【アブダビWAM】
アラブ首長国連邦(UAE)の英字日刊紙は4月18日、家庭内労働者を人身売買斡旋業者による搾取から保護する法律の制定が約束された、と報じた。
「ナショナル」紙によると、外務省のアブドゥル・ラヒム・ユシフ・アル・アワディ法務担当局長は、この点について「立法手続きは時間を要するが、間もなく制定されます。」と述べた。
アワディ局長の発言は、ドバイで保護された35人の人身売買の犠牲者についてまとめた報告書の発表の席で行われた。35人のうち4人を除いて全員が就労目的、うち19人が家庭内労働者としての職を約束されて渡航していた。
「斡旋業者に就労機会があると約束され、渡航したがUAEに到着してみると仕事はなく、大半が売春を強要されていました。」とドバイ女性基金のモナ・アル・バハール看護・リハビリ担当部長が語った。
35人のうち27人はUAE到着一週間以内に(約束が嘘であったと告げられるか虐待に晒されることで)人身売買の犠牲になったことを知った。10人中9人の犠牲者が性的暴行を受けていた。
アワディ局長は、「UAEはこれまで人身売買犯罪の防止に全力で取り組んできたが、今年は、ドバイを含む国内の空港で、啓蒙活動をさらに強化していきます。」と語った。
人身売買の犠牲になった女性たちの教育レベルは概して低く、半数以上が全く教育を受けていないか小学校までの教育しか受けていない。
報告書をまとめたUAE人身売買対策委員会は、人身売買の犠牲者を保護するための訓練プログラムを、警察及び関連機関に提供している。また女性たちが助けを求められるホットラインも開設した。
「今日、人身売買の犠牲者の間にも、どこに保護を求めればよいか認識が高まってきており、自ら保護を求めて訴え出るケースが増えてきています。」とアワディ局長は語った。(原文へ)
翻訳=IPS Japan
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