地域アフリカ汚い水取引で貧しい人々が犠牲に

汚い水取引で貧しい人々が犠牲に

【ストックホルムIPS=タリフ・ディーン】

水の供給/管理に関わる腐敗の拡大を重く見て、6つの国際NGOが共同で新たな国際腐敗監視組織 Water Integrity Network(WIN)を設立した。

ストックホルム国際水研究所、Transparency International、スウェーデン・ウォーターハウス、国際水衛生センター、水保健プログラム、Africa and AquaFedの6組織は8月22日、スウェーデンの首都ストックホルムで開催された「国際水週間」においてWIN設立を発表。水資源セクターにおけるガバナンスと透明性の向上を図りモラルに反する行動を徹底的に追求していくと誓った。

ベルリンを拠とするTransparency Internationalのデイビッド・ナッスバウム代表は、記者団に対し、腐敗には小型腐敗と大型腐敗の2種類があり、どちらも供給のメカニスムを破壊していると指摘。


 
アフリカ水衛生プログラムが同日発表したレポートによると、小型腐敗には膨大な数の公務員の職権乱用による小額賄賂受け取り、大型腐敗には少数の政府高官による公共セクター資金の横領があり、これらの不正行為により予算/収入の盗み・横領、超過支払いやクォリティー規制の見逃し、支払いシステムの不正管理といった資源乱用を生み出しているという。また、不正は、資金提供国の代表、私企業、多国籍企業、全国/地方の建設企業、コンサルティング会社、仲介者、消費者、中央/地方政治家、公共事業担当官、あらゆるレベルの公務員を巻き込んでいるという。

また、スウェーデンのウォーター・ハウスは、腐敗により悪化している水危機の最大の犠牲者は貧困層と環境それ自体という。しかし、取締りは容易ではなく、法及び財務の改革、公共サービス提供システムの改正、民間セクターの取り締まり、市民の問題認識向上、人材育成が必要としている。

水セクターの腐敗取締りを目的に設立されたWater Integrity Networkについて報告する。(原文へ

翻訳/サマリー=IPS Japan浅霧勝浩

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