【国連IPS=タリフ・ディーン】
国連職員組合は、最善を願いつつ最悪の事態も想定し、緊張を強めている。総会が12月31日までに、2026年の計画予算(通常予算)案を採決する見通しだからだ。国連職員組合(UNSU)のナルダ・キューピドール会長は、職員に影響を及ぼす提案として、次の点を挙げた。
・2026年の通常予算を15・1%削減する案
・事務局全体で2681ポスト(約18・8%)を廃止する案(このうち半数超は既に空席)
・来年、ニューヨークとバンコクで開始する新たな「共通行政プラットフォーム(Common Administrative Platforms=CAP)」を通じ、行政機能を集約する案
・ナイロビ、ボン、バレンシア、チュニス、ウィーンなど、よりコストの低い勤務地へ約173ポストを移転する案
総会がこれらの変更を承認した場合、次の措置が実施される見込みだ。
・影響緩和策:人員削減は、欠員の整理、早期離職プログラム、各組織内での配置転換を進めたうえで、全体の配置(グローバル・プレースメント)で調整する。
・縮小(ダウンサイジング)方針:それでも追加の人員削減が必要となる場合は、ST/AI/2023/1 に定められた規則に従い、任用形態、勤務評定、勤続年数などを考慮して縮小方針を適用する。
■今後の見通し
・2025年12月:総会決議を待つ
・2026年1〜3月:影響緩和策を実施
・2026年4月以降:必要に応じ縮小方針を適用
■早期離職プログラム(影響緩和策の一つ)
国連人事局(Office of Human Resources)は、次のように周知している。
・第1回および第2回は引き続き受け付けており、最終決定は2026年1月まで確定しない。
・第3回は現在実施中で、本ラウンドで示された特定の基準に基づく対象者に絞って行われている。
・参加の意向を示した職員には、全ラウンド終了後に承認の可否を個別に通知する。
■職員への支援
近く利用可能となる見込みの「Staff Support Framework 2・0」は、今後の変化への対応を支援し、離職よりも再配置を優先するための体系的な指針を示すとともに、非自発的な離職の最小化を図るという。
第5委員会が今後数日、決議採択と予算承認に向けた審議を続ける中、国連職員組合(UNSU)は交渉の行方を注視していると、キューピドール会長は職員向けメモで述べた。会長は「同時に、これらの決定がもたらし得る影響、権利や労働条件への含意について評価を進めている」とした。

一方、米国務省は、国内の132以上の部局を廃止し、約700人の連邦職員を解雇し、海外の在外公館を縮小する手続きを進めている。
提案されている変更には、国連および一部の国連機関への資金拠出の打ち切り、32加盟国から成る軍事同盟である北大西洋条約機構(NATO)への予算削減、さらに特定されていない20の国際機関への予算削減も含まれるという。(原文へ)
INPS Japan/ IPS UN Bureau Report
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