【IPS国連=ビデオレポート】
2023年は、地球上で記録された約12万5千年間で最も暑い年になりそうだ。
9月と10月は、世界の月別最高気温の衝撃的な記録を更新した。
壊滅的な暴風雨と洪水が発生した。
極端な干ばつと山火事が対照的である。
南極の海氷の融解は加速している。
今後10年以内に、北極圏では夏の終わりの海氷が完全に失われる危険性がある。
アマゾンの干ばつと森林伐採は、熱帯雨林をサバンナに変えてしまうかもしれない。
現時点では、2010年比でガス排出量を45%削減するという目標は達成不可能である。
国連気候変動会議(COP)の代表団が今後数週間にわたって再会する際には、気候変動対策を加速させるためのロードマップが切実に求められている。
しかし、大国や裕福な国々は化石燃料を段階的に削減するどころか、実際にはその逆を行っている。
国連事務総長の言葉を借りれば、彼らは「文字通り化石燃料の生産を倍増している」のだ。
米国やカナダを含む炭素排出量上位10カ国では、石炭はインド、石油はサウジアラビア、天然ガスもロシアがトップである。
世界最大の温室効果ガス排出国である中国は、2022年に週に2基の大型石炭発電所の新設を承認した。
国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の科学者たちの最善の判断によれば、世界は「すべての人にとって住みやすく持続可能な未来を確保する機会の窓を急速に閉ざしている」。
彼らの予測は不吉である。「この10年間に実行される選択と行動は、現在から数千年にわたり影響を及ぼすだろう。」
彼らは昨年も同じことを言っていたが、当時は耳を傾ける者はほとんどいなかった。
排出量の削減は深く、即座に行われなければならない。それがCOP28の核心である。
私たちの未来のために、指導者たちは化石燃料を段階的に削減し、それを迅速に実行しなければならない。
そして、IPCCの議長が皆に思い出させたように、「我々は温暖化を抑制するために必要なツールとノウハウを持っている。」
いずれにせよ、傾向は明らかであり、必要な行動も明らかである。(原文へ)
INPS Japan/IPS UN Bureau
関連記事:
|視点|世界の指導者たちへ、あなたがたは今、耳を傾けていますか?(ファルハナ・ハクラーマンIPS北米事務総長・国連総局長)