【ドバイWAM】
英字日刊紙「ガルフ・ニュース」は、ドバイ首長のムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム殿下が、大型開発プロジェクト「ドバイ運河拡張計画」を月末までに始動させると発表したことについて、「ドバイは将来の展望についてぶれたことはない。政府は2020年の万博誘致に名乗りを上げた時点から、明確で意欲的な都市開発計画に着手してきており、ドバイが『常にビジネスに開かれた街』というメッセージは、こうした大規模プロジェクトの発表の中に読み取ることができる。」と報じた。
「ドバイ運河拡張計画」について同紙は、「(この工事が完成すれば)かつて不毛な砂漠だった地が、街の中心部をドバイ運河で取り巻く島へと変貌することになる」と指摘したうえで、「この街の歴史と地理に大きな足跡を残す注目すべき一里塚となるだろう。」と報じた。
同紙はまた、この計画の規模について、「交通インフラの整備関連費のみで20億ディルハム(約500億円)を上回るほか、50,000㎡のショッピングモール群、450件のホテル・レストラン、高級ヨットハーバー、80,000㎡におよぶ水辺の歩道が建設される巨大プロジェクトである。また運河の拡張工事部分はビジネスベイ(新ビジネス街)とアラビア湾を結ぶおよそ3キロで、2017年の完成を目指して急ピッチで工事が進められる予定。」と報じた。
さらにガルフ・ニュース紙は、「UAEが40年前に建国された時、ドバイクリークの畔に広がる家々や市場が、いつの日か大都市の中心部を運河で取り囲んだ島の一部になるとは、誰が想像しただろうか?」と問いかけるとともに、「確かにドバイは、数年前の世界金融危機がもたらした先行き不安の影響に晒された。しかしドバイ、UAE、市民の底力に疑念を抱いた人々には、その後のドバイの目覚ましい発展を見てもらいたい。」と報じた。
運河拡張事業の他にも、昨年11月に発表された「ムハンマド・ビン・ラシードシティ」(ユニバーサルスタジオと提携した家族向け大型娯楽施設、世界最大のシッピングモールとプール、ホテル、美術館等)や、新たなランドマークとなる「ドバイフレーム」、さらに、ドバイマリーナ地区のブルーウォーター開発プロジェクトも着々と進行している。
翻訳=IPS Japan
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