地域アジア・太平洋|アフガニスタン|NATOはタリバンを制圧できるか

|アフガニスタン|NATOはタリバンを制圧できるか

【カブールIPS=ダド・ノラニ】

2週間前、NATOは暴動が激化するアフガニスタン南部の統制を米国から引継ぎ、指揮官は「必要があれば容赦なく攻撃する」と宣言した。だが暴徒鎮圧に本当に必要なものは何か。

今週、トラックで移動中の12人のアフガニスタン人警察官が、連合軍の誤爆により死亡した。連合軍はトラックがタリバン所有のものだったと主張している。事件のあったパクティカ州の知事はカルザイ大統領に報告し、大統領は即座に亡くなった警察官への十分な補償と詳細な調査を命じた。

3年前にアフガニスタンに配備されたNATOの国際治安支援部隊(ISAF)が徐々に存在感を拡大している中、もっとも危険な地域と見られているアフガニスタン南部では、昨秋からタリバンが活発な動きを示している。

 NATOは治安維持、中央政府の権威拡大、復興プロセスの加速を任務とし、アフガニスタン政府および国際社会から活動への助言を受け、定期的に戦略の評価を行なうとしている。米軍主導の部隊は政府および国際社会との協調という点が問題とされていた。

NATOの高官は対テロ軍事作戦には従事しないと言明したが、アフガニスタンの人々が知りたいのは、NATOが地域社会や外国からの支援を受けている反乱勢力との戦いに勝てるのかということだ。さらに麻薬マフィア、危険な近隣諸国、政府の腐敗などの問題もある。南部における最大の問題は、反乱勢力への外国からの支援だろう。

反乱勢力を追いつめるだけではなく、パキスタンとの国境から侵入してくるテロの支援を食い止めなければならないのは周知である。より強固な行動が国際社会に求められている。

また国内および国際部隊に対する国民の信頼を高めることも必要である。人々は反乱勢力の抑圧と極度の貧困から逃れたいと切実に願っている。かつてのソビエトと同じように国際部隊は大都市に基地をおいて活動し、アフガニスタン南部を意図的に回避してきた。南部に展開したNATO軍は変化をもたらすことができるだろうか。

タリバンの活動が活発化しているアフガニスタン南部へのNATO軍の展開について報告する。(原文へ

翻訳/サマリー=IPS Japan 

最新情報

中央アジア地域会議(カザフスタン)

アジア太平洋女性連盟(FAWA)日本大会

2026年NPT運用検討会議第1回準備委員会 

「G7広島サミットにおける安全保障と持続可能性の推進」国際会議

パートナー

client-image
client-image
IDN Logo
client-image
client-image
client-image
Toda Peace Institute
IPS Logo
Kazinform

書籍紹介

client-image
client-image
seijikanojoken