地域アフリカ|エジプト|大統領、ムスリム同胞団を非難

|エジプト|大統領、ムスリム同胞団を非難

【カイロIPS=アダム・モロウ、カレド・ムッサ・アルアムラニ】

エジプトのホスニ・ムバラク大統領は、独立系の週刊誌『Al-Esboua』のインタビューの中で、ムスリム同胞団について「国家の安全を危険に晒す集団である」と非難し、同団体の宗教・政治活動は国家経済に悪影響を及ぼしかねないと警告した。

一方、(政府の圧力を受けながらも2005年末の選挙で5分の1の支持を獲得した)ムスリム同胞団のスポークスマンは、インタビューが発表された翌日、ムバラク大統領が出したコメントに対して即座に反論。ムスリム同胞団のホームページで「同国で問題となっている資本流出の拡大は、『緊急法(警察官の判断で逮捕・強制連行ができる法律:IPSJ)』といった不当な法律の存在や、汚職が蔓延している現政権の独裁政治に原因がある」と激しく抗議した。

 そもそもムバラク大統領の発言は、先月カイロの(イスラム系の大学)アズハル(al-Azhar)大学でムスリム同胞団に所属する学生らによる反政府活動に端を発している。政府はこの出来事を『軍事パレード』として非難し、数十名の学生を逮捕・拘留した。

政府寄りの新聞『Al-Ahram』紙は「学生たちはハマスや(パレスチナの武装組織)アルアクサ殉教者旅団などと同様の服を着ていた。ムスリム同胞団の指導者たちは多数の学生を勧誘し、彼らにデモ活動に参加するよう強要して多くの不安を与えている」と報道した。

これに対して、ムスリム同胞団の最高指導者代理モハメド・ハビブ氏は「我々は平和的な手段でこの国を改革に導こうとしている。民兵の軍事訓練は行っていない」と反論した。ムバラク政権から依然として抑圧を受けるムスリム同胞団について報告する。(原文へ

翻訳/サマリー=IPS Japan


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