【アブダビWAM】
「スーダンのオマル・アル・バシール大統領の政治・経済における実績は惨憺たるものであり、彼が支配する民兵組織「ジャンジャウィード」は西部ダルフール地方の住民に深刻な被害(非アラブ系住民に対する民族浄化で1万人~3万人を虐殺:IPSJ)をもたらした。」とアラブ首長国連邦(UAE)の政治日刊紙が報じた。
「それだけに、4月1日の議会の開会演説で、全政治犯を釈放するとしたバシール大統領の提案は、驚きとともに大いに歓迎すべき一歩として迎えられた。」とガルフ・ニュース紙は4月3日付の社説の中で報じた。
またバシール大統領は、「スーダン政府は、問題の解決へと導く国民対話の実現に向けて、何者も排除することなく、反政府武装勢力を含む国内の全ての政治・社会勢力との連絡を継続することを再度確認する。」と述べた。
「バシール政権は、(南スーダンと帰属を巡って争っている)南コルドファン州と青ナイル州の反政府勢力と野党勢力に対話を呼びかけるとともに、南スーダンとの和平合意(スーダンと南スーダンは、今年3月初旬に緊張緩和に向けた協議に合意:IPSJ)をより強固なものにしようとしているようだ。」と同紙は報じた。
またガルフ・ニュース紙は、「もし政治犯の釈放が実際に実行され、国民対話の呼びかけが本物であった場合、和平に向けた本当の進展がそこから開けてくるだろう。しかし、現実はバシール大統領の美辞麗句のとおりにならないかもしれない。従って、スーダンのために国民がこの呼びかけに積極的に応じることは望ましいことだが、同時に不測の事態に対する警戒も必要である。」と結論付けた。(原文へ)
翻訳=IPS Japan
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