【カンパラIPS=ジョシュア・キャリンパ】
ウガンダ北部出身のAlfred Bogominは10歳の頃、内戦を避けるためPaicho村から避難した。難民キャンプで20年間過ごしたBogominは先月、生まれ故郷の村に戻った。しかし、このままPaicho村に残るかどうかについては決まっていない。Bogominは「和平協定が調印されれば、父の亡骸をきちんと埋葬することができるのに」と、悔しさを滲ませた。
2006年に始まったウガンダ政府と LRA(神の抵抗軍)との和平交渉は、進度は遅いものの紛争終結に向けて大きな前進になったと見られている。
しかし、その後の2年にわたる交渉を経て今年4月、LRA指導者ジョセフ・コニー氏は最終の和平協定の調印を拒否した。また、コニー氏は人道に対する罪でICC(国際刑事裁判所)が出した告訴を取り下げるか否かについて明らかにするよう求めている。
ウガンダのヨウェリ・ムセベニ大統領は6日、演説の中で和平交渉が決裂したと述べた。政府軍は『プランB』を進めようとしていることを発表した。同計画では、コンゴ民主共和国(DRC)と中央アフリカ共和国との国境付近で政府軍が近隣国の軍と協力し、LRAを鎮圧するとしている。
政府は今後の和平協議のためにもICCの告訴をうやむやにしたくはないようだが、和平調印がまたもや延期されたことでウガンダ北部の国民の不安は益々大きくなっている。Bogominは「なぜ政府はLRAとの交渉を続けないのか。戦争が再開すれば、再び我々は難民キャンプに戻らねばならないじゃないか」と訴えた。
行き詰まるウガンダ政府と反政府組織との和平協議について伝える。(原文へ)
翻訳/サマリー=IPS Japan浅霧勝浩
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