【アスタナThe Astana Times=ダナ・オミルガジ】
カシム=ジョマルト・トカエフ大統領は11月6日、米ワシントンDCでドナルド・トランプ米大統領と会談し、両国関係の一層の強化を確認した。会談では170億ドル(約2兆7千億円)規模の商業契約が締結され、カザフスタンが中東の平和と安定を支援するためアブラハム合意への正式参加を表明した。
歴史的意義を強調
ホワイトハウスでの会談で、トカエフ大統領はトランプ政権の歴史的意義に言及し、「トランプ大統領の指導の下、米国は経済・政治・技術の各分野で世界のリーダーとしての地位を一層強化している」と述べた。
また、「米国大統領は、より安全で安定し、繁栄する世界の実現に向けて決定的な貢献をしている」と強調したと、アコルダ(大統領府)が伝えた。
TRIPP構想と戦略的パートナーシップ
トカエフ大統領は、カスピ海横断国際輸送ルート(いわゆるミドル・コリドー)のさらなる発展につながる可能性のある「国際平和と繁栄のためのトランプ・ルート(TRIPP)」など、米国の平和イニシアチブへの支持を改めて表明した。
一方、トランプ大統領は、カザフスタンとの強化された戦略的パートナーシップ(ESP)を引き続き発展させるという米国のコミットメントを再確認した。
両首脳は、170億ドルを超えるカザフスタンと米国の商業契約の締結を歓迎した。

カザフスタン、アブラハム合意に参加
オーバルオフィスでの会談中、カザフスタンと米国の両大統領、そしてイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相による3者の電話会談が行われた。主な議題は、カザフスタンのアブラハム合意への参加の意向であった。
トカエフ大統領は、トランプ大統領が中東和平において「かつて不可能と思われた成果を挙げ、持続的な平和のための現実的な基盤を築いた」と評価した。
カザフスタンはアブラハム合意への参加を通じて、対立の克服、対話の促進、そして国連憲章に基づく国際法の支持に貢献することを目指していると述べた。
またトカエフ大統領は、この決定がいかなる国との二国間関係にも影響を及ぼすものではなく、カザフスタンの全方位外交(マルチ・ベクトル外交)の原則に基づくものであり、平和と安全を推進する立場の表れだと強調した。
トランプ大統領はトカエフ大統領の決断を高く評価し、「この決定は他の国々にもこの取り組みを支持する動きを促すだろう。」と述べた。
「これは、世界に架け橋を築く上で大きな前進だ。今日、より多くの国々が、私のアブラハム合意を通じて平和と繁栄を受け入れようとしている。」と、トランプ大統領は電話会談後に語った。
トカエフ大統領のワシントン訪問の公式日程は、マルコ・ルビオ国務長官、ハワード・ルトニック商務長官、そして米国南・中央アジア問題特別代表セルジオ・ゴールとの会談から始まった。この会談では、重要鉱物分野における協力に関する画期的な覚書(MOU)が締結された。(原文へ)
INPS Japan/The Astana Times
Original URL: Tokayev, Trump Deepen Ties With $17 Billion Agreements – The Astana Times
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