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|中東|歩み寄るイスラエルとシリア

【ラマラIPS=メル・フリクバーグ】

パレスチナの党派間の調整交渉が行き詰まり、中東和平が程遠い見通しの中、イスラエルとシリアの歩み寄りはひとつの可能性を期待させる。数週間前にイスラエルの最大の後援国である米国はダマスカスに特使を派遣し、両国の関係改善の兆しとみられている。 

トルコの仲介によるシリアとイスラエルの間接的な定期和平交渉も行われているが、イスラエルのガザ攻撃により中断していた。

 これまで米国はイスラエルにシリアとの交渉を思いとどまらせようとしてきた。米国は中東で力を強めているイランに危機感を抱いており、シリアはイランの主要同盟国で、この両国はレバノンのヒズボラやパレスチナのハマスなどの抵抗組織を支援している。 

しかしオバマ政権の緊張緩和政策は、対立を避ける方向にある。シリアのアサド大統領は米国からの特使を歓迎している。これまでの強硬姿勢は問題解決をもたらさず、かえって悪化させてきた。ハマスとヒズボラに影響力があるシリアとの関係は看過できない。 

さらに反米のイスラム民兵がシリア経由でイラクに入り込むのを防ぐためにも、シリアの協力は必要である。シリア側も、レバノンの元首相暗殺事件以来の米国による銀行送金、技術導入、ジェット機などに関する制裁が解除されるのを望んでいる。 

だがシリアの最優先事項はイスラエルによるゴラン高原の返還だ。イスラエルは返還にはシリアがハマスとヒズボラへの支援を止めることを条件にしている。イスラエル国民の70%は領土の譲歩に反対しているが、上層部はイランの影響力および抵抗勢力を弱体化するシリアとの和平の価値を認めている。経済、外交、観光の発展も期待できる。 

シリアにはその前にイランとの関係の調整という問題もある。そこにトルコが再び仲介役として登場する可能性がある。トルコはイランと政治、経済、安全保障上の関係は良好でありながら、イランの同盟国ではない。 

イスラエルとシリアの紛争の根源はこれまでの交渉でほぼ解決されている。最終的な合意とイスラエルのシリア領からの撤退の実現にはまだ時間がかかりそうだが、シリアと米国との関係改善はプラスに作用するだろう。和平には米国の関与が大きな意味を持つ。 

イスラエルとシリアの和平交渉の進展について報告する。 

翻訳/サマリー=IPS Japan 浅霧勝浩 


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