【アブダビWAM】
アラブ首長国連邦(UAE)のサイード・アル・シャムシ国際機構担当外務次官は、以下の声明を発表した。「2012年10月14日、貨物船『ピナクル・アビス号』が航行中に沈没しかけた船から45人のスリランカ国籍の人々(タミル人)を救出し、UAEのジャベル・アリ港に移送した。」
「UAE政府が国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)による接見をアレンジしたところ避難民全員が政治亡命を願い出た。審査の結果38人には亡命が認められたが、拒否された7名はその後自らの意志でUNHCRと国際移住機関(IOM)を通じて本国に帰還した。
「UAEは彼ら難民(その後1人が出産し総計39人)に住宅・食糧・医療支援を提供、これまでにUNHCRは20人の受け入れ先を確保し、一部は既に再定住を終えている。残りの19人については、UNHCRが引き続き受入国の確保に努めるとともに、安全を確保した形で本国に帰還させる可能性についても検討している(一方、人権擁護団体ヒューマン・ライツ・ウォッチは迫害の恐れがあるためUAEに本国送還をしないよう求めている:IPSJ)。UAE政府は引き続きUNHCRと協力して解決策を模索するとともに、国内滞在中の待機難民への支援を継続していく。」
UAEはUNHCRと長年に亘る協力関係を有しており、最近では今年3月末に高等弁務官がUAEを訪問している。またUAEは、世界最大規模の緊急支援物資をドバイの国際人道シティに擁しており、UNHCR災害救助プログラムを構成する緊急支援物資の主要補給基地を提供している。
シャムシ外務次官は、「UAEは世界各地の人道災害に積極的に援助の手を差し伸べており、難民危機に際しても、国際社会の一員として引き続き積極的かつ責任ある役割を果たしていく。」と語った。(原文へ)
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