【サント・ドミンゴIPS=ディオゲネス・ピナ】
2月15日、公衆衛生省は国際機関と共同で食品栄養添加プログラムを立ち上げた。
ドミニカ共和国では、ビタミンAの欠乏で毎年350人が死亡、葉酸の欠乏で脳と脊髄に障害のある新生児が400人誕生し、多くの女性が周産期で鉄欠乏性貧血に苦しんでいる。
プログラムはミレニアム開発目標(MDGs)を達成するためにもこれらの疾病と障害の削減をめざし、小麦粉に鉄・葉酸・複合ビタミンBを、砂糖にビタミンAを添加しようというもの。市民団体、食品会社、研究機関が共同で構成した微粒栄養素委員会が GAIN(Global Alliance for Improved Nutrition:栄養向上のためのグローバル同盟)から190万ドルの寄付を獲得して実現した。
国連世界食糧計画(WFP)によると、ドミニカ共和国では近年栄養失調が拡大し、昨年は人口の7.2%に栄養失調が及んでいる。2003年の三大銀行倒産が史上最悪の経済危機をもたらし、飢餓と栄養不良が拡大したことが原因である。
このようなプログラムは短期間で終了してしまうこと、そもそも栄養素の添加よりも栄養価の高い食品の生産に目も向けるべきであることなどが問題点として指摘されている。
ドミニカ共和国における小麦粉と砂糖のビタミン・ミネラル添加プログラムについて報告する。(原文へ)
翻訳/サマリー=IPS Japan浅霧勝浩
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