【ワシントンIPS=スティーブン・デ・タルチンスキ】
アフガニスタンにおける責任分担を巡りアフガニスタン国際治安支援部隊(ISAF)に貢献する42カ国の間で駆け引きが強まる中、オーストラリア政府は予測される増派要請についてその意思をあまり明らかにしていない。
3月24日に米国で行われる豪米首脳会議では、世界経済危機と並んで、アフガニスタン戦争が優先議題となるだろう。
3月24日に米国で行われる豪米首脳会議では、世界経済危機と並んで、アフガニスタン戦争が優先議題となるだろう。
およそ1,100人の部隊を派遣するオーストラリアは、北大西洋条約機構(NATO)加盟国以外では最大のISAF貢献国であり、ラッド豪首相はオバマ米大統領に増派を求められると予想される。
ジェエル・フィッツギボン国防相は増派を検討すると示唆しているが、スティーブン・スミス外相は先月、オーストラリア軍の増派はNATO諸国がそのコミットメントを強化してから初めてあり得るとの公的立場を改めて表明した。
オーストラリアは、ドイツ、フランス、イタリア、スペインなどNATO加盟国のアフガニスタンにおける貢献は、兵力ばかりでなく、派兵している地域の相対的危険の観点からも、不十分であるとの認識を米国、英国、カナダとともに長年にわたり持ってきた。
オーストラリアに対する対アフガニスタン貢献増大の高まる圧力について、対米関係やアフガニスタンからの撤退を視野に置くNATO加盟国の動向を論点に分析する専門家の諸議論を報告する。 (原文へ)
翻訳/サマリー=IPS Japan 浅霧勝浩