地域アジア・太平洋米軍、劇的な急襲作戦でベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領を拘束

米軍、劇的な急襲作戦でベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領を拘束

【ベネズエラ・カラカスLondon Post】

米国はベネズエラで一夜にして大胆な軍事作戦を実施し、ニコラス・マドゥロ大統領と妻のシリア・フローレス氏を拘束した。これは、1989年のパナマ侵攻以来、ラテンアメリカにおける米国の直接介入として最も重大なものになるという。

ドナルド・トランプ大統領は未明に発表し、「大規模な攻撃」を成功裏に実行し、マドゥロ氏と妻を「拘束して国外へ移送した」と宣言した。

■マドゥロ大統領と大統領夫人を拘束

米当局者は米主要メディアに対し、急襲作戦を米陸軍の特殊部隊デルタフォースが実施したと明らかにした。作戦に詳しい関係者によれば、マドゥロ氏夫妻はカラカスの自宅でヘリコプターによる急襲を受けて拘束され、主要軍事施設への空爆が作戦を支援したとされる。

夫妻はニューヨークに移送され、麻薬テロなどの罪状で起訴されている事件について、米国で裁判にかけられる見通しだ。パム・ボンディ司法長官は、夫妻は「まもなく米国の地で米国の司法の裁きを受ける。」と述べた。

■デルタフォースの役割

デルタフォースは米陸軍の特殊作戦部隊の一つで、正式名称は「第1特殊部隊作戦分遣隊デルタ(1st Special Forces Operational Detachment–Delta, 1st SFOD-D)」とされる。対テロ、人質救出、重要人物の拘束などを任務とするが、部隊運用の詳細は機密性が高い。

同部隊は1977年に創設された。性格上、個別作戦への関与が公式に明らかにされない場合も多いが、米メディアなどでは、イラク戦争期のサダム・フセイン元大統領の拘束(2003年)や、「イスラム国」(IS)指導者アブ・バクル・アル=バグダディを標的とした急襲作戦(2019年)などで投入されたと報じられてきた。

拠点はノースカロライナ州のフォート・ブラッグに置かれているとされる。隊員は米メディアなどで「オペレーター」と呼ばれることもあり、精密さと秘匿性が求められる任務に備え、厳しい選抜と訓練を受けるとされる。今回、同部隊が投入されたとすれば、作戦が高いリスクを伴うことを示唆する。

■背景と緊張の高まり

今回の攻撃は、米国がマドゥロ政権について「麻薬国家」を運営し、選挙不正を行っているなどと主張して圧力を強めてきた流れの中で起きた。報道によれば、最近の動きとして、カリブ海での海上阻止行動や、麻薬関連施設と疑われる拠点への無人機攻撃、地域での軍事態勢の増強などが挙げられている。

トランプ大統領は繰り返し「決定的な行動」を示唆し、麻薬カルテルに対する「武力紛争」の一環だと位置づけてきた。

■ベネズエラと国際社会の反応

ベネズエラのデルシー・ロドリゲス副大統領は、マドゥロ氏の所在について政府として把握していないと述べ、「生存確認(proof of life)」を求めた。政権側は作戦を「重大な軍事侵略」だと非難し、非常事態を宣言した。

ロシア、イラン、キューバなどの同盟国は主権侵害だとして攻撃を非難。一方、一部の中南米諸国首脳は事態のエスカレーションに懸念を示した。反体制派や亡命者の一部は、今回の動きを歓迎している。

情勢はなお流動的で、ベネズエラの暫定的な統治体制や地域の安定への影響を含め、先行きは不透明である。(原文へ)

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