この体系の中核にあるのが、首都ドゥシャンベのアヴィセンナ・タジク国立医科大学(Avicenna Tajik State Medical University=ATSMU)である。1939年創設で、ペルシャの博学者イブン・シーナー(アヴィセンナ)にちなんで命名された。ATSMUは、規律と臨床重視を特徴とする旧ソ連型の教育モデルを基盤にしつつ、シミュレーション施設、研究センター、家庭医療(総合診療)のカリキュラムなど、現代的な教育要素も取り入れている。
このほか、ダンガラのハトロン州立医科大学やタジキスタン医療社会研究所などが、学際的な教育やシミュレーション実習、卒後研修を提供し、ATSMUを補完している。卒後教育は、卒後教育研究所(Institute of Postgraduate Education)を通じた研修・専門教育として位置づけられている。
戦略面では、タリバン暫定政権とのいかなる関与においても人権を中心に据え、同政権に代わり得る政治的選択肢を育てる視点が重要となる。筆者はこの5年ほど、ロンドンの慈善団体「Afghanistan and Central Asian Association(ACAA)」の創設者兼ディレクターとして、タリバンに対抗し得る組織的な政治的反対勢力の必要性を訴えてきた。亡命下であれ国内であれ、民主主義原則と人権に根差す代替ビジョンを提示できる反対勢力は、タリバンが国際社会で「アフガン国民唯一の声」と見なされることを防ぐうえで、重要な対抗軸になり得る。
Photo: The UN has been supporting displaced families in Afghanistan, providing emergency shelter and protection. Credit: IOM/Mohammed Muse
その例の一つが、ダリウス・ナシミ(ACAAの資金調達・パートナーシップ責任者)が設立した「Afghanistan Government in Exile(AGiE)」である。AGiEは、人権、民主主義、安定を掲げる包摂的連合であり、タリバンへの対抗軸として機能し得る。
Campaigners for the pro-military USDP canvas residents and check voters lists in Yangon ahead of the December 28 parliamentary election that excluded major anti-junta parties. Credit: Guy Dinmore/IPS
Residents in downtown Yangon check their names on the electoral register and then cast their votes in a polling station on December 28. Credit: Guy Dinmore/IPS
Dr. Alice Jill Edwards (Australia) is the seventh – and first woman – UN Special Rapporteur on Torture and Other Cruel, Inhuman or Degrading Treatment or Punishment
最近の「パタン・バイ・ナイト(Patan by Night)」遺産ウォークでは、ピム・バハル(Pim Bahal)が、地元の少女に恋をしたラクヘ(lakhe)の悪鬼(現在は仮面舞踊で人気の存在)が情熱を注いだ「愛の労作」だと教わった。少女が遠くの水場まで水を汲みに行かずに済むよう、彼が池を掘ったのだという。近くにはチャルマティ・チャイティヤ(Charumati Chaitya)があり、紀元前3世紀にアショーカ王の娘が盆地を訪れ、ネパールに仏教を広めた際に建立したと伝えられる。
米国のフランクリン・D・ルーズベルト大統領は、非情で腐敗したニカラグアの独裁者アナスタシオ・ソモサ(大統領在職1937年-47年、51-56年)について、「彼は『Son of a Bitch(ろくでなし)』だが、『我々の』ろくでなしだ。」と言ったという伝説がある。
今日に至るまで歴史家の間では、このルーズベルト大統領の発言について、はたしてソモサについて言及したものか、それとも同じく当時のラテンアメリカ(ドミニカ共和国)における親米独裁者ラファエル・トルヒーリョ(大統領在職1930年-38年、42-52年)に言及したものかで論争が続いている。いずれにしてもソモサもトルヒーリョも実に『Son of a Bitch(ろくでなし)』であったことには変わりがない。
しかし米国はトルヒーリョ、ソモサとの経験から教訓を学ぶことはなかった。その後の米国歴代の大統領が-或いはこの点について欧州各国政府が-エジプトの独裁者ホスニ・ムバラク(大統領在職1981年-)やチュニジアの泥棒政治家ザイン・アル=アービディーン・ベンアリ(大統領在職1987年-2011年)について類似のコメントをしたかどうかは知られていないが、過去30年に亘って彼らが両独裁者を「我々のろくでなし(Our Son of a Bitch)」と見做していたことは明らかだ。
Rafael Trujillo of the Dominican Republic. Official photograph published in several Dominican newspapers. August 1952. Copyright expired (D.R. copyright is life plus 50 years), Public Domain
2010年前に、2人のジャーナリストがベンアリ政権の腐敗の内幕を検証した著書「La Regente de Carthago(カルタゴの統治者)」が出版された際、フランス当局は同書を黙殺した。フランス政府にとって、あえて第三者からベンアリの強盗行為について指摘させるまでもなかった。南フランスからヨット数隻が強奪された事件が発生したが、ベンアリの悪名高い妻レイラ・トラベルジィの2人の姪が直接的に関与していた。しかもそれらのヨットは後にトラベルジィの姪の名義で登録された上でチュニジアの港で発見されたのである。
United Nations Secretary-General António Guterres addresses the high-level pledging event on the Central Emergency Response Fund (CERF) 2026. Credit: UN Photo/Mark Garten
The United Nations Headquarters as seen from First Avenue in New York City. Credit: UN News/Vibhu Mishra
事務総長は2025年9月、2024年の「未来のための協定(Pact for the Future)」を受け、加盟国の要請に基づいて、世界の支出構造の深刻な不均衡を明らかにする報告書を公表した。題名は「必要とされる安全保障:持続可能で平和な未来のための軍事支出の再均衡(The Security We Need: Rebalancing Military Spending for a Sustainable and Peaceful Future)」である。同報告書は、世界的な軍事支出の拡大がもたらす難しいトレードオフを検討し、平和と人々の未来への投資を強く訴えている。