【ドバイWAM】
英国のデイビッド・キャメロン首相は、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ首長国こそ、2020年万国博覧会を主催するのにふさわしい、と語った。
キャメロン首相は英字日刊紙「ガルフ・ニュース」に寄稿した記事の中で、2020年万博のドバイ開催を支持する理由として次の3点を挙げた。「第一に、来る万博はまさにドバイの出番だと思います。誰もがドバイに近づくにつれ、砂漠に忽然と現れる高層ビルのスカイラインに鮮烈な第一印象を受けることでしょう。しかし昨年ドバイを訪問した私もそうですが、この街を後にする頃には、誰もがその鮮烈な第一印象を遥かに上回る、長く心に残る感銘を覚えることでしょう。この街は、わずか半世紀の間に、漁業と真珠養殖を営む小さな街から、世界有数の国際都市に変貌を遂げたのです。」
「この街には、アラビア語、ウルドゥ語、マラヤーラム語(インド南西部ケララ州で話されるドラヴィダ語)、ソマリア語、タガログ語、ロシア語、英語が日常生活の中で飛び交っています。そしてこの街には200を超える国籍の人々が働き、暮らしているのです。」
「第2に、2020年万博をドバイで開催することは、国際社会に対して中東が可能性と活力に満ちた地域であり、過去・現在・未来に亘って革新の源泉でありつづけていることを改めて知らしめる効果が期待できます。」
「ドバイは世界有数のビジネス拠点であり、人々は、この都市の成功を目の当たりにして中東地域の可能性を見出すとともに、より良いビジョンと信念、そして弛まぬ努力をもってすれば、自分の国も変えられるという確信を抱けるのです。」
「第3に、ドバイは世界を繋ぐ中東における貿易・流通のハブとしての地位を確立しました。つまりドバイ万博は、世界の幅広い地域からのアクセスが可能という点においても、(他の候補地より)優れているのです。1851年の第一回万博がロンドンのハイドパークに建設された水晶宮(クリスタルパレス)で開幕した時、来場者は太陽の光を浴びて光り輝くクリスタルの外観を見て、あたかも『アラビアナイト(千一夜物語)』の世界から飛び出してきたような建物のように思えたと言い伝えられています。」
「しかしそれから150年以上が経過しているにもかかわらず中東における万博開催は未だに実現していません。私は、2020年の万博でそれを実現する時だと確信しています。そしてその中東初の万博開催地としてドバイに勝る場所はありません。」とキャメロン首相は述べている。
翻訳=IPS Japan
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