理暫定手続規則第37条に基づき発言し、「国内発の」和平構想を提示した。危機の深刻さを認めつつ「希望そのものが包囲されている。」と述べ、国連、アフリカ連合(AU)、アラブ連盟が監視する停戦案を示した。さらに、武装解除、反政府戦闘員の生体認証登録、避難民の帰還促進策なども盛り込んだ。
アラブ首長国連邦(UAE)は、紛争との関与を示唆する指摘を否定し、地域波及への警戒を強めた。
「国際社会は、この内戦がスーダン周辺国に不安定化リスクを生み出すのを傍観してはならない」とUAE代表は述べ、米国主導の人道停戦やクアッドの外交プロセスへの支持を表明した。同時に、紛争の根本要因に対処できるのは独立した文民主導の政府だけだと強調した。

Credit: INPSJ
外交努力は継続
ヒアリ氏によれば、スーダン担当の事務総長個人特使ラムタン・ラマムラ氏は、交戦当事者双方に加え、地域・国際パートナーとの協議を継続している。協議には、アフリカ連合(AU)、政府間開発機構(IGAD)、アラブ連盟、欧州連合(EU)などが関与し、AU主導の「スーダン国内対話」の推進を図っているという。
紛争が1,000日目に近づくなか、ヒアリ氏は、戦争を助長する者は責任を問われるという明確で一致したメッセージを安保理が発すべきだと訴えた。そのうえで、民間人保護と即時の戦闘停止に向け、あらゆる手段を活用するよう求めた。
「国連は、スーダン国民と地域の安定のため、包摂的な和平への道を支えるべく全面的に尽力している」と述べた。(原文へ)
INPS Japan/ANT
Original URL: https://inpsjapan.com/en/sdgs/un-warns-sudan-conflict-escalating-as-drone-strikes-kill-civilians-regional-risks-grow/
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