【アブダビWAM】
アラブ首長国連邦(UAE)のシェイク・アブダッラー・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン外務大臣によると、湾岸協力会議(GCC)の全加盟国(アラブ首長国連邦・バーレーン・クウェート・オマーン・カタール・サウジアラビア)は域内経済ブロックを創出すべく共同して経済システムの構築を進めており、来年までには成果を出したいと考えていると語った。
アブダッラー外相は12月6日・7日にアブダビで開催予定のGCC首脳会議に先立って開かれた第117回閣僚級会合の開会式で挨拶に立ち「今日私たちは、GCC各加盟国の国境の枠を超えて湾岸地域全体にとって脅威となっている諸問題に直面しており、問題解決には加盟各国が積極的に意見交換し健全な対応策が練られる必要がある。そのためにもGCCを通じて湾岸諸国として統一したアプローチがはかられる必要がある。」と語った。
同閣僚会議には他のGCC加盟国から外務大臣が出席した。
「湾岸地域は現在様々なデリケートかつ複雑な政治問題に直面しており、私達は地域及び国際情勢さらに各加盟国の指導者の意向を踏まえながら議論を尽くして問題解決のための共通の立場を見いだしていく必要があります。」と同外相は語った。
今回の閣僚級会合で協議された政治議題は、パレスチナ問題、イランが実効支配中でUAEが直接交渉か国際司法裁判所を通じた平和的な解決を求めているUAEの3島(大・小トンブ島とアブムサ島)領土問題、レバノン、イラク、スーダン、ソマリア問題である。また同会議では、バーレーンが提案している包括的GCC長期開発計画(2010~25)や域外諸国や他の経済ブロックとの自由貿易交渉、関税同盟、統一した都市開発戦略、災害対策センター構想、メディア戦略、イエメンとの協力問題、その他、閣僚級委員会から提出された報告や勧告について協議が行われた。(原文へ)
翻訳=IPS Japan戸田千鶴
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