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ブネイ・メナシェの帰還

インドの「失われた部族」とイスラエルの新たなアリヤー作戦

【エルサレムINPS Japan=ロマン・ヤヌシェフスキー】

2026年春、イスラエルは近代ユダヤ史上でも極めて異例の移民事業を開始した。インド北東部に暮らすブネイ・メナシェ共同体の数千人をイスラエルに迎え入れる、政府支援の取り組みである。|ENGLISHRUSSIAN

イスラエル当局にとって、この計画は単なるアリヤー(イスラエルへの移住)事業にとどまらない。聖書に登場する「イスラエルの失われた10部族」の一つの子孫が、古代からの歴史的な帰還を果たすものと位置づけられている。

民を一つに結ぶ取り組み

新構想に基づく最初の大規模便は2026年4月、インドのミゾラム州とマニプール州から約240人の移民を乗せ、ベン・グリオン空港に到着した。「夜明けの翼」と名付けられたこの作戦は、2025年末にイスラエル政府が承認した、より広範な国家予算による計画の幕開けとなった。

イスラエル政府とユダヤ機関によれば、2026年末までにブネイ・メナシェ共同体の約1200人がイスラエルに到着する見通しである。長期計画では、2030年までに、インドに残る共同体のほぼ全員にあたる約5000~6000人を移住させることを目指している。

これは近代史上、「失われた部族」の伝承に結び付けられる共同体を対象とした、最大規模の組織的アリヤー事業の一つとなる。イスラエル当局は、この計画をイデオロギー的、歴史的な意味合いを持つものとして公然と位置づけている。ベンヤミン・ネタニヤフ首相はこの取り組みを「重要でシオニズム的」と評し、アリヤー・統合相のオフィル・ソフェル氏は、離散した民を集めるというイスラエルの国家的使命の一環だと述べている。

この作戦は、家族再統合とも深く関わっている。過去20年余りの間に、ブネイ・メナシェの数千人がすでにイスラエルへ移住したが、官僚的制約やイスラエルの移民政策の変化により、多くの場合、親族をインドに残さざるを得なかった。新計画は、残された家族の移住を完了させることを目的としている。

イスラエルの団体「シャヴェイ・イスラエル」によれば、現在、約5000人のブネイ・メナシェがイスラエルで暮らしている。同団体は2000年代初頭から、彼らのアリヤーを支援する中心的役割を担ってきた。多くはガリラヤ地方やノフ・ハガリル、キリヤト・ヤム周辺など、イスラエル北部に定住している。

ブネイ・メナシェとは何者か

ブネイ・メナシェ共同体は主に、ミャンマーとバングラデシュに近いインド北東部の辺境地帯に暮らすチン、クキ、ミゾ系の部族集団にルーツを持つ。彼らはチベット・ビルマ語派の言語を話し、歴史的には地域固有の部族宗教を信仰していたが、19世紀から20世紀にかけての大規模なキリスト教宣教活動により、この地域の宗教的景観は大きく変化した。

現代のブネイ・メナシェとしてのアイデンティティは、20世紀を通じて徐々に形成された。共同体には、「シンルン」または「チンルン」と呼ばれる古代の故地に関する伝承や、遠い西方の地から移動してきたとする口承が残されていた。1950年代になると、一部の部族指導者が、これらの伝承を聖書に登場するマナセ族の物語と結び付けるようになった。マナセ族は、2700年以上前、アッシリアによる北イスラエル王国征服後に追放された「失われた10部族」の一つとされる。

やがて、これらの共同体の数千人がユダヤ教の慣習を取り入れるようになった。安息日を守り、聖書に基づく祝祭日を祝い、特定の食物を避け、ヘブライ語の祈りを受け入れた。最終的に共同体の指導者らは、ユダヤ人との正式な再結合とイスラエルへの移住を求め、イスラエルの宗教当局や関連団体に接触した。

転機となったのは2005年である。イスラエルのセファルディ系首席ラビが、ブネイ・メナシェをイスラエルの子孫として正式に認めた。ただし、彼らの正確な系譜には不確実な点があり、主流のユダヤ教から何世紀にもわたって隔絶していたため、共同体の成員は、イスラエルの帰還法に基づく市民権取得に先立ち、正式な改宗手続きを受けることを求められている。

このアリヤー事業の中心的組織が、イスラエル元政府関係者のマイケル・フロイント氏が設立したシャヴェイ・イスラエルである。同団体は長年にわたり、インドでの宗教教育プログラムへの資金提供、改宗手続きの支援、移住便の調整を行ってきた。

「失われた10部族」の謎

ブネイ・メナシェの物語が多くのイスラエル人を引き付けるのは、それがユダヤ教における最古級の歴史的謎、すなわち「失われた10部族」の行方に関わるものだからである。

Mosaic of the 12 Tribes of Israel. From Givat Mordechai Etz Yosef synagogue facade, Ha Rav Gold street, in Jerusalem. Top row, right to left: Reuben, Judah, Dan, Asher Middle: Simeon, Issachar, Naphtali, Joseph Bottom: Levi, Zebulun, Gad, Benjamin
Mosaic of the 12 Tribes of Israel. From Givat Mordechai Etz Yosef synagogue facade, Ha Rav Gold street, in Jerusalem. Top row, right to left: Reuben, Judah, Dan, Asher Middle: Simeon, Issachar, Naphtali, Joseph Bottom: Levi, Zebulun, Gad, Benjamin Public Domain.

聖書と歴史的伝承によれば、古代イスラエル12部族のうち10部族は、紀元前8世紀にアッシリア帝国が北イスラエル王国を征服した後、歴史の表舞台から姿を消した。何世紀にもわたり、ユダヤ世界では、これらの部族の痕跡を残している可能性のある孤立した民族をめぐる伝説が語られてきた。

ブネイ・メナシェの事例が特異なのは、それが単なる象徴的、精神的な主張にとどまらない点にある。「失われた部族」の伝承につながる可能性を自認する数千人が、集団としてイスラエルに移住し、正式な宗教的承認を受け、ユダヤ人としてイスラエル社会に統合されつつある。この規模の移住が、特に「失われた部族」の物語と結び付いて行われる例は、近代ではほとんど前例がない。

一方で、歴史家や遺伝学研究者は慎重な見方を崩していない。

現在のところ、ブネイ・メナシェが古代マナセ族の直系の子孫であることを示す決定的な考古学的、文献的、遺伝的証拠は存在しない。多くの研究者は、その関連性を「あり得るが証明されていない」と見ている。最も有力な根拠は、口承、一部の儀礼上の類似性、そして共同体が長年抱いてきたイスラエル人としての自己認識である。一方、批判的な見方をする人々は、現代のブネイ・メナシェのユダヤ教的実践の一部は、特に20世紀に比較的新しく形成されたものだと指摘している。

Bnei Menashe immigrants from northeastern India arrive in Israel as part of the “Wings of Dawn” aliyah operation, welcomed at Ben Gurion Airport amid renewed efforts to reunite families linked to one of Judaism’s “Lost Tribes.” INPS Japan

イスラエル国内でも見解は分かれている。宗教当局者の中には、ブネイ・メナシェを、何世紀にもわたりアジアで孤立していた古代イスラエル人集団の真正な残存者と見る人々がいる。一方で、彼らを古代イスラエル人の直接の血縁的子孫ではなく、聖書の伝承に触発された誠実な改宗者と見る立場もある。イスラエル政府自体は、歴史的主張を断定することをおおむね避け、共同体のユダヤ教とシオニズムへの献身を強調している。

今回のアリヤー作戦は、インド北東部の不安定化を背景に進んでいる。2023年以降、マニプール州で続く民族間暴力により、共同体の多くが避難を余儀なくされ、移住手続きを完了させようとする動きが加速した。共同体の指導者らは、イスラエルの新たな取り組みを、人道的使命であると同時に、数十年来の夢の実現だと表現している。

多くのイスラエル人にとって、この物語が持つ感情的な力は、科学的な確実性にあるのではない。むしろ、インドの遠隔の山岳地帯に暮らす人々が、自らを「故郷へ帰る者」と信じてユダヤ国家に到着するという、歴史的象徴性にこそある。

ブネイ・メナシェだけではない「失われた部族」説

「失われた部族」と結び付けられてきた集団は、ブネイ・メナシェだけではない。

最も頻繁に論じられる共同体の一つが、エチオピアのベタ・イスラエルである。彼らのユダヤ人としてのアイデンティティはイスラエルによって正式に認められ、「モーセ作戦」や「ソロモン作戦」により、多数がイスラエルへ移住した。多くの伝承では、彼らはダン族と結び付けられるが、その正確な起源については、歴史家の間で今も議論が続いている。

しばしば言及されるもう一つの集団が、アフガニスタンとパキスタンのパシュトゥン人である。一部のパシュトゥン部族には、自らを古代イスラエル人と結び付ける口承があり、部族名の中には聖書の部族名に似たものもある。しかし、主流の歴史家は、その証拠は極めて不確実だと見ている。

南部アフリカのレンバ人も注目すべき事例である。遺伝学研究では、レンバ人の祭司階層の一部に中東系の遺伝的指標が確認されており、ユダヤ世界の外にありながら、古代近東系の祖先を示す一定の証拠を持つ数少ない集団の一つとされる。それでも研究者の間では、それが古代イスラエル人に由来するものなのか、あるいはより広範な歴史的中東移住を反映するものなのか、見解が分かれている。

中央アジアの共同体、クルド人の一部、中国や日本の特定集団も、時に「失われた部族」説と結び付けられてきた。ただし、多くの場合、その証拠は断片的であるか、主として民間伝承の域を出ない。

ブネイ・メナシェを際立たせているのは、その物語が伝説の域を超え、国家政策へと移行した点である。2026年、飛行機が到着し、家族が移住し、古代聖書に由来する物語が、歴史的に証明可能かどうかにかかわらず、現代イスラエルの物語の中に織り込まれつつある。

INPS Japan

この記事に言及されている「ユダヤ人の失われた十部族が日本に渡来した」という「日ユ同祖論」は、アッシリアに滅ぼされた古代イスラエルの人々が日本へ渡り、その文化や血縁が現代の日本人に引き継がれているとする説。主な根拠として、日本の神事や歌とヘブライ語の類似性(北海道の民謡「ソーラン節」の囃子詞「ヤーレンソーラン」は、ヘブライ語で「神に喜び歌う、独りで歌う者(あるいは神が答えてくださった)」という意味を持つと解釈される等)、秦氏の渡来などが挙げられるが、歴史的には実証的な証拠がない空想的な説として扱われている。

この物語には、少なくとも4つの国連持続可能な開発目標(SDGs)が関連している。

SDG 10(人や国の不平等をなくそう):ブネイ・メナシェのアリヤーは、地理的に孤立し、周縁化されてきた少数派をイスラエル社会に統合する取り組みである。共同体の多くは、インド北東部の経済的に開発が遅れた地域の出身であり、移住後には言語、教育、雇用面での障壁に直面する。

SDG 16(平和と公正をすべての人に):ブネイ・メナシェの事例は、法的承認、市民権、宗教的地位、制度的包摂といった問題を含んでいる。また、この作戦は難民危機や紛争に伴う避難ではなく、平和的な人道的移住の取り組みとして語られることが多い。

SDG 4(質の高い教育をみんなに):教育は、ブネイ・メナシェのアリヤーの過程で重要な役割を果たしている。移住の前後に、多くの参加者がヘブライ語教育、ユダヤ教教育、職業訓練、文化的オリエンテーションを受ける。

SDG 11(住み続けられるまちづくりを):多くのブネイ・メナシェ移民は、ガリラヤ地方やイスラエル北部の周辺地域に定住している。これは地域共同体と人口の維持・強化に寄与するとともに、文化的多様性の保全にもつながる。また、この物語は、伝統、アイデンティティ、共同体の継続性といった無形文化遺産の保護にも関わっている。

This article is brought to you by INPS Japan in collaboration with Soka Gakkai International in consultative status with UN ECOSOC.

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ロシアが集めるアフリカの「捨て駒」

ロンドンIPS=アンドリュー・ファーミン

4月7日、カメルーン政府は、ウクライナでロシア軍として戦い、死亡が確認された自国民16人の名簿を公表した。これにより、この遠い戦争で命を落としたカメルーン国民は、おそらく100人を超えたとみられる。ロシアが近年、アフリカを重点対象として進めてきた兵員募集の中で、カメルーンは最も多くの犠牲者を出した国となった可能性が高い。

消耗戦

Russian President Vladimir Putin addresses participants of the Russia-Uzbekistan Interregional Cooperation Forum in Moscow, Russia/ By Kremlin.ru, CC BY 4.0
Russian President Vladimir Putin addresses participants of the Russia-Uzbekistan Interregional Cooperation Forum in Moscow, Russia/ By Kremlin.ru, CC BY 4.0

ウラジーミル・プーチン大統領が2022年2月にウクライナへの全面侵攻を開始した際、この戦争は数日で終わると見込んでいた可能性が高い。だが、戦闘は4年目に入ってなお続き、ロシアの戦術は双方に甚大な人的損失をもたらしている。プーチン氏は兵士の命を顧みず、「肉挽き機」とも呼ばれる波状攻撃で、部隊を繰り返しウクライナ軍の前線に投入してきた。偽情報が広く飛び交う中、死傷者数の推計には大きな幅がある。死亡が確認された兵士を集計するあるプロジェクトでは、ロシア軍の死者は20万6000人を超えるとされる一方、130万人に達するとの推計もある。ロシアは補充を上回るペースで兵士を失っているとみられる

プーチン氏は北朝鮮の独裁者、金正恩総書記にも頼った。2024年以降、北朝鮮軍はロシア軍とともに戦っており、2万人超が投入され、6000人の死傷者が出たと報じられている。ロシアはまた、中央アジア諸国や、キューバのような長年の友好国からも人員を募集してきた。ウクライナ側もコロンビア人傭兵を含む数千人の外国人戦闘員を受け入れている。そうした中、ロシアは今、ますますアフリカに目を向けている。

ロシアの対アフリカ戦略

プーチン氏は長年にわたり、アフリカ諸国との関係強化を進めてきた。そうした関係は、ロシアが国際的孤立を和らげ、西側諸国からの圧力に対抗するうえで重要な役割を果たしている。軍事面でも、その関係は一方向ではない。謎の多いワグネル・グループのロシア人傭兵は、現在ではロシア政府の統制をより強く受けながら、ブルキナファソ、中央アフリカ共和国、マリを含む最大18のアフリカ諸国で活動している。ある国では反政府勢力と戦う政府軍を支援し、また別の国では、対立する2つの政権が権力を争うリビアや、残虐な内戦が続くスーダンのように、権力闘争を繰り広げる一方に肩入れしている。ロシア人傭兵は、その活動先の各地で残虐行為への関与を非難されてきた。

mage: Safariman/Flickr
mage: Safariman/Flickr

ロシアの進出は、一部で歓迎をもって受け止められてきた。旧宗主国フランスに代わる存在として、より対等な関係を約束する相手と映ったためである。2022年にワグネル部隊がマリに入った際には、沿道に集まった群衆がロシア国旗を振ってこれを迎えた。こうした歓迎の空気は、多くの場合、ロシアの軍事関与に先立って展開される親ロシア的な偽情報キャンペーンによって下地がつくられている。

しかし、その関係は搾取的である。ロシアは兵力提供の見返りとして、通常、ダイヤモンドや金などの天然資源を得る。そうして得た資源は、アフリカで掲げる反帝国主義の言辞とは裏腹に、本質的には帝国主義的なこの戦争を支える資金源となっている。

中部・西部アフリカの抑圧的な政権―その多くは軍事政権、あるいは軍を出身基盤とする指導者が率いている―にとって、人権状況を問題にしないパートナーは都合がよい。ロシア軍による人権侵害を明るみに出そうとする市民社会組織やメディアは、攻撃の対象にされている。

アフリカからウクライナ前線へ

ロシアは今、多くの若いアフリカ人男性の経済的困窮につけ込み、彼らをウクライナの前線に送り込み、ときに死に追いやっている。市民社会による最近の広範な調査では、ロシアがこれまでに少なくとも1417人のアフリカ国籍者を募集してきたことが確認されている。実際の人数は、ほぼ確実にこれを上回る。募集人数は年々増えており、そこには組織的な計画がうかがえる。確認された募集者数が最も多いのはエジプトで、カメルーン、ガーナがこれに続く。確認された1417人のうち、316人、すなわち22%が死亡したと報告されている。

一部の応募者は、オンライン上でロシア支持を表明している。他方で、ロシア国籍の取得や、母国では到底得られないほど高額の報酬に引きつけられる者もいる。最近のビザ要件緩和が示すようなロシアの「開放性」を、移民への敵意を強める欧州と比較して受け止めているのかもしれない。

だが、脱出に成功した人々の中には、だまされたと証言する者もいる。偽の求人広告によって、配管工や警備員などの民間職、あるいは後方支援業務に就くのだと信じ込まされていたのだ。現地に到着すると、読めもしないロシア語の契約書への署名を強いられ、わずかな訓練だけで前線へ送られる。死亡者の平均従軍期間がわずか6カ月にすぎないことは、ロシアが彼らを使い捨てとして扱っている証拠である。

勧誘を後押しする仲介者たち―募集を宣伝するソーシャルメディアのインフルエンサー、旅行代理店、人身売買ネットワークなど―は、この仕組みから利益を得ている。奇妙な政治的皮肉として、南アフリカの元大統領ジェイコブ・ズマ氏の娘ドゥドゥジレ・ズマ=サンブドラ氏も、アフリカ人勧誘への関与が指摘されている一人である。中には、父親の政党のボディーガードとして訓練を受けるのだと偽って勧誘された人もいる。昨年12月には、南アフリカ警察が、親ロシア的プロパガンダの拡散で知られるジャーナリストを含む5人を、南アフリカ人の勧誘に関する容疑で逮捕した。

説明責任を求める圧力

証拠が積み重なるにつれ、いくつかのアフリカ諸国政府は対応に乗り出した。トーゴ政府は国民に危険性を警告し、複数のトーゴ兵がウクライナで拘束された際には、彼らが仕事や就学の機会を約束されて現地に誘い出されたことを確認した。昨年、ボツワナ政府は、短期の軍事訓練プログラムに参加するつもりだった2人の若者が、実際には戦闘への参加を強いられていた事案について調査すると発表した。2月には、ガーナ外相が少なくとも55人の自国民が死亡したことを認め、ガーナ人捕虜の解放を求めてウクライナを訪れた。ケニアと南アフリカの警察は、人身売買組織を摘発し、募集機関を閉鎖した。ケニア政府は最近、ロシアがケニア国民の募集停止に同意したと明らかにしており、継続的な二国間圧力が成果を生み得ることを示している。

しかし、多くのアフリカ諸国政府はいまなお現状を認めようとしていない。自国民の命よりも、ロシアとの良好な関係を優先しているのである。そうすることで、自国民の命がロシアにとってそうであるのと同様に、自分たちにとっても消耗品同然であることを自ら示している。

Image source: Sky News
Image source: Sky News

ロシアによるこの搾取的な勧誘を終わらせるため、さらに多くの国が圧力を強めなければならない。そして、若いアフリカ人の福祉を本気で案じているとする国際的パートナーにとって、取るべき第一歩は明らかである。すなわち、困窮した若者たちが格好の勧誘対象となってしまう経済状況の改善を支援し、ロシアのような国ですら魅力的な行き先に見えてしまうような敵対的な移民政策を改めることである。

アンドリュー・ファーミンは、CIVICUS編集長、CIVICUS Lens共同ディレクター兼ライター、『State of Civil Society Report』共同執筆者。インタビューまたは詳細については、research@civicus.org まで。

INPS Japan/IPS UN Bureau Report

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トランプ・習首脳会談、台湾、イラン、そして世界の権力政治を議題に

【ニューヨークINPS Japan/ATN=アハメド・ファティ】

ドナルド・トランプ米大統領が今週予定している北京訪問は、貿易、関税、そして何らかの経済的成果をめぐるものとして語られている。だが、それはこの訪問を最も分かりやすく説明した場合にすぎない。より複雑で本質的なのは、世界の2大国が、公然たる対立に陥ることなく競争を管理し続けられるのかを試されている局面で、トランプ氏が中国を訪れるという点である。|ENGLISH

トランプ氏は5月14日から15日にかけて、北京で習近平国家主席と会談する見通しである。専門家らは今回の会談について、世界で最も重要な2国間関係を安定させるための、限定的ながらも意味のある試みとみている。戦略国際問題研究所(CSIS)によると、米国は経済とイラン問題に焦点を当てる一方、中国は米中関係の安定と台湾問題での進展を求める構えだ。

Ahmed Fathi.
Ahmed Fathi.

この違いは重要である。2017年のトランプ氏の初訪中は、儀礼や称賛、個人的な相性を強調する言葉に彩られていた。だが今回、北京で行われる2度目のトランプ・習会談を取り巻く環境は、はるかに厳しい。貿易摩擦、台湾をめぐる不安、技術規制、レアアースをめぐる中国の交渉力、イラン戦争、世界のエネルギー市場への圧力、そしてワシントンと北京の間で深まる不信が重くのしかかっている。

この首脳会談で問われているのは、トランプ氏がより有利な取引をまとめられるかどうかだけではない。得るもの以上の譲歩を迫られる事態を避けられるかどうかである。

ワシントン側の当面の狙いは明確だ。トランプ氏は目に見える成果を求めている。経済面での譲歩、中国による米国産品の購入拡大、フェンタニル問題での進展、重要鉱物へのアクセス、そして場合によってはイランをめぐる協力である。ホワイトハウスは今回の訪問を、トランプ氏の個人外交が中国政府を交渉のテーブルに引き戻した証しとして打ち出すだろう。

しかし、習政権も手ぶらで臨むわけではない。中国は、重要鉱物の供給網に対する支配、イランとの経済関係、そして台湾周辺の緊張を沈静化させることも高めることもできる能力を含め、独自の交渉力を持って首脳会談に臨む。米外交問題評議会(CFR)は、中国が会談を前に優位に立っている可能性があると指摘する。その一因は、イラン戦争が世界の不安定化を招く一方で、中国が重要鉱物とエネルギー外交を通じて交渉力を保っていることにある。

習氏の目的はトランプ氏とは異なる。劇的な発表は必要としていない。習氏が必要としているのは、中国が封じ込めるべき問題ではなく、対等な大国として扱われなければならないという認識である。北京はワシントンとの安定を望んでいるが、それは中国が「核心的利益」と呼ぶものを守る条件の下での安定である。

An illustrative map highlighting the intricate political history between the People’s Republic of China and Republic of China (Taiwan)
An illustrative map highlighting the intricate political history between the People’s Republic of China and Republic of China (Taiwan)

その核心的利益の中心にあるのが台湾である。

中国当局者は首脳会談を前に、この点を繰り返し強調してきた。北京は、米国は自らの約束を守り、台湾問題を慎重に扱うべきだと述べている。中国国営メディアもまた、台湾が米中関係の中核に位置し続けていると強調している。

この点に、今回の会談で最も危うい外交上の駆け引きが潜んでいる。懸念されるのは、トランプ氏が台湾を正式に見捨てることではない。むしろ問題は、同氏の取引重視の姿勢が、米国の台湾関連の表現を弱めることや、台湾への武器売却を遅らせること、あるいは他分野での協力と引き換えに対中圧力を下げる暗黙の了解を中国に求めさせる可能性がある点である。

購入合意や関税の一時停止、あるいはイランに関する声明は、ワシントンでは勝利と受け止められるかもしれない。だが、その代償がアジアにおける抑止力の低下や同盟国の信頼低下、台湾問題をめぐる曖昧さであるなら、戦略的損失は経済的利益を上回りかねない。

アジアにおいて、言葉は単なる飾りではない。一つの表現が同盟国を安心させ、市場を動揺させ、あるいは軍事的な試みを誘発することがある。

イランは、さらに別の層を加える。戦争はトランプ氏の立場を複雑にしている。中国はテヘランと重要な関係を維持する一方で、湾岸地域のエネルギー供給の安定にも依存しているからである。北京には紛争の拡大を防ぐ利益がある。しかし、ワシントンの下請けのように振る舞う理由はない。

中国は、ホルムズ海峡の安定を回復する取り決めにトランプ氏が至るよう促す可能性が高い。しかし、米国のためにイランへ圧力をかけているように見えることは避けるだろう。そこに習氏の交渉余地が生まれる。米国がイランの抑制、石油輸送の維持、あるいは外交経路の再開に向けて中国の協力を望むなら、北京は見返りを求めることになる。

London Post
London Post

その答えは、関税、制裁、技術規制、あるいは台湾に関する表現に及ぶ可能性がある。

だからこそ、今回の訪問は2国間関係を超えるリスクを伴う。日本、韓国、台湾、欧州、中東諸国はいずれも、トランプ氏と習氏が大国間の秘密取引を作り出していないかを注視するだろう。小国や中堅国が恐れるのは、ワシントンと北京の対立だけではない。自分たちの知らないところで取り決めがなされることも恐れている。

Photo credit: UNESCO
Photo credit: UNESCO

技術もまた戦場である。半導体、人工知能、輸出規制、レアアースをめぐる争いは、もはや国家安全保障と切り離せない。記者会見では関税が前面に出るかもしれない。しかし、半導体と鉱物こそが将来の権力の構造を形づくる。技術競争の方向性が明確にならないまま貿易休戦が成立しても、市場を一時的に落ち着かせるだけで、対立の核心は手つかずのまま残る。

ブルッキングス研究所は、この首脳会談で注視すべき論点として、会談が緊張緩和につながるのか、どのような実務レベルの協議枠組みが立ち上がるのか、そして双方が台湾、貿易、レアアース、世界的危機管理といったより深い問題にどう向き合うのかを挙げている。

それこそが、最も現実的な成功の尺度である。この首脳会談が米中競争を解決することはない。決めるのは、その競争がより予測可能なものになるかどうかにすぎないかもしれない。

中国にとって、予測可能性は有用である。それは北京に、経済を強化し、世界各地の連携を深め、外交的影響力を拡大し続ける時間を与える。トランプ氏にとって、予測可能性が政治的に有用となるのは、それが目に見える成果を伴う場合に限られる。この不一致は重要である。習氏は雰囲気だけで首脳会談を終えることができる。トランプ氏には成果物が必要である。

危険なのは、その成果物そのものが罠となることである。

購入合意、一時的な関税停止、あるいはイランに関する声明は、ワシントンでは勝利に見えるかもしれない。しかし、その代償がアジアにおける抑止力の低下、同盟国の信頼の弱体化、台湾をめぐる曖昧さであるなら、戦略的な損失は経済的利益を上回りかねない。

北京訪問の核心的な問いはここにある。トランプ氏は対立を安定させようとしているのか。それとも、それを取引材料として換金しようとしているのか。

両者は異なる。

対立を安定させるには、規律、明確なレッドライン、同盟国への安心供与、そして危機管理と核心的な安全保障上の約束を切り離す意思が必要である。対立を換金するとは、あらゆる問題を一つの取引に混ぜ込むことを意味する。台湾と貿易、イランとレアアース、関税と沈黙、安定と服従である。

習氏は、トランプ氏が北京に何を持ち込んだのかを試すだろう。

首脳会談は、丁寧な言葉、限定的な合意、そして世界で最も重要な2国間関係を掌握していると主張する2人の強力な指導者の映像を生み出すかもしれない。しかし、本当の結果は細則の中に、あるいは語られずに残されたことの中にあるのかもしれない。

台湾が曖昧に扱われれば、同盟国はそれに気づくだろう。イランが交渉に組み込まれれば、湾岸諸国はそれに気づくだろう。技術規制が緩めば、市場と安全保障機関はそれに気づくだろう。声明が難題を完全に避けるなら、その沈黙にも意味が宿る。

本稿は、トランプ氏の中国訪問が持つ世界的な意味を検証するATNの連載第1回である。次回以降の記事では、日本と韓国が台湾、北朝鮮、同盟の信頼性という観点からこの首脳会談をどう読んでいるのか、中東・北アフリカがイラン、石油、海洋安全保障、戦略的ヘッジの限界を通じて何を見ているのか、そして欧州がウクライナ、貿易、NATO、中国との不安定な関係におけるリスクをどう評価しているのかを取り上げる。

トランプ氏は取引を求めて北京に到着するかもしれない。習氏が求めるのは、より大きなものである。米国の圧力政策には限界があるという証明である。

そしてその駆け引きにおいて、写真撮影の機会は最も重要でない部分かもしれない。

アハメド・ファティは、国際的に配信されるジャーナリストであり、国連担当記者、国際情勢アナリスト、人権問題のコメンテーターである。外交、多国間主義、権力、公共の自由、そして世界の未来を形づくる政治について執筆している。INPS Japanは提携メディアとしてATN記事の一部を日本語に翻訳して配信している。

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核の「危機一髪」が示す、核抑止は平和の保証ではない

国連IPS=ナウリーン・ホセイン

核戦争の影響は国境を越え、世代を超えて及ぶ。それを知りながら、核兵器保有国を含む各国は、核使用を禁忌とする「核のタブー」をますますないがしろにし、破局を防ぐ手段として核抑止に大きく依存している。|英語版ドイツ語版

冷戦期には、世界が核戦争に突入しかねなかった核の「危機一髪」の事例がいくつもあった。人間の介入、あるいは単なる幸運がなければ、世界は核戦争に陥っていたかもしれない。1962年のキューバ危機や1983年のペトロフ事件は、歴史上よく知られた例である。しかし、それ以外の事例もまた、こうした「危機一髪」から何を学ぶべきかを示している。

The 2026 NPT Review Conference opens at the United Nations in New York, bringing renewed attention to nuclear disarmament, non-proliferation and the future of global nuclear restraint.
The 2026 NPT Review Conference opens at the United Nations in New York, bringing renewed attention to nuclear disarmament, non-proliferation and the future of global nuclear restraint.

2026年NPT再検討会議の関連行事として、研究者、政府関係者、市民社会の代表らが集まり、この問題について議論した。5月1日、創価学会インタナショナル(SGI)ジェームズ・マーティン不拡散研究センター(CNS)が共催した会合では、核エスカレーションを防ぐための過去と現在の取り組みをめぐって討議が行われた。パネリストらは、こうした事例が、核抑止は軍縮に向けた有効な安全保障戦略とは限らず、不拡散にとっても確かな手段とは言えないことを示していると論じた。

「キューバ危機、ペトロフ事件、ノルウェー・ロケット事件(=ブラック・ブラント・スケア)、そしてあまり知られていない多くの事例を含む『危機一髪』の歴史は、抑止が機能してきたことを示しているのではありません。むしろ、抑止が記録に残るいくつもの場面で、失敗寸前にまで至ったことを示しています。」「幸運は安全保障戦略ではありません。それにもかかわらず、60年を経た今もなお、国際安全保障秩序はその幸運の上に成り立っているのです。」と、オーストリア外務省のジョージ=ヴィルヘルム・ガルホーファー軍縮・軍備管理・不拡散局長は語った。

The Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons, signed 20 September 2017 by 50 United Nations member states. Credit: UN Photo / Paulo Filgueiras
The Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons, signed 20 September 2017 by 50 United Nations member states. Credit: UN Photo / Paulo Filgueiras

ガルホーファー氏はさらに、核兵器保有国と非核兵器国との間で率直な対話を促進し、非核兵器国がすべての当事者に対し、そこに懸かっているリスクの大きさを想起させることで、核のタブーを改めて強化する必要があると指摘した。NPTや核兵器禁止条約(TPNW)のような条約は、単なる道徳的・倫理的枠組みではなく、安全保障条約として位置づけられるべきだと述べた。

ジョンズ・ホプキンス大学教授で、(核兵器禁止条約の国連交渉会議で議長を務めた)コスタリカの元国連大使であるエレイン・ホワイト氏も同様の見解を示し、核の危険という問題は、法的枠組みだけでなく社会的な次元にも深く根差していると述べた。核の危険に対する共通認識は、兵器システムや条約だけによって形づくられるものではなく、意思決定者や社会の価値観によっても形成されるという。

「21世紀において、私たちは、核のタブーの侵食を、より広範なナショナリズムの潮流から切り離して考えることはできないと認識しなければなりません。そうした潮流は人命の価値に序列をつけ、他者に対する大量破壊さえも容認され得るものとして想像しやすくしています。」とホワイト氏は語った。

人工知能(AI)などの新興技術は、核エスカレーションをさらに複雑化させるおそれがある。核兵器保有国は、技術的優位を保とうとする中で、人的ミスの余地を減らせる可能性があると見なして、こうした技術を導入しようとしている。核兵器使用をめぐる意思決定の自動化は、まったく新しい問題ではない。1979年と1980年には、北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)がミサイル警戒システムの誤作動により、複数回にわたって誤警報を受けた事例がある。

CNS研究員のヤンリアン・パン氏は、これらの事例は、自動化されたシステムであっても、自動化バイアスや意思決定時間の圧縮といった問題を免れず、事故の可能性を高め得ることを示していると指摘した。核使用の判断において人間が「意味のある」統制を維持すべきであることは当然だが、パン氏は、こうした危機一髪の事例は、人間の統制下でも起きたと述べた。

「私たちは、自動化への対抗策として単純に人間による統制を語るのではなく、自動化が人間による統制の信頼性にどのような影響を及ぼすのかを議論すべきです。」とパン氏は語った。

現在、学術研究は、核の危機一髪がどのように対処されてきたのか、その中に繰り返し見られるパターンを明らかにし、それがこの分野のリスク低減について意思決定者に何を示唆するのかを探ることができる。カリフォルニア大学グローバル紛争・協力研究所(IGCC)のポストドクトラル・フェロー、サラ・ビドグッド氏によれば、近年の研究では、核の危機一髪すべてに適用できる単一の危機管理の枠組みは存在しない可能性が検討されている。

危機管理とリスク低減に関して言えば、過去の核戦争寸前の危機に見られる力学は一様ではなく、その結果にもさまざまな違いがある。指導者がこうした状況から読み取る教訓は、必ずしも核兵器依存からの転換につながるとは限らない。むしろ、こうした出来事は、核兵器のリスクと利点について指導者がすでに抱いている考えを強化する場合がある。指導者が核兵器に戦略的価値を見いだしている場合、危機一髪の事態を経験した後も、紛争の複数の段階で核兵器使用を威嚇できる新たな能力を受け入れる可能性がある。ビドグッド氏は、こうしたシナリオが、現在の地政学的環境におけるリスク低減の将来に何を意味するのかと問いかけた。

Government officials, scholars and civil society representatives attended the event hosted by SGI and CNS, which also featured a lively question-and-answer session. (UN Headquarters, New York, May 1) Credit:SGI
Government officials, scholars and civil society representatives attended the event hosted by SGI and CNS, which also featured a lively question-and-answer session. (UN Headquarters, New York, May 1) Credit:SGI

「軍備管理とリスク低減を再び軌道に乗せるには、キューバ危機のような出来事がもう一度必要かもしれない――私たちの分野でしばしば聞かれるこの通説には、かなり懐疑的であるべきです。私の理論が正しければ、次の危機は、私たちをまったく異なる道へとさらに進ませる可能性も十分にあります。そしてこれは、研究者や実務者としての私たちが、まだ十分に考慮していない点だと思います。」とビドグッド氏は述べた。

Chie Sunada, Director of Disarmament and Human Rights, SGI Peace Center, speaks in a panel on nuclear escalation risks. Credit: Naureen Hossain/IPS
Chie Sunada, Director of Disarmament and Human Rights, SGI Peace Center, speaks in a panel on nuclear escalation risks. Credit: Naureen Hossain/IPS

こうした核戦争寸前の危機は、核兵器保有国の政策や立場によってというよりも、個々の人間の判断によって回避されてきた場合が多い。SGI平和センター軍縮・人権部長の砂田智映氏は、1962年のキューバ危機のさなか、太平洋地域でも危機一髪の事態が生じていた例を紹介した。そのミサイルは、発射されれば、危機に直接関与していない第三国を標的にしかねないものだった。当時、米施政下にあった沖縄の米軍メースB核ミサイル基地には、都市を壊滅させる威力を持つ核ミサイルが配備されていた。沖縄の基地には、正式に認証されたものと見られる発射命令が届いた。しかし、現地で最上級の士官だったウィリアム・バセット大尉は、発射命令とミサイルの即応態勢との間に食い違いがあることに気づいた。さらに、この基地のミサイルの主な標的が中国だったことも踏まえ、部下に発射態勢を解除するよう命じた。

砂田氏は、核をめぐる緊張緩和の判断の根底にあった切迫感が、現在の議論から失われていると警告した。また、核被害の現実や広島・長崎の惨禍の記憶が「抽象的な歴史」へと薄れつつあると指摘した。そのうえで、核軍縮教育は「戦略的自制」を維持するための「不可欠な仕組み」であり、その成功の鍵となるのは他者の痛みに共感する力であって、それ自体が抑止の一形態となると訴えた。

「私たちは、自らの生存を幸運に委ね続けることはできません。」「すべての締約国に対し、リスク低減には軍事ドクトリンを調整するだけでは足りないことを認識するよう求めます。そのためには、教育を通じて、これらの兵器に対する理解を根本から転換する必要があります。憎悪の連鎖を断ち切り、他者を大切にし、尊重する心を育むことによって、私たちは究極的な軍縮と、真の平和教育を実現できるのです。」と、砂田氏は語った。

This article is produced to you by IPS NORAM, in collaboration with INPS Japan and Soka Gakkai International, in consultative status with UN ECOSOC. 

Toward a Nuclear Free World
Toward a Nuclear Free World

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ロヒンギャ難民に必要なのは配給だけではない―いま求められる「働く権利」

長期化する避難生活のなかで、バングラデシュのロヒンギャ難民は依然として就労を認められず、人道支援への依存を強いられている。支援の重点化が進むいま、問われているのは、配給の効率化ではなく、自立への道筋をいかに築くかである。

バングラデシュ・コックスバザールIPS=モハメド・ゾナイド

London Post
London Post

世界の関心が、米国、イスラエル、イランをめぐる地政学的緊張の高まりに集まるなか、バングラデシュではもう一つの危機が静かに深刻化している。

国連バングラデシュ事務所が4月2日に発表した声明によると、世界食糧計画(WFP)は4月1日、コックスバザールおよびバシャンチャールのロヒンギャ難民を対象に、新たな「ターゲティング・優先順位付け制度(TPE)」を導入した。

この制度では、各世帯の食料不安の深刻度に応じて、難民1人当たり月額12ドル、10ドル、または7ドルの食料支援が支給される。従来は、すべての難民に一律で12ドルが支給されていた。

支援をより脆弱な人びとに重点的に振り向ける手法は、多くの人道危機において合理的とされる。限られた資源を、より深刻な状況に置かれた人びとへ優先的に届けるためである。だが、ロヒンギャ難民の現実は、そうした枠組みだけでは捉えきれない。

ミャンマーでのジェノサイドと迫害を逃れてから、まもなく9年になる。UNHCRバングラデシュの最新データによると、バイオメトリクスで確認された新規到着者14万4456人と、1990年代および2017年以降に登録された難民104万408人を含め、100万人を超えるロヒンギャ難民が、いまなおバングラデシュ国内のキャンプでの生活を強いられている。その78%を女性と子どもが占める。

Location of Bangladesh
Location of Bangladesh

しかも、ロヒンギャ難民は他国の一部の難民とは異なり、移動の自由を厳しく制限されている。キャンプの内外で合法的に働くことも、小規模な商売を営むことも認められていない。人道支援機関での役割も、わずかな日当が支払われるボランティアにほぼ限られ、正式な雇用の機会はほとんどない。その結果、彼らはほぼ全面的に人道支援に頼らざるを得ない状況に置かれている。

こうした状況の下で支援額を引き下げることには、深刻な懸念がある。難民に実質的な経済活動への道が閉ざされている以上、食料不安は各世帯固有の事情というより、制度によって生み出された構造的な結果だからである。

人道支援機関は長年にわたり、命を支えるうえで重要な役割を果たしてきた。その努力は疑いようがない。だが、生き延びることを支えるのと、安定した暮らしの基盤を築くことは別である。ロヒンギャ難民や、難民流入の影響を受けてきたコックスバザールの地域社会に自立への道を開く代わりに、現在の仕組みは結果として援助依存を固定化してきた。

「生計向上支援」とされる多くのプログラムも、実際には十分な成果を上げていない。たとえば電気修理などの技能訓練を受けても、それが現実の就労機会につながることは少ない。難民はオートバイを所有しておらず、キャンプの一部では電力供給も不安定で、キャンプの外に出て仕事を探すことも法的に認められていない。加えて、人道支援機関自身も、訓練を受けた難民を自らの事業の中で雇用していない。

ここで問われるのは、実際には活用の余地が乏しい技能に、なぜドナー資金を投じるのかという点である。こうした取り組みは、どのような長期戦略に資するのか。

新たな制度では、難民は「極度の食料不安」「高度の食料不安」「食料不安」の3区分に分類される。高齢者、障害者、子どもが世帯主の家庭など、一部の特に脆弱な世帯は、引き続き最も高い水準の支援を受けることになる。

それでも、より大きな現実は変わらない。バングラデシュのロヒンギャ難民全体が、経済参加を厳しく制限されているのである。

最近キャンプで起きている抗議行動は、しばしば配給削減への反発として受け止められている。だが、その背景にあるのは、将来への見通しが立たないことへの不安である。難民たちが問うているのはシンプルだ。今後さらに資金が減ればどうなるのか。自分たちはどこへ行けばよいのか。ロヒンギャ危機への対応を、このままバングラデシュだけに背負わせるつもりなのか、という問いである。

彼らが世界に伝えたいのは、援助への依存は自ら選んだものではなく、周囲の制度的制約によって生み出されたものだという事実である。いま必要なのは、援助の枠内で依存を管理し続けることではない。彼らが自ら立って生きていけるよう、自立への道を開くことである。

そのためには、長期的で戦略的な対応が欠かせない。ロヒンギャ難民が安全かつ尊厳ある形でミャンマーへ帰還できるようになるまで、キャンプ内でいかに人間らしい生活を保障するかを真剣に議論しなければならない。同時に、難民の経済参加を広げ、適切な規制のもとで社会や経済に貢献できるようにする政策も必要である。

Photo Credit: Dhaka Tribune
Photo Credit: Dhaka Tribune

バングラデシュ自体も、選挙後の移行期にある。新政権は、ロヒンギャの帰還実現に向けて取り組む姿勢を示しており、82万9000人分のロヒンギャ関連データをミャンマー側と共有したとしている。

しかし、ロヒンギャ危機を後回しにすることはできない。新政権はまた、長期化する避難民問題が、制限と救済だけでいつまでも対処できるものではないことを認識しなければならない。これは前政権の対応の根底にもあった発想である。

たとえば、キャンプ内での小規模事業、試行的な雇用制度、限定的な就労許可制度といった、慎重に設計された就労機会を導入すれば、政府の管理の下で、人道支援への依存を和らげることができる可能性がある。

各世帯で仮に1人か2人でも、一定の管理のもとで合法的に働くことができれば、人道支援コストは徐々に減少し、キャンプ内経済の安定にもつながり、若者の不満も和らぐ可能性がある。

何より重要なのは、そうした一歩が、尊厳を取り戻す第一歩になり得ることである。

この約9年間、国際機関は世界最大級の難民支援事業の一つを、高い運営能力で支えてきた。だが、根本的な問いはなお残されたままだ。難民が自らの足で立てるようにするための持続可能な仕組みを、どこまで築いてきたのか、という問いである。

世界的に財政圧力が強まり、ドナー疲れも深刻化するなかで、人道支援は縮小へと再調整されつつある。構造改革が伴わなければ、それは依存そのものを減らすのではなく、依存の管理をより効率化するだけに終わりかねない。

ロヒンギャ難民は、援助への依存を自ら選んだのではない。それは、彼らを取り囲む制約のなかで作り出されたものである。食料支援は依然として不可欠だ。だが、人びと全体の未来が、配給カードと脆弱性区分だけによって規定されてはならない。

ロヒンギャ危機に必要なのは、より精緻な援助配分だけではない。保護と社会参加、そして安全な生活を両立させる政策である。

Photo: Bangladesh. Rohingya refugees who fled Myanmar to safety in Cox's Bazar. Credit: UNHCR/Santiago Escobar-Jaramillo
Photo: Bangladesh. Rohingya refugees who fled Myanmar to safety in Cox’s Bazar. Credit: UNHCR/Santiago Escobar-Jaramillo

世界は、ロヒンギャに食料を届ける方法を学んだ。

いま本当に問われているのは、彼らが権利と安全、尊厳を備えた形で故郷ミャンマーへ帰還できるその日まで、自ら生きていける道を開く意思が世界にあるかどうかである。

そうでなければ、家族は静かに食事の回数を減らし、若者は危険な非正規労働へと追いやられる。児童労働、早婚、危険な移住、違法行為への関与といったリスクも高まる。機会が失われれば、その空白を埋めるのは絶望である。(原文へ

モハメド・ゾナイドは、SOPA2025受賞者であり、フリーランスのジャーナリスト、受賞歴のある写真家、現地取材コーディネーターである。国際機関と協働し、Myanmar Now、The Arakan Express News、The Diplomat Magazine、Frontier Myanmar、Inter Press Service、Myanmar Pressphoto Agency などに寄稿している。

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国民統一の日:約130の民族が共に暮らすカザフスタン

【The Astana Times=ダナ・オミルガジー】

カザフスタンは5月1日、「国民統一の日」を迎えた。同国では2050万人を超える国民が、シャニラク(ユルトの天頂部にある神聖な輪で、家庭と団結を象徴する)」の下、平和と調和の中で共生している。多様性の中の団結を体現する同国では、諸民族の友好が単なる理念にとどまらず、日々の生活に根づいた現実となっている。

Political Map of the Caucasus and Central Asia/ Public Domain
Political Map of the Caucasus and Central Asia/ Public Domain

年初時点で、カザフスタンの人口は2053万2240人に達した。最大の民族はカザフ人で、1460万人を超える。次いでロシア人が約290万人を占め、ウズベク人、ウクライナ人、ウイグル人、ドイツ人、タタール人も、同国の多文化的なアイデンティティを形づくる重要な存在となっている。さらに、アゼルバイジャン人、朝鮮人、トルコ人、ドゥンガン人、ベラルーシ人、タジク人、クルド人、キルギス人など、規模は小さいながらも、同国社会を支える重要なコミュニティが存在している。

カザフ人の人口が最も多いのはトルキスタン州で、160万人を超える。同国最大の都市アルマトイには、国内最大規模のロシア人およびウイグル人コミュニティがある。一方、ウズベク人は主にトルキスタン州に、ウクライナ人はコスタナイ州に集中している。これは国家統計局のデータによるものだ。

人々の相互理解と友好を強化することは、カザフスタンにとって引き続き重要な優先課題である。(原文へ

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トロント、カナダIPS=ファルハナ・ハク・ラーマン

世界の多くの地域で、報道の自由が後退している。

国連やメディア関連機関が近年発表した世界的な調査が示すように、独立し、権力を恐れず、多様性を備えた報道機関の衰退は、10年以上にわたって悪化し続けてきた。

Farhana Haque Rahman
Farhana Haque Rahman

この報道の自由をむしばむ流れは、民主主義の弱体化と独裁的指導者の台頭、ジャーナリストを標的にした暴力や迫害の急増、政府資金の削減、人工知能(AI)によって増幅されたフェイクニュースの拡散を助長する、ほぼ無規制のソーシャルメディア大手の台頭、そして権力中枢に近い縁故者へのメディア所有の集中と軌を一にして進んできた。

3月9日に「2026年ロイター記念講演」を行った、エルサルバドルの独立系メディア『エル・ファロ』の編集者カルロス・ダダ氏は、現在は亡命先で活動している。同氏は、次のように厳しく指摘した。

「極右的でポピュリスト的、かつ独裁的な波が世界を席巻し、あらゆるルールを打ち破っている。そして、いかなる権威主義体制や独裁体制においてもそうであるように、そのイデオロギー的基盤が何であれ、ジャーナリストは敵とみなされる。ジャーナリズムは犯罪化され、私たちの同僚は投獄され、あるいは殺されている。」

そのわずか数日前、バルセロナ自治大学は、エルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領について、「テクノ・ポピュリズム型権威主義」のモデルを通じて、ラテンアメリカで最も報道の自由が制約された環境の一つを作り出していると評した。

5月3日の「世界報道自由デー」は、今年のテーマに「平和な未来を形づくる―人権、開発、安全保障のための報道の自由の促進」を掲げている。しかし、戦争や混乱、経済危機が世界各地で続くなか、このテーマはきわめて困難な課題を突きつけている。

ユネスコは、5月4、5日にザンビア政府とともにルサカで2026年会議を共催する。同機関はまた、世界的に表現の自由が急速に後退していることを明らかにしている。ユネスコの『2022/2025年世界動向報告書:平和な世界を形づくるジャーナリズム』は、ジャーナリストに対する身体的攻撃、デジタル上の脅迫、そして自己検閲の急増を指摘している。

IPS
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ユネスコはこの危機を「歴史的に重大かつ前例のない変化」と表現している。20年ぶりに、非民主的体制の数が民主主義体制を上回ったのである。世界人口の約72%が「非民主的な支配」の下で暮らしており、その割合は1978年以来、最も高い水準に達している。

ユネスコの報告書は、報道の自由、多元性、多様性の後退について、「より広範な傾向を反映している。すなわち、議会や司法機関の弱体化、社会的信頼の低下、分断の深化である。また、平等の後退とともに、環境問題を取材するジャーナリストや科学者、研究者への敵意の高まりとも重なっている」と指摘している。

さらに同報告書は、「大手テクノロジー企業の影響力が強まり、その政策や慣行が変化するなかで、ヘイトスピーチや偽情報がオンライン上で拡散しやすい土壌が生まれている」と警告している。

国境なき記者団(RSF)は「2025年世界報道自由度ランキング」で、ジャーナリストへの身体的攻撃は報道の自由に対する最も目に見える侵害である一方、「経済的圧力もまた、より目に見えにくい重大な問題である」と指摘している。

RSFは、「その多くは、メディア所有の集中、広告主や資金提供者からの圧力、さらに、公的支援が制限されている、存在しない、あるいは不透明に配分されていることに起因している」と指摘する。「今日のニュースメディアは、編集上の独立性を守ることと、経営を維持することの間で板挟みになっている。」

「ランキング史上初めて、世界の半数を超える国々で、ジャーナリズムを取り巻く環境が『困難』または『非常に深刻』と評価され、『満足できる』とされた国は4分の1未満にとどまった。」

世界報道自由デーは、1993年の国連総会決議に由来する。この日は、1991年にアフリカのジャーナリストたちが採択した、自由な報道の原則をうたう「ウィントフック宣言」を記念するものである。

しかしRSFが指摘するように、サハラ以南アフリカでは報道の自由が憂慮すべき後退を見せている。同地域では、80%の国々でランキングの経済指標が悪化した。

なかでもエリトリアは180位で、最下位にとどまった。コンゴ民主共和国は10ランク下落して133位となり、経済指標が急落した。ブルキナファソ、スーダン、マリなどの紛争地域では報道の自由が大きく後退し、報道機関は自己検閲や閉鎖、国外での活動を余儀なくされている。

RSFは、カメルーン、ナイジェリア、ルワンダの事例を挙げ、「編集上の独立性を守る仕組みがないまま、政治家や財界エリートの手にメディア所有が過度に集中することは、依然として繰り返される問題である」と述べている。

それでもRSFは、南アフリカ、ナミビア、カーボベルデ、ガボンなど、比較的上位に位置する国々は「希望の光」を示していると付け加えた。

独裁的なポピュリスト、権力に近いメディア所有者、そして縮小する予算という有害な組み合わせによって、明らかな犠牲となっているのが気候変動報道である。本来なら力強い報道を展開する有力メディアでさえ、世界的な気候危機に関する報道を縮小しており、情報への公共アクセスを促進するというSDGsの重要なターゲットにとっても、新たな打撃となっている。

中国は依然として「世界最大のジャーナリスト監獄」であり、RSFの世界報道自由度ランキングでは178位と、北朝鮮の一つ上に位置している。

バングラデシュは世界報道自由度ランキングで149位だった。今年2月の議会選挙を受け、RSFはバングラデシュの新政権に対し、恣意的拘束、司法制度の政治利用、ジャーナリストに対する犯罪の不処罰に終止符を打つよう求めている。こうした人権侵害は、同国の報道の自由に長期的な打撃を与えてきた。

4月にイタリアのペルージャで開かれた年次国際ジャーナリズム祭を受け、報道界の現状を総括した調査報道ジャーナリストのキャロル・キャドワラダー氏は、女性が創設した、恐れを知らない真に独立した英国メディア『ザ・ナーヴ』に寄稿し、2023年10月のハマスによるイスラエル攻撃以降、イスラエル軍によって200人を超えるパレスチナ人ジャーナリストやメディア関係者が殺害されたことに触れながら、「この暗い時代に光は多くない」と述べた。

それでも同氏は、イタリアの丘上都市で開かれた同フェスティバルに「熱気」を感じたという。

「世界各地には、権力に説明責任を求めようと、地道な努力を続けるジャーナリストたちがいる」と彼女は書いた。「そして近年、その役割を担うのは、既存メディアが残した空白を埋めるために生まれた、小規模ながらも既存勢力に挑む新興メディアであることが増えている。」

また、亡命先で活動するエルサルバドルの独立系メディア『エル・ファロ』の編集者ダダ氏が講演で述べたように―「私たちは抵抗するジャーナリストである。私たちの権利の侵害に抵抗し、公的情報へのアクセス封鎖に抵抗し、歯止めのかからない権力に抵抗している。私たちは四半世紀にわたり、民主主義の下でジャーナリズムを実践してきた。しかし、その時代は終わった。今日、私たちは抵抗する編集部として活動している。」(原文へ

INPS Japan/IPS UN Bureau Report

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オマーンがNPTで主導、アラブ外交官らは中東の大量破壊兵器禁止地帯構想を議論の中心に据える

ニューヨーク国連本部INPS Japan/ATN=アハメド・ファティ】

核中東地域における核兵器などの大量破壊兵器のない地帯(非大量破壊兵器地帯)の創設に向けた長年停滞してきた取り組みが4月29日、核兵器不拡散条約(NPT)をめぐる議論の中心に再び浮上した。外交官らは、この問題が核不拡散体制そのものの信頼性と切り離せないものであると警告した。

NPT第11回運用検討会議の期間中、オマーンが主催したサイドイベントで、登壇者らはこの地帯構想について、遠い将来の外交目標ではなく、NPTの無期限延長を可能にした1995年合意に基づく未完の政治的約束であると位置づけた。

「核兵器その他の大量破壊兵器のない中東地帯設置会議の進展と展望」と題された同イベントには、国連の軍縮担当者、アラブ諸国の外交官、中国、ロシア、南アフリカ、オーストラリアの代表、市民社会の関係者らが参加した。なかでも最も鋭い問題提起を行ったのは、アラブ連盟のマゲド・アブデルアジズ国連常駐オブザーバーだった。同氏は、政治的問題の核心を異例の率直さで語った。

Ambassador Maged Abdelaziz, Permanent Observer of the League of Arab States to the United Nations

アブデルアジズ氏は、このプロセスが根本的なジレンマに直面していると指摘した。すなわち、域内国であるイスラエルが参加せず、主要オブザーバーである米国も加わっていないという問題である。こうした不参加は、アラブ諸国や他の域内参加国に難しい選択を迫っている。イスラエルが後に参加できるよう門戸を開いたまま、残る国々だけで条約交渉を進めるべきなのか。それとも、イスラエルの不参加が今後もプロセス全体の足かせとなり続けるのか、という問題である。

同氏の発言は、この問題をめぐってしばしば用いられる定型的な外交表現を超えるものだった。NPT外交に長く携わってきた経験を踏まえ、アブデルアジズ氏は、中東問題が手続き論の片隅に追いやられる危険があると警告した。一部のNPT加盟国は、国連総会決議に基づく会議プロセスを、NPTの枠内で求められる行動の代替手段と位置づけようとしているようだ、と指摘した。

アラブ諸国は、2010年NPT運用検討会議で開催が求められた2012年会議が実現しなかったことを受け、この問題を国連総会の場に移した。しかしアブデルアジズ氏は、そうした移行によって中東問題がNPTの枠組みから外れたわけではないと強調した。1995年の中東決議は今なお履行されるべき継続的義務であり、その目的が達成されるまで、NPTの成果文書、補助機関、運用検討会議の議論に反映され続けるべきだと主張した。

同氏の発言には、アラブ諸国が抱くより広範な懸念が反映されていた。すなわち、独立した国連会議プロセスが一部の国々によって、中東地帯構想をNPT本来の合意から静かに切り離す手段として利用されるのではないか、という懸念である。言い換えれば、この問題を別の部屋に移したうえで、そのまま丁重に忘れ去られてしまうのではないかという不安である。

アブデルアジズ氏は、さらに別の難題も提起した。将来の条約が5核兵器国といかなる関係を持つのか、また、深刻な地政学的対立が続く現在、これらの国々との間でどのような議定書を現実的に交渉し得るのか、という問題である。同氏は、5核兵器国が過去のNPTサイクルで見られたような結束をもはや保っておらず、共同議定書の交渉は一段と困難になっていると指摘した。

また同氏は、国連の予算圧力や、より広範な「国連80」改革プロセスが、同会議の作業継続に影響を及ぼしかねないとも警告した。政治的な不在と地域的な不信に苦しむこのプロセスにとって、制度的支援の縮小は、目立たないながらも深刻なリスクとなる。

Izumi Nakamitsu, U.N. High Representative for Disarmament Affairs

国連事務次長兼軍縮担当上級代表の中満泉氏は、こうした懸念を制度面から位置づけた。同氏は、この地帯の設置に向けた取り組みは数十年前に始まったと述べ、エジプトとイランが共同提案した1974年の国連総会決議や、1995年のNPT運用検討・延長会議に言及した。同会議では、中東決議が、NPTの無期限延長を可能にした包括的合意の一部となった。

中満氏は、1995年決議の完全履行はNPTの「信頼性と一体性」に関わる問題であり、中東の平和と安全にとって極めて大きな意味を持つと述べた。また、2019年に国連総会によって開始された会議プロセスについて、地域諸国が体系的かつ継続的な対話に参加するための専用の多国間プラットフォームを初めて生み出したものだと評価した。

それでも同氏は、課題が残ることも認めた。地域の安全保障環境は依然として脆弱であり、分断は続き、信頼は損なわれ、すべての地域諸国がまだ十分に参加しているわけではない。しかし中満氏は、このプロセスの価値は、度重なる危機の中にあっても、政治的・技術的課題を議論し続けるための外交空間を維持している点にこそあると述べた。

Ambassador Omar Al Kathiri Permanent Representative of the Sultanate of Oman to the United Nations

同地帯設置会議の第7会期議長を務めるオマーンのオマル・アル・カシリ大使は、このプロセスを象徴的な取り組みではなく、実務的なプロセスとして示そうとした。同氏は、核兵器その他の大量破壊兵器のない中東地帯の創設は、単なる理念的目標ではなく、NPTの枠組みおよび1995年決議に沿った「喫緊の戦略的優先課題」だと述べた。

オマーンは、会議プロセスが根強い課題にもかかわらず段階的な進展を遂げてきたとし、今後は「実践的かつ漸進的な成果」を目指すべきだと述べた。アル・カシリ大使によれば、オマーン議長下の作業委員会は、化学・生物兵器に関する義務、申告、制度的枠組み、関連する国際条約との連関などをテーマに、域内で会合を開く予定である。

Ambassador Ihab Awad, Permanent Representative of Egypt to the United Nations

エジプトのイハブ・アワド大使は、国連会議プロセスとNPTの相補性を強調し、アラブ諸国の法的・外交的立場を明確にした。同氏は、NPT運用検討会議が1995年決議に関する文言をめぐって行き詰まると、一部の国々が独立した会議プロセスを代替手段として利用しようとすると警告した。

アワド氏は、この会議はNPTプロセスを促進するものであって、それに取って代わるものではないと述べた。将来、この地帯を設置する法的拘束力のある条約が採択される場合、その条約が十分な政治的重みを持つためには、NPT体制に組み込まれなければならないと主張した。

China’s head of delegation, Sun Xiaobo

中国代表団長の孫暁波氏は同イベントで、中東地帯構想を核施設への攻撃をめぐる最近の懸念と結びつけた。同氏は、国連安全保障理事会の承認なしに、NPT締約国である主権国家やIAEA保障措置下にある核施設に対して軍事攻撃を行うことは、不拡散をめぐる紛争を武力で解決する危険な先例をつくるものだと述べた。孫氏はイスラエルに対し、非核兵器国としてNPTに加盟するよう求めるとともに、イラン核問題は政治的・外交的手段によってのみ解決できると述べた。

ロシア代表もまた、この地帯構想への支持を再確認し、1995年決議は履行されるまで有効であり続けると述べた。ロシアは、イスラエルと米国の会議プロセスへの不参加を批判し、地域の安全保障環境が悪化するなか、この地帯の必要性はいっそう高まっていると指摘した。

南アフリカは、この会合で最も実務的な発言の一つを行った。アフリカ非核兵器地帯の経験を踏まえ、サーヒブ・モハメド氏は、アフリカにおける条約交渉は、当時、アフリカ大陸で最も重要な核能力を有していた南アフリカが交渉に参加していない中で始まったと述べた。それでも交渉当事国は、南アフリカが後に核兵器計画を廃棄し、保障措置を受け入れた後に参加できる枠組みを構築した。

Sahib Mohamed South Africa Ministry of International Relations and Cooperation

この先例は、アブデルアジズ氏が提起した問いに少なくとも部分的に答えるものだった。すなわち、最も困難な国が参加していない状況でも、地域条約のプロセスを始めることは可能なのか、という問いである。南アフリカのメッセージは慎重ながら明確だった。不参加は、必ずしもプロセスの麻痺を意味しない。

カタール、サウジアラビア、オーストラリア、市民社会の代表らも、対話の継続を支持した。サウジアラビアは、1995年中東決議の履行は国際社会全体の責任であり、とりわけ同決議を後押しした国々の責任であると述べた。オーストラリアは、地域諸国が非核兵器地帯を設置する権利を支持すると表明した。市民社会の登壇者は、技術的検証、専門家の育成、そして地域の不安定化を助長する根本的な紛争に、より大きな注意を払うよう求めた。

同イベントは具体的な突破口を生むことなく終了したが、本質的に問われていたのは、そこではなかった。その意義は、政治的シグナルにあった。アラブ諸国とその支持国は、核兵器その他の大量破壊兵器のない中東地帯プロセスを、NPTをめぐる議論の内側にとどめようとしている。それは周辺的な問題としてではなく、同条約を支えてきた過去の合意が今なお文字どおりの意味を持つのかを測る尺度としてである。

中東問題がNPTにとって最も困難な試練であり続ける理由は、まさにそこにある。

中東は危険要因に事欠かない。むしろ多すぎるほどである。続く戦争、信頼の崩壊、イスラエルの未申告の核能力、争点化したイラン核問題、対立する安全保障ドクトリン、そしてほぼすべての主要危機に深く関与する外部勢力がある。既存の非核兵器地帯とは異なり、提案されている中東地帯の枠組みは、核兵器に加え、すべての大量破壊兵器を対象にすることを目指している。

それは、この構想をいっそう困難にしている。しかし、その必要性を弱めるものではない。他の非核兵器地帯から得られる教訓は、ある地域が別の地域の道筋をそのまま踏襲できるということではない。各国が、政策へと結実し得るほど強い共通の危険を認識したとき、自制は可能になるということである。

Map of Middle East
Map of Middle East

今のところ、中東には共通の危険が存在する。欠けているのは、共通の信頼である。

2026年のNPT運用検討会議にとって、これは中東問題が単なる背景ではないことを意味する。中東問題は、同条約の信頼性が問われる場の一つであり、外交上の約束と地域の現実との隔たりを覆い隠すことが最も難しい場の一つなのである。(原文へ)

Ahmed Fathi.
Ahmed Fathi.

*アハメド・ファティはニューヨークの国連本部を拠点に多言語マルチメディア配信を行っているアメリカン・テレヴィジョン・ネットワーク(ATN)の創立者兼編集長。INPS JapanはATNのパートナーメディアとして国連本部における取材協力や日本語版の翻訳配信を行っている。

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見えない微生物の力に脚光 ケララ州、枯草菌を「州の微生物」に

【ニューデリーSciDev.Net=ランジット・デブラジ】

インド南部ケララ州が、土壌細菌の一種Bacillus subtilis(枯草菌)を「州の微生物」に指定した。人の健康、農業生産、環境対策などに役立つ有用な微生物として、その可能性に注目が集まっている。

Ranjit Debraj
Ranjit Debraj

今回の指定は、微生物が持つ力への理解を広げ、持続可能な医療、食料安全保障、環境保護、気候変動への対応に生かすことを目指すものである。こうした取り組みはインドで初めてとされる。

枯草菌は、土壌や発酵食品、人や動物の腸内などに広く存在する細菌で、安全性が高く、長年研究されてきた。厳しい環境でも生き残るための丈夫な芽胞をつくることができ、健康、農業、産業、環境の各分野で活用が期待されている。

健康分野では、腸内環境を整え、免疫機能を助けるプロバイオティクスとして利用が進む。食品分野では、消化を助ける酵素の生成や栄養吸収の向上に役立ち、一部の菌株は、骨を丈夫に保つのに役立つビタミンK2をつくることでも知られている。農業では、植物の成長を促し、病原体を抑え、作物の収量向上を支える。環境分野でも、廃棄物処理や堆肥化、排水処理、化学物質の代替となる物質の生産などへの応用が期待されている。

ケララ州のマイクロバイオーム卓越研究センター所長のサブ・トーマス氏は、SciDev.Netに対し、枯草菌 は人間、植物、動物、水圏、環境の各マイクロバイオームを改善するうえで、安全に多様な役割を果たし得る微生物だと語っている。州政府の指定には、こうした科学的知見を社会に広く伝える狙いがある。あわせて、研究、技術革新、産業振興を後押しする意味合いもある。

Map of India
Map of India

実際、枯草菌関連製品の市場は拡大している。インド国内でも、バイオ肥料、生物農薬、養鶏や養殖向けのプロバイオティクス添加剤として利用が広がり、研究機関や新興企業が製品開発と商業化を進めている。

同センターでは、Lactobacillus、Bifidobacterium、各種Bacillus 属細菌、Saccharomyces cerevisiae などの有用微生物についても研究を進めている。人や動物向けのプロバイオティクス、発酵食品、養殖、持続可能な農業、廃棄物管理、汚染浄化など、応用分野は幅広い。スタートアップ支援や人材育成にも力を入れている。

近年、マイクロバイオーム研究は、「人、動物、環境の健康はつながっている」とするワンヘルスの視点から国際的な注目を集めている。ケララ州の研究拠点も、有益な微生物の特定、関連技術の開発、化学物質や抗生物質への依存低減、研究成果の社会実装を進めるとともに、海外機関との連携強化を図っている。

こうした研究は、とりわけ低・中所得国にとって大きな意味を持つ。微生物の力を生かす技術は、腸内環境や栄養状態の改善、安全な発酵食品の普及、土壌の質の向上、化学資材への依存低減に役立つ可能性がある。地域の実情に合わせやすく、費用対効果の高い生物学的手法として、公衆衛生、持続可能な農業、食料安全保障の強化への貢献が期待されている。

Image: INPS Japan

Original URL: https://www.scidev.net/global/opinions/qa-kerala-taps-microbe-for-health-farming-gains/

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政治・治安危機の深刻化で、イエメンの人道アクセスが崩壊

【国連IPS=オリトロ・カリム】

ここ数週間、イエメンの人道危機は再び悪化の兆しを強めている。食料不安の深刻化に加え、南部を中心とする武装勢力間の衝突が拡大し、国連当局者は「危機が重大な破局点に近づいている」と警告している。暴力の激化は、命を救う人道支援の実施を妨げ、経済・政治の不安定化は保健、給水、教育など必須サービスへのアクセスをさらに侵食している。その結果、数百万人が生存に不可欠な支援を失いかねない局面に直面し、とりわけ子どもへの影響が深刻化している。

治安面では、昨年12月に南部で緊張が急上昇した。報道によれば、UAEの支援を受ける南部暫定評議会(STC)がハドラマウト州(ワーディ・ハドラマウト)やマフラ州へ攻勢を強め、一部地域で主導権を握った。これに対し、サウジアラビアが支援する側は空爆を含む軍事行動で対抗し、南部の拠点都市ムカッラも攻撃対象となったとされる。

その後、短期的な緊張緩和が取り沙汰された局面があっても、人道専門家は、政治・経済の持続的な解決が伴わない限り、治安は極めて脆弱なままだとみる。国連側は、長年の政治的混乱が経済を弱体化させ、通貨安とインフレを通じて食料・燃料価格を押し上げ、公務員の賃金未払いも拡大させてきたと指摘する。

1月14日、国連イエメン担当特使のハンス・グルントベルグ氏は国連安全保障理事会で説明を行い、信頼でき、透明で、包摂的な政治プロセスを確立する緊急を訴えた。グルントベルグ氏は「南部イエメンでの最近の展開は、この脆い均衡がいかに速やかに崩れ得るかを示している」と述べ、「信頼性ある政治的道筋の中にプロセスを再びしっかりと位置づけ直す」ことが不可欠だと強調した。

さらに同氏は、「イエメンが抱える多様な課題を個別ではなく統合的に扱う包括的アプローチが欠けたままであれば、不安定化の連鎖がこの国の進路における恒常的特徴となりかねない」と警告した。

グルントベルグ氏はまた、イエメンの経済機関、なかでも中央銀行を政治・治安上の対立から守る重要性に言及し、短期の不安定化であっても通貨安を招き、財政赤字を拡大させ、喫緊の経済改革を妨げ得ると指摘した。

イエメン当局によれば、南部暫定評議会(STC)、フーシ運動、サウジ支援の政府勢力の衝突は避難を拡大させ、数千人の民間人が必須サービスへのアクセスを断たれている。1月19日、国連イエメン常駐・人道調整官のジュリアン・ハーネイス副事務総長補は、2026年の人道状況はさらに悪化する見通しで、人道支援を必要とする人は推計2100万人に上ると述べた。これは前年の1950万人から増加する。

このうち1800万人超(人口の約半数)が、2月に深刻な食料不安に直面すると見込まれている。さらに、十分な介入がなければ、数万人が「破局的」水準の飢餓に陥り、飢饉同然の状況に追い込まれかねないと推計されている。

飢餓危機は子どもに最も深刻な影響を及ぼす見通しで、5歳未満の子どもの約半数が急性栄養不良にある。昨年は資金不足が続き、栄養支援の対象とされた800万人の子どものうち、命を救うケアを受けられたのは4分の1にとどまった。補助給食プログラムと外来の治療的栄養プログラムも2500件超が閉鎖に追い込まれた。

「端的に言えば、子どもたちは亡くなっている。状況はさらに悪化する。私が恐れるのは、来年になって死亡と罹患が大幅に増えるまで、この危機が十分に可視化されないことだ」と、ハーネイス氏は述べた。

またイエメン当局は、最近の戦闘により、学校や病院を含む主要な民間インフラが閉鎖されるか、稼働が大きく制限されていると強調した。国連人道問題調整事務所(OCHA)の人道局ディレクター、ラメシュ・ラジャシンガム氏は、ここ数か月で450以上の保健施設が閉鎖され、さらに数千の施設が資金不足に陥る恐れに直面していると指摘した。予防接種キャンペーンも妨げられ、北部では子どもたちへの支援アクセスが著しく困難になっている。このため、麻疹、ジフテリア、コレラ、ポリオなど予防可能な感染症への脆弱性が高まっているという。

ラジャシンガム氏は、暴力の激化により支援活動への制約が強まっているとも警告した。国連によれば、フーシ派の事実上の当局は2021年以降、国連職員73人を恣意的に拘束しており、人道ニーズの約70%が集中する地域での支援活動を妨げている。

「人道機関は、安全かつ効果的に、原則に基づいて活動でき、必要な資源が確保されて初めて機能する。そうしてこそ飢餓を減らし、疾病を防ぎ、命を救うことができる。しかしアクセスが阻まれ、資金が途絶えれば、こうした成果はたちまち失われてしまう」と同氏は述べた。

1月29日、世界食糧計画(WFP)は、北部イエメンで深刻化する活動制限や嫌がらせ、フーシ関係者による職員の恣意的拘束を受け、同地域での活動停止を発表した。国連当局者は記者団に対し、北部に残るWFP職員約365人が、治安悪化と資金難の影響で3月末までに職を失う見通しだと説明した。

2025年、イエメンの国連「人道ニーズ・対応計画」は、必要資金の充足率が25%にとどまり、人道関係者は重要サービスの縮小や、特定の住民層や分野の優先度引き下げ、さらには命を救う活動の停止を余儀なくされた。その結果、数百万人が支援を受けられず、さらなる危機にさらされた。

「厳しい現実として、国連はイエメン国内の(フーシ派)事実上の当局が支配する地域における人道活動を、継続的に見直し、再編せざるを得ない。そこは、国内の人道ニーズの約70%が集中する地域でもある」とラジャシンガム氏は述べた。

同氏はまた、安全保障理事会に対し、拘束されている73人の国連職員の解放に向けて国際社会の圧力を強めるとともに、拡大するニーズに見合った資金拠出を促すよう求めた。(原文へ

INPS Japan/ IPS UN Bureau Report

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