【バンコクIPS=マルワーン・マカン・マルカール】
1975年から79年の間に約170万人を死に至らしめたといわれるカンボジアのポルポト派を裁くため、特別法廷が設置された。
カンボジア外からの13名の裁判官・検察官は、ニュージーランド・フランス・オーストリア・日本・ポーランド・オーストラリア・オランダ・米国・スリランカを出身とする法律家から構成されている。
また、ルワンダや旧ユーゴスラビアの国際法廷の場合とは異なり、地元カンボジアの裁判官の数が最大であるのが大きな特徴だ。
しかし、カンボジアのフンセン首相は、この国際法廷をあまり好意的に捉えていない。国連とカンボジア政府は、約10年にもわたる協議の末、ようやくこの国際法廷の設置にこぎつけたのである。
そのためかどうかはわからないが、フンセン首相は、17名のカンボジア裁判官の中に、陸軍大将でありカンボジア軍事裁判所の所長でもあるネイ・トル氏を入れてきた。この人選に対しては、カンボジア内外の人権団体から批判の声が上がっている。
特別法廷のヘレン・ジャービス広報部長によれば、裁判は2007年初めにも開始されるという。
カンボジア国際法廷をめぐる動きを伝える。(原文へ)
翻訳/サマリー=IPS Japan浅霧勝浩
IPS関連ヘッドラインサマリー:
貧困という荷を負う女性