ニュース米国のキリスト教指導者たちがイラク問題で謝罪

米国のキリスト教指導者たちがイラク問題で謝罪

【ニューヨークIPS=シメナ・ディエゴ】

世界教会協議会(WCC)米国会議議長のレオニッド・キシュコフスキー師は、WCC世界大会に集まった世界中のキリスト者に向かって、「私たちは、特別の苦悩をもって、イラク戦争への嘆きを表明します。この戦争は、人を欺き、正義と人権の国際規範を破って遂行されたのです」と語りかけた。 

WCCは1948年に創設され、現在、120カ国の340のキリスト教宗派を束ねる団体である。5.5億人の信者が傘下にいるといわれている。米国会議はそのうち400万人を占める。ローマカトリック教会はWCCに入っていないが、東方正教・福音主義教会・ルター派・英国国教会などさまざまな宗派が加入している。今回の世界大会は、ブラジルのポルトアレグレで開かれている。 

米国会議の声明はこう述べる。「私たちの指導者は全米および全世界の教会指導者の声に耳を貸さず、自らの国益のために世界を支配しコントロールしようという帝国的プロジェクトを開始したのです」。 

声明はまた、地球温暖化対策に不熱心なブッシュ政権を非難している。さらに、飢餓・HIV/AIDS・疾病などに対する無策を指摘し、ハリケーン「カトリーナ」後の支援に見られた人種差別主義を批判している。

 また、その数日前、全米教会協議会(NCC)のロバート・エドガー事務局長が、コンドリーザ・ライス国務長官にあてた書簡の中で、キューバのグアンタナモ収容所にいる囚人をきちんと裁判にかけ釈放するか、あるいは収容所そのものを閉鎖することを要求した。 

WCC世界大会は、2000人の参加したキャンドルマーチで幕を下ろした。 

ブッシュ政権のイラク政策を批判する米国のキリスト者について報告する。(原文へ) 

翻訳/サマリー=山口響/IPS Japan浅霧勝浩

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