【ロンドン/マンダレーIPS=ガイ・ディンモア】
僅かな希望をつなぐように、ミャンマーとトルコの救助隊は4月2日の早朝、首都ネピドーのホテルのがれきの下から一人の男性を生存状態で救出した。地震発生から5日目のことだった。しかし、3月28日に壊滅的な地震が発生した後のミャンマー中央部では、生存者の発見はほとんど望めないとされている。現在、人道支援にあたる関係者たちは、内戦下という困難な状況の中で、遺体袋、医薬品、食料や飲料水の供給に苦しんでいる。
気温が40度近くに達する中、かつては集合住宅、病院、政府施設、仏教寺院、モスク、市場、学校、保育所だった瓦礫の山からは、死臭が漂っている。多くの犠牲者は、日中に発生した地震の最中に建物内にいた子どもたち、金曜礼拝中のイスラム教徒、公務員や試験を受けていた僧侶たちだった。
これまでに確認された死者数は3,000人を超え、その中には幼稚園が崩壊したことで命を落とした50人の子どもと2人の教師も含まれると、国連の緊急援助調整官は報告している。国連はまた、首都ネピドー周辺の1万棟の建物が「崩壊または深刻な損傷を受けた」としている。
「遺体袋、消石灰、消毒用水、飲料水、乾燥食品」—これが、タイ国境付近に拠点を置く市民社会組織が設立した「ミャンマー緊急対応調整ユニット」から最も緊急に必要とされている支援物資のリストである。

2021年に民選政府を武力で追放した軍事政権は、意外にも素早く国際支援を要請したが、少なくとも戦闘の一時停止への期待はすぐに打ち砕かれた。軍は今もなお、反体制勢力と民間人への空爆を続けている。
追放された民選政府を代表する「国民統一政府(NUG)」の部隊は、一方的に2週間の攻撃停止を宣言したが、これに対する軍事政権の反応はない。
支援要員としてミャンマーへの入国が許されているのは、中国やロシア(軍事政権に対する主要な武器供給国)をはじめ、タイ、インドなど「友好国」とされる国々に限られている。地震の経験が豊富なイタリアの災害専門家チームも待機していたが、ビザ(査証)が発給されることはなかった。
ミャンマー担当国連特使で元オーストラリア首相のジュリー・ビショップ氏は、「すべての当事者に対し、直ちに敵対行為を停止し、民間人(支援要員を含む)の保護と命を守る支援の提供に尽力するよう」求めた。彼女はまた、国連機関とそのパートナーが、すべての被災者に支援を届けられるよう、軍事政権に対し安全で妨げのないアクセスの許可を強く要求した。
マンダレーの地元記者は、「燃料と水の不足が深刻です。電力もありません。道路や橋が壊れているため、燃料が地震被災地に届かない」と語る。「現地の人々は国際支援を受けていません。多くの地元住民が、食料や水、その他基本的な物資を自発的に提供しています」とも述べた。
マンダレー(地震の震源に近い、同国第2の都市で軍の支配下)や抵抗勢力が支配する農村部への支援を、市民団体やボランティアが苦労して届けようとしている。
「マンダレーに向かう若者グループがカローやインレー湖を通過する際に拘束されたという報告が複数あります。数十人にのぼります。友人たちが彼らの解放を求めて助けを求めてきました。中には徴兵される可能性のある男性も含まれていました。」と、ある活動家は他の人々に警告するメッセージを送った。
死者数は日々増加しており、4月1日には軍事政権トップのミン・アウン・フライン将軍が、テレビ演説で「2,719体の遺体が収容された」と発表。一方、民主的報道機関DVB(Democratic Voice of Burma)は3,195人の死亡を確認したと報告している。負傷者は数千人にのぼる。

地震発生から4日が経っても、通信手段が遮断されているミャンマー中央部の広範囲からの情報はほとんど入ってこない。軍事政権は反体制派や各地の少数民族武装勢力、「人民防衛隊(PDF)」が拠点とする地域を隔離しようと、通信インフラを遮断している。
地震は道路や橋、送電線を破壊。大都市ヤンゴンは被害が少なかったものの、停電と水不足に見舞われている。
国連ミャンマー担当特別報告者のトム・アンドリュース氏は、「支援の妨害、救助隊員の入国拒否、継続的な空爆」について一貫した報告があると述べた。NUGによると、4月1日未明には全国7カ所への空爆が報告された。

現在、軍事政権の統治が及ぶのは国土の3分の1程度とされているが、人口の多い都市部(ヤンゴン、マンダレー、新首都ネピドー)は依然として支配下にある。一方、NUGは、連邦民主制の樹立を目指す並立政府として、国際社会に支援の動員を訴えている。
ミャンマー内外の265の市民団体が出した別の声明では、「支援は軍政ではなく、NUGや少数民族抵抗勢力、市民社会団体を通じて届けるべき」と求めている。
「この災害支援が、軍政の政治的・軍事的利益のために利用されたり、操作されたり、武器化されたりしてはならない。」と公開書簡は強調している。
2008年のサイクロン・ナルギスの際、前軍事政権が国際支援を拒否し、憲法改正の国民投票前に支援を操作したことで、約10万人が犠牲となったという過去の教訓を引き合いに出している。
声明は、ミャンマーにすでに駐在している国連機関に対しても、「過去4年間、軍事政権が支援提供を妨害してきた事実を踏まえ、今後もそのようなことが起こらないよう注意を払うべき。」と警告した。
仮に軍事政権が空爆を停止し、支援機関に完全なアクセスを許可したとしても、長年の紛争と弾圧によって荒廃したミャンマーには、今後膨大な支援が必要とされるだろうが、その見通しは立っていない。
地震発生前の3月時点で、国連はすでに「約2,000万人(国民の3分の1以上)が人道支援を必要としており、350万人が国内避難民」と警告していた。国境を越えて避難した人も数百万人にのぼり、バングラデシュの世界最大の難民キャンプには90万人以上が暮らしている。
わずか数週間前、軍事政権はマンダレーで私立病院やクリニックを閉鎖していた。そこでは、反軍政の「市民不服従運動(CDM)」に参加した元公立病院の医療従事者が働いていた。
ミャンマーをインド洋に通じる戦略的回廊と見なす中国は、支援とともにレスキューチーム「藍天救援隊(ブルースカイ)」を迅速に派遣。マンダレーでは軍政と密接に連携して活動している。
地震前には、トランプ政権が国境地域のCSOや難民支援などに充てられていた米国の援助を大幅に削減しており、それが中国の影響力拡大に拍車をかけていた。
アンドリュース特別報告者は、地震の約2週間前、ジュネーブの国連人権理事会で演説し、「軍事政権が病院、学校、喫茶店、宗教施設、祭り、国内避難民キャンプを戦闘機やヘリコプターで攻撃している。」と非難。さらに、「米国の突然で混乱した援助削減は、家族、難民キャンプ、人権活動家に壊滅的な影響を与えている。」と訴えた。世界食糧計画(WFP)も、米国など主要ドナーの予算削減により、100万人への食料支援が打ち切られると発表していた。(原文へ)
INPS Japan/IPS UN Bureau
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