【モスクワIPS=ケスター・ケン・クロメガー】
ロモノーソフ・モスクワ国立大学ジャーナリズム学部の後援のもと、ロシア・アフリカ・クラブは4月下旬、ロシアとアフリカのジャーナリストによる第4回国際フォーラムを開催した。同フォーラムは、両地域のメディア協力における新たな歴史的節目となった。|ENGLISH|
毎年の恒例に従い、討議ではメディアのあり方、構造、現在の活動状況、情報発信の内容、課題、そして将来展望に焦点が当てられた。
また、アフリカとロシア連邦の双方におけるメディアが、二国間関係の強化にどのような役割を果たしてきたのか、さらに第1回および第2回ロシア・アフリカ首脳会議で掲げられた重要目標の推進に寄与してきたのかを、批判的に検証することも共通の目的であった。
なぜメディアなのか
予想された通り、会合では踏み込んだ議論が行われた。同時に、「ロシアとアフリカのマスメディア:世界の諸民族の友好と連帯を強化する役割」というフォーラムのテーマをめぐり、著名な専門家らがメディア活動の現状に関する見解や批判を提示し、議論は白熱した。
モスクワ国立大学ジャーナリズム学部長のエレナ・ヴァルタノワ氏は、メディアはロシアとアフリカの多様なパートナーシップ構築に貢献すべきだと指摘した。また、現代世界が複雑な変容を遂げるなか、統一的な情報空間を創出するうえで、異文化間対話が重要であると強調した。
MGIMO国際ジャーナリズム学部長のヤロスラフ・スクヴォルツォフ氏は、最近行った南アフリカへの特別な訪問について語り、南アフリカ、そしてアフリカ大陸全体は、ロシアのメディアにとって依然として「報道の空白地帯」であると述べた。同時に、アフリカの読者や視聴者に向けたロシア報道も極めて限られていると指摘した。
同氏は、この分野において、真摯で思慮深く、掘り下げた報道活動が必要だと強調した。また、強固な関係を築き、地政学的展開への理解を深め、アフリカ大陸の市民社会との対話を促進するため、より多くの機会を探る必要があると訴えた。
背景にある理由
ロシアとアフリカの間に存在するメディア活動の格差は、欧米メディアの圧倒的な影響力、ロシアにおけるアフリカ発の直接報道の少なさ、すなわち認定を受けたアフリカ人ジャーナリストの不足、そして制度的投資の限界に起因している。
こうした要因は、アフリカ研究を専門とするジャーナリストでITAR-TASS分析センターのコラムニストであるオレグ・オシポフ氏、ロシア・ジャーナリスト連盟書記で同連盟国際部長を務めるティムール・シャフィール氏、モスクワ国立大学ロシア・アフリカ・クラブのアフリカ系ディアスポラ・メディア関係委員会委員長で、アフリカ・ビジネス・クラブ会長でもあるルイス・ゴウェンド氏らによって、討議の中で指摘された。
オレグ・オシポフ氏は、ロシアとアフリカのジャーナリズムにおける情報不足に率直な懸念を示した。そのうえで、アフリカ大陸全域にロシアの特派員拠点網を拡大するとともに、経験豊かなアフリカ人メディア関係者をロシアに招くことが急務だと強調した。世界的に地政学的緊張が高まる今日、この課題はとりわけ重要である。
同氏は、現在の世界的潮流を踏まえれば、ロシアはあらゆる分野で存在感を拡大する必要があり、メディア空間はその過程における重要な構成要素であると述べた。
一方、ティムール・シャフィール氏は、メディアを通じてロシアとアフリカの人々や文化が相互にどのように認識されているのかを見つめ、共通の基盤を見いだすことが、今こそ特に重要であると述べた。
さらに同氏は、現在のメディア環境が大きな変革期にあり、技術、受け手、コミュニケーション手段が変化していると指摘した。そのため、ジャーナリズムは特別な責任と職業的誠実さを求められる分野であり、ロシアとアフリカのジャーナリストによる直接対話は、これまで以上に重要になっていると強調した。
新たなアプローチの模索
第4回ロシア・アフリカ・ジャーナリスト国際フォーラムは、新たな夜明けであり、両地域のメディア活動を改善するための新たな章を開くものと受け止められた。参加者はこの見解に大きな拍手を送った。登壇者らは、同フォーラムが多くの新たな共同イニシアチブの出発点になるとの確信を表明した。
ルイス・ゴウェンド氏によれば、たとえば、モスクワ国立大学ロシア・アフリカ・クラブが2022年に創設した情報資源であるメディア・プラットフォーム「RusAfroMedia」は、協力強化を通じて抜本的に刷新され、ロシア・アフリカ協力のイメージ向上に貢献する必要がある。
このプラットフォームは、自由で率直な意見交換、有益で関連性の高い情報の共有、そしてロシアとアフリカのあらゆる協力分野におけるイニシアチブの推進に必要な条件を備えている。同氏は、RusAfroMedia上でロシア人ジャーナリストの活動がアフリカ側に比べて著しく低調であることに懸念を示し、出席者にこの資源をさらに積極的に活用するよう呼びかけた。
ロシア・アフリカ・クラブの事務局長アレクサンドル・ベルドニコフ氏は、世界で新たな発展傾向が広がるなか、ジャーナリズムとメディア分野全体は、情報戦や特殊作戦の「戦場」となりつつあると明確に述べた。
同氏は、2026年10月に予定されている第3回ロシア・アフリカ首脳会議を前に今回のフォーラムが開催されたことは、参加者がロシアとアフリカのジャーナリズム協力に関する解決策やイニシアチブを形成するうえで極めて重要であると指摘した。そうした提案は、今後のアフリカ諸国首脳会議に向けた実践的勧告の基盤となるという。
伝統的取り組みの継続
TASS国際関係局の儀典・アフリカ部長リュボフ・サフノ氏は、ロシア最古の通信社を代表し、ITAR-TASSがアフリカのメディアに対して外国語ニュース配信を継続的に提供してきた取り組みについて説明した。ただし、ロシア・メディアの海外展開は限られた予算という制約に直面している。
同氏によると、アフリカでは400を超えるメディア機関がこれらの情報資源を利用している。また、同氏はロシア・アフリカ首脳会議に合わせて伝統的に開催される同社のメディア・フォーラムについても説明した。
国際通信社「ロシア・セゴドニャ」のメディア研究・分析局副局長セルゲイ・グラチェフ氏は、今日、ロシアが欧米メディアから前例のない圧力を受けているという点で、同僚らと見解を同じくした。アフリカのメディアは多くの場合、欧米の情報源に依存しており、ロシア当局者は、それが偏向的あるいは敵対的な情報で満たされる「空白」を生み出していると主張している。
それにもかかわらず、アフリカにおけるロシアのメディア・プロジェクトは発展を続けている。同氏は、33の外国語で発信するスプートニクのソーシャルメディア上での展開について、分析モデルを紹介した。
通信社「アフリカ・イニシアチブ」の編集長ブインタ・ベンベエワ氏は、近年、ロシアのニュースにおいてアフリカの存在感が明らかに高まっていると述べた。同氏は、アフリカにおける同社の経験について説明した。同社は、多くのアフリカ諸国で現地メディアとの協力協定を通じて存在感を示している。
また、同社はブロガーとも協力し、若いアフリカ人ジャーナリストを対象としたジャーナリズム学校も運営している。アフリカのメディア機関と現地で直接、緊密に協力することこそ、本格的なジャーナリズム活動を実現する鍵である。
ナイジェリアの研究者からの提言
カドゥナ州立大学のババトゥンデ・ジョセフ教授は、戦略的コミュニケーションを強化することで、パートナーシップを深め、アフリカ諸国の文化を結びつける必要性について語った。同教授は、アフリカにおけるロシア通信社の存在感と、ロシアにおけるアフリカ・メディアの存在感を拡大する必要があるという点で、ロシア側の同僚らに同意した。
同教授は、ナイジェリアだけでもハウサ語、ヨルバ語、イボ語、ピジン英語、そして平易な英語の5言語で放送を行う有名な英国のラジオ局を例に挙げた。「これは成功した戦略である」と、同教授は認めざるを得なかった。
ナイジェリア代表団を率いたカドゥナ州立大学のモハマド・バシル・アリ教授は、ロシアとアフリカの経済・起業協力を促進するうえでメディアが果たしてきた伝統的役割について、詳しく論じた。アフリカとロシアの双方が複雑な国際環境による多くの課題に直面しているにもかかわらず、この分野には巨大な可能性がある。同教授は、メディア分野における一層の連携強化が不可欠であると結論づけた。
同じくカドゥナ州立大学のユシャウ・イブラヒム・アンゴ教授とアヨデレ・ババトゥンデ教授は、「デジタル化の文脈におけるアフリカの創造産業とメディア・システム」と題する研究報告を行い、デジタルメディアがナイジェリア経済における起業活動に与える影響を分析した。
同報告は、デジタル・プラットフォームへの依存が、アルゴリズムの予測不能性を含む新たな脆弱性を経済にもたらしていると結論づけた。また、デジタル・プラットフォームを起業活動のインフラとして理論化することで、起業研究とメディア研究に貢献するものであり、政策、プラットフォーム・ガバナンス、そしてアフリカの文脈においてメディアが経済生活をどのように形づくるのかを理解するうえで示唆を与えるものとなった。

結び
ロシア・アフリカ・クラブ青年プロジェクト委員会委員長のハフィズ・バシ氏は、閉会挨拶で、ソ連時代の政治的決まり文句によってロシアとアフリカを描く古い固定観念を改める時期に来ていると強く訴えた。
「私たちに必要なのは、人々をさらに隔てるジャーナリズムではなく、人々を結びつけるジャーナリズムである」とバシ氏は強調した。また、ロシアで認定を受けたアフリカ人ジャーナリストが不足していることは、依然として差し迫った課題であると指摘した。
一方、アフリカのメディアはロシアについて主に政治的な観点から報じており、ロシア文化の真の深みやロシアの人々の精神を十分に伝えられていない。バシ氏によれば、ロシア・アフリカ・ジャーナリスト・フォーラムは、ロシアとアフリカのメディア協力を強化するための最も差し迫った課題、展望、戦略を議論する場として、その重要性を改めて示した。
急速な地政学的変化の時代にあって、また欧米諸国とその同盟国による攻撃的な言説に対応するうえで、パブリック・ディプロマシー、ソフトパワー、平和構築に資するジャーナリズムは、ますます重要性を増している。ロシア・アフリカ対話の強固な基盤を築くためには、慎重な分析と有効な措置が求められる。
ケスター・ケン・クロメガは、アフリカにおける現在の地政学的変化、対外関係、そして外部諸国との経済開発に関する問題を専門としている。同氏の記事の多くは、信頼性の高い複数の海外メディアに転載されている。
INPS Japan
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