【ソウルWAM】
大韓民国の金泰栄国防相は10月23日に国会議員に対して、「韓国軍は、アフガニスタンへの適切な貢献をすべく、準備をすすめている。」と語った。
現在韓国政府が検討中のアフガニスタン支援策は、財政支援、アフガン各地で軍民一体となって展開されている「地方復興チーム」(PRT)の増強、PRT民間メンバーを保護する軍の専門要員の追加派遣である。韓国軍の再派兵問題は政治的にデリケートな問題だけに、金国防相は、米国政府は韓国に対してアフガニスタンへの再派兵を直接要請してはいないと強調した。
金国防相は、韓国政府はアフガニスタンへの将来に亘る貢献策を総合的に検討中であり、その中に財政支援とPRTの拡大、及びPRT要員保護のための軍専門要員派遣が含まれていると語った。「政府は、貢献内容を決定するに当たっては、韓国の国益、国民世論、そして国際情勢の動向を注意深く検討している。」と同国防相は語った。
韓国は2007年に約200人規模の韓国軍医療・工兵部隊をアフガニスタンから撤退させた。それ以来、米軍の保護下で軍医ら軍人5人を含む24人がPRT要員としてアフガンで活動している。韓国政府は、今年末までにPRT要員を約90名に増員し、米国軍基地内に大規模な病院と職業訓練センターを建設する予定である。
翻訳=IPS Japan戸田千鶴
*アフガニスタンでは2007年、タリバンが韓国のキリスト教系ボランティアメンバー2名を拉致して殺害、韓国軍の撤退を要求した。韓国国内では、このため韓国軍のアフガニスタン再派兵に対する懸念の声が強い。