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|ドイツ|遺伝子組み換え作物は解決法でなく問題

【ボンIPS=ジュリオ・ゴドイ】

先頃ボンで開催された国連の会議で、バイオテクノロジー利用の安全性について議論が交わされた。147ヶ国から集まった3000人以上の科学者、農業従事者、環境運動家たちは、遺伝子組み換え作物は、食物生産に貢献するものでなくリスクであると、従来の警告を繰り返した。 
フランスでは有機栽培をする農家が、遺伝子組み換え作物による汚染を訴えている。例えばブルトンの有機農業協同組合は4月の定期検査で、有機トウモロコシ畑が、35キロ先に生育する遺伝子組み換えトウモロコシから、影響を受けていることを明らかにした。この有機農家はフランス政府を告訴している。 

プロバンスの有機ワイン農家はIPS記者の取材に答えて、「どんなに努力してリスクを排除しようとしても、遺伝子組み換え作物の粒子は、空気中または水に混ざって、畑に入り込む。」と語った。ポワトゥー=シャラント地域圏の副知事セルジュ・モラン氏は、「国は法律を改正して、戸外での遺伝子組み換え作物生産を禁止するなど、全面的な手続の見直しをすべきである。そして汚染の被害にあった有機農家に補償を与えるべきだ。」と主張する。

 フランスの著名な料理人とワイン生産者は、議会に向け公開書簡を送り、「食物と健康への影響を考えるに、遺伝子組み換え作物は食卓から一掃されるべきである。」と訴えた。このような動きは、欧州の他の国にも広がっている。 

科学者や環境運動家たちは、遺伝子組み換え作物はその有害性をおいても、食糧不足を解消するものではないと指摘する。「遺伝子組み換え技術の多くは病害虫に対抗するもので、増産を目的としていない。実際、遺伝子組み換えでない作物の方が生産性が高い。」とハノーバー大学の生物学者ハンス・ヨルグ・ヤコブセン氏はIPS記者に語った。 

グリーンピースのアルノード・アポテケル氏は、取材に答えて、「遺伝子組み換え作物が飢餓問題解決に役立つという話は、生化学企業のプロパガンダだ。」と述べた。巨大化学企業側でもBASFのハンス・カスト氏らは、遺伝子組み換え作物は、「飢餓問題を解決しない。」と認めている。 

アフリカ大陸では70%が農業に従事するが食糧不足が続いている。ドイツのNGO、Welthungerhilfeのホアキム・プラウス氏は、「アフリカが必要としているのは遺伝子組み換え作物でなく、よりよい灌漑システムである。」と指摘する。 

ボンの会議で、生化学企業の連盟から、「昨年バイオテクノロジー作物は、23ヶ国1200万人の農家により、1億1430万ヘクタールで生産された。」と発表があった。 

遺伝子組み換え作物は、生産が広がっているものの、食糧不足の解決にならず、また危険性が高いことが、国際会議で改めて訴えられた。(原文へ) 
 
翻訳/サマリー=IPS Japan浅霧勝浩 


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