ニュース|米国|ブッシュ・ムシャラフ関係への疑問の声

|米国|ブッシュ・ムシャラフ関係への疑問の声

【ワシントンIPS=ジム・ローブ】

パキスタンのムシャラフ大統領との間で米国が築いてきた同盟関係を再考すべきとの声が米国内で上がり始めている。

ムシャラフ大統領は、米国の「テロとの戦い」の協力者である一方、パキスタンの部族地域においてタリバンの活動を黙認することで、実質的にそれを支援する役割を果たしてきた。しかし、パキスタンをこうした2重の役割から脱却させ、できるだけ早く民政移行しイスラム過激派とのつながり断ち切らせるべきだという意見が強くなってきた。

 だが、ブッシュ政権はそうした意見に耳を傾けそうもない。むしろ、イスラマバードのモスクと神学校に対してムシャラフが掃討作戦を仕掛けたことをきっかけにして、部族地域のイスラム過激派を厳しく取り締まってくれるのではないか、と望みをつないでいる。ブッシュ大統領自身は、この掃討作戦の最中、「ムシャラフ氏はこうした過激派に対する戦いの強力な同盟者だ」と発言している。

中央情報局(CIA)でかつて南アジア問題の責任者を務め、クリントン政権とブッシュ政権の両方で国家安全保障会議(NSC)に奉職したブルース・ライデル氏は、「ムシャラフ将軍が、米国の大統領に対して、もし自分を支援しないならば、次の大統領は『ひげの生えた人間』になる、と言っているのを聞いたことがある」とラジオ番組の中で今週発言した。

「ひげの生えた人間」とは、言うまでもなく、イスラム過激派のことである。ムシャラフ大統領は、過激派対策をやるといって自分を米国に売り込んでいるのである。

ライデル氏は、そうした政策を続けるよりも、国外に亡命している民主勢力や国内の民主運動に働きかける必要があるのではないか、と語った。

再考されつつある米・パキスタン関係について報告する。(原文へ

翻訳/サマリー=IPS Japan 

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