【ローマIPS=ミレン・グティエレス】
ラテンアメリカでは、20世紀後半に地域全体を席捲した軍事独裁政治の影響で、体制側によって行われた政治犯罪は責任の所在を追及されることなく、未来志向と和解のみが強調される傾向にあった。
しかし今年になって互いに関連のない数十年前の政治犯罪の責任を問う動きが表面化しており(チリ:先月、元独裁者アウグスト・ピノチェトが1970年代に競合相手2名暗殺容疑で告発される。ペルー:ウラディミーロ・モンテシーノ元諜報局長官に15年前の虐殺事件の責任を問い35年懲役求刑。
コロンビア:アルベルト・サントフィミオ元法相が1989年の大統領候補暗殺容疑で逮捕。)、これを契機に、過去に暗殺や虐殺事件に関与した当時の指導者たちが法の裁きを受けるようになるかもしれない。3つの政治事件に焦点を当てながら、従来の沈黙の文化を捨て、過去と向き合おうとするラテンアメリカ諸国の現在を報告する。(原文へ)
翻訳/サマリー=IPS Japan浅霧勝浩
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