【アブダビWAM】
アラブ首長国連邦(UAE)の英字日刊紙が、先日アブダビ郊外のアル・アインで発生した事故のような悲劇を今後繰り返さないためにも、大型トラック運転手に対する適切な訓練の実施と車輌の定期点検を徹底するよう呼びかけた。
UAE紙「ナショナル」は、2月4日にアル・アインで起きたコンクリートミキサー車とバスの衝突事故(バスに乗っていたアジア系労働者ら46人のうち、22が死亡、24人が負傷)について、6日付の論説の中で、「大型トラック運転手に対する適切な教育訓練と車輌に対する定期点検がなされていれば事故は防ぐことができていたはずだ。」と報じた。
また同紙は、「交通安全キャンペーンは、危険運転行為に対する罰則を含む、道路交通法の執行をはじめ、輸送インフラの拡充、そして最終的にはドライビング文化を変えることを目指した多面的な取り組みである。これら全ての分野においてUAEの取り組みは成果を上げてきたが、今回の事故で大型車輌と乗用車輌の安全基準の向上については、対策が十分でないことが明らかになった。」と報じた。
一方、「ガルフ・ニュース」は、「今回の惨事を契機に全ての人々が事故の原因をよく振り返り、教訓を学ばなければならない。とりわけ運送業に携わる人々は、安全運転を心がけるとともに労働者を職場に輸送する車輌に対して専門的かつ定期的なメンテナンスを行う必要性を改めて認識する必要がある。乗客の安全は優先事項であり、ドライバーは、どんなに予防策を講じても十分すぎることは決してない。自身のみならず他者に対しても強い責任感を持って車輌の整備と安全運転の徹底を心がける運転手のプロ意識が、不可欠である。」と報じた。
翻訳=IPS Japan
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