ニュース「シリアとフランス、レバノン問題で衝突」とUAE紙

「シリアとフランス、レバノン問題で衝突」とUAE紙

【アブダビWAM】

アラブ首長国連邦(UAE)の主要英字日刊紙は、最近のフランスとシリア両国の政治外交面の衝突について論評した。ニコラ・サルコジ仏大統領がシリアとの国交断絶をちらつかせ、シリアはレバノン危機の解決に当たりフランスと協力するつもりはないと即答した。

ドバイの『カリージ・タイムズ(Khaleej Times)』紙は本日付社説で、「再び外交面の報復合戦が行われた。サルコジ大統領は、レバノン新大統領選出の手詰まり問題でシリアとの外交関係を断絶すると声高に叫ぶが、アサド大統領が西側の示すレバノン和平プランにおとなしく従うと考えているのだろうか?」と述べた。

 「アサド政権がレバノン新大統領選出を妨害していない証拠を示すよう求めるフランスに対し、シリアの外務大臣はレバノン危機を解決するためにフランスに協力するつもりはないと表明した。」

「サルコジ大統領は数ヶ月前からアサド大統領に特使を送り、親シリアのエミール・ラフード前大統領が11月に職を辞して以来、大統領職が空席となっているレバノンの手詰まり状態の解決を模索している。激しい国内対立と大統領職を巡る利権構造の争いで、レバノンの政治混迷は深まるばかりだ。先月の暗殺事件が、政治混乱にさらに拍車をかけている。」

「仏大統領はアラブ・イスラエルの和平プロセスにおいても発言を拡大させているが、シリアとの外交努力では突破口が見出せていない。前任者のジャック・シラク大統領はレバノン和平プロセスにシリアを参加させることを嫌ったが、現大統領はアサド政権を交渉に参加させることに前向きだ。」
 
 「サルコジ大統領はハリーリ元首相暗殺に関する国際法廷設置に財政支援を行うと表明、司法プロセスへのシリアの介入をけん制した。しかし、西側はシリアのような中東の権力ブローカーとの対立姿勢は避けた方がよい。レバノン国内の対立勢力が一致して大統領候補を選出し、国家を再び機能させることに焦点を当てるべきだ。それには、ヒズボラも参加させなければならない。」

「シリアはレバノンに関わることで、経済的であれ何であれ損失を蒙ることはなく、手詰まり状態が続くことを歓迎するかもしれない。しかし、西側と対立することには気をつけたほうがよい。何といっても、シリアは欧州の援助に大きく依存しているのだから」と論説は結んだ。(原文へ) 

翻訳=IPS Japan

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