【ドバイWAM】
ラマダン期間中にアラブ首長国連邦(UAE)市民から寄せられた善意の支援により、ドバイで拘留中の多くの囚人が再び日常を取り戻せるかもしれない。
「同情者」という呼称以外匿名を希望したある市民がラマダンに際して、ドバイ刑務所宛てに100万ディルハム(約272,000ドル)の寄付を行った。この寄付は借金の返済不履行で収監中の多くの囚人の債務返済に充てられることとなっている。
ドバイ刑務所には、負債の返済手段に窮した様々な国籍の人々が、不透明な未来に不安を抱きながら収監されていたが、聖なるラマダンに際して、コミュニティーの篤志家からの支援という形で神が彼らに助けの手を差し伸べたのである。先述の市民の他、数名の篤志家がドバイ矯正・懲罰局に対して寄付を行った。
ドバイ矯正・懲罰局の担当者は、ラマダン月に首長国コミュニティーから差し伸べられたこの素晴らしい人道支援を称賛した。彼らの博愛心により多くの囚人(その多くが一家の唯一の稼ぎ手)が釈放されることになるだろう。
「寄付金は囚人の債務返済に充てられ、囚人は釈放され家族との再会を果たすことができます。また、寄付金の一部は、刑期終了後に本国に帰還する航空券代を支払うあてがなく支援者の登場を待っている外国人手稼ぎ労働者に対する支援にあてられます。ちなみに、囚人の多くは、借金がかさんで返済不能状態に陥った結果、裁判所から返済不履行で有罪判決を受けた人々です。」とモハメッド・フマイド・アル・スワイディ矯正・懲罰局長は語った。(原文へ)
翻訳=IPS Japan戸田千鶴
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