【ニューヨーク国連INPS Japan/ATN=アハメド・ファティ】

世界の核秩序の中核をなすNPT体制が今週、再び国連の舞台に戻ってくる。そこには、過去の約束、新たな戦争、そして一つの避けがたい問いが重くのしかかっている。核兵器不拡散条約(NPT)は今なお、各国に対し、核兵器の保有ではなく自制を選ぶほうが安全だと納得させる力を持っているのか。|英語版|
第11回NPT再検討会議は、条約の3本柱―核軍縮、核不拡散、原子力の平和利用―のすべてが圧力にさらされるなか、国連本部で開幕する。かつては国際的な核管理の枠組みとして機能していたNPT体制は、いまやさまざまな圧力が集中する場となっている。軍備管理は弱体化し、核をめぐる威嚇的な言説は高まっている。平和目的で整備された施設が、戦争の文脈で語られることも増えている。さらに、原子力潜水艦の推進技術を含む新技術は、過去の時代を前提につくられた規則を揺さぶっている。
国連の軍縮担当者にとって、問題はもはや机上のものではない。国連軍縮担当上級代表の中満泉事務次長は、核リスクが高まり、核兵器国と非核兵器国の間の信頼が損なわれ続けるなか、NPTは深刻な信頼性の試練に直面していると警告している。
この懸念は、条約の正式な締約国の枠を超えて共有されている。
ATNニュースの取材に対し、パキスタンの元国連常駐代表ムニール・アクラム大使は、NPT体制は「存立に関わる危機」に直面していると述べた。その理由として、核軍縮の停滞、インドとイスラエルをめぐる二重基準、そして核兵器が外部からの侵略に対する防護を与えるという認識の広がりを挙げた。

アクラム氏の警告は、外部からの戦略的評価として重要である。ただし、その発言は文脈の中で理解する必要がある。パキスタンは、インドやイスラエルと同様、NPTの締約国ではない。同氏の批判は、条約体制の外側から見た視点を反映している。すなわち、この体制の信頼性は、締約国の行動だけでなく、その枠組みの外にとどまる国々をめぐる例外や沈黙によっても弱められてきた、という見方である。
同氏の主張は、NPTが抱える最も深刻な政治的問題に突き当たる。各国が、条約上の約束によって自制が守られるよりも、核兵器の保有によって攻撃を抑止するほうが効果的だと結論づけるなら、NPTの論理は崩れ始める。

しかし、会議は悲観材料だけを抱えて始まるわけではない。カザフスタンは、より均衡の取れた見方を示そうとしている。
カザフスタンの国連常駐代表であり、第11回NPT再検討会議の副議長を務めるカイラト・ウマロフ大使はATNニュースに対し、議論は建設的な要素も反映すべきだと述べた。とりわけ、核不拡散という柱において、その必要があるという。
ウマロフ氏は「非核兵器地帯は、核不拡散の約束が地域レベルでどのように履行されるかを示す、最も実践的かつ効果的な例の一つであり続けている」と述べた。そのうえで、中央アジア非核兵器地帯の創設20周年を、NPTが今なお具体的な成果を生み出していることを示す「明確な実例」だと指摘した。
カザフスタンにとって、この例は抽象的なものではない。中央アジア非核兵器地帯は、旧ソ連の核実験場だったセミパラチンスクと、核実験がもたらした人的被害によって形づくられた同国の歴史に深く結びついている。会議に向けた同国のメッセージは明確である。条約は圧力にさらされているが、その有効性を示す実例も存在する、ということだ。

それでも、現在進行中のいくつかの争点は、そうした楽観論がどこまで持ちこたえられるかを試すことになる。
一つは、紛争地域にある原子力施設をめぐる危険の高まりである。保障措置下にある施設を含め、原子力施設やその周辺への攻撃は、戦争が拡大し、軍事的な論理が優先されるなかで、平和目的の原子力インフラを守り続けることができるのかという懸念を強めている。原子力の平和利用を柱とする条約は、原子力施設そのものが標的や圧力手段、あるいは戦場のリスクとなる時、過酷な試練に直面する。

もう一つは、海軍艦艇の原子力推進である。オーストラリアが米国と英国の支援を受けて原子力潜水艦を取得する見通しのAUKUSに基づく潜水艦計画は、保障措置をめぐる大きな論争を引き起こしている。争点は、オーストラリアが核兵器を取得するかどうかではない。オーストラリア政府は、潜水艦は通常兵器で武装されると説明している。問題は、先例と透明性、そして原子力推進が将来、他国に利用され得る形でNPTの枠組みを押し広げる可能性があるかどうかである。中国にとって、AUKUSは核拡散上の懸念を生む。一方、オーストラリアにとっては、保障措置の下に置かれた防衛計画である。これはNPTにとって、長期にわたり火種となり得る、扱いの難しい試金石である。
しかし、中東は依然として、NPTにとって政治的に最も敏感な未解決課題である。

アラブ連盟のマゲド・アブデルファッターフ国連常駐オブザーバーはATNニュースの取材に対し、再検討会議に臨むアラブ側の立場をイラン問題だけに還元すべきではないと述べた。同氏は、アラブ側の立場は、NPTの3本柱である軍縮、不拡散、原子力の平和利用を軸にしていると説明した。
アラブ諸国にとって、中心的な未解決課題であり続けているのは、1995年の中東決議である。この決議は、NPTの無期限延長を可能にした政治的合意の一環として採択され、中東非核兵器地帯の設立を支持することを約束したものだった。30年を経た今も、アラブ外交官らは、その約束は果たされていないと主張している。
アブデルファッターフ氏は、2019年に始まった、核兵器およびその他の大量破壊兵器のない中東地帯の設立に向けた国連の会議プロセスについて、NPTの歴史に根差すものだと説明した。その基礎にあるのが、1995年決議であるという。

このアラブ側の主張は、1995年決議の当初の共同提案国の一つであるロシアからも支持を得ている。米国と英国も、当時の共同提案国だった。
ATNニュースから、核兵器およびその他の大量破壊兵器のない中東地帯について問われたロシアのワシリー・ネベンジャ国連常駐代表は、ロシア政府は同地帯の設立を「極めて重視」しており、核不拡散に関する外交政策上の優先事項の一つと位置づけていると述べた。

ネベンジャ氏は、地域の安全保障状況の悪化により、この地帯の設立は「かつてないほど重要になっている」と述べ、この問題をNPTの1995年の政治的合意と直接結びつけた。同氏によれば、ロシア、米国、英国が共同提案した中東決議は、NPTを無投票で無期限延長することを可能にする一助となった。ロシアは、この決議が「その目的が達成されるまで有効であり続ける」との認識に立っているという。
ネベンジャ氏はまた、ロシアが、核兵器およびその他の大量破壊兵器のない中東地帯の設立に関する国連会議の全6回の会期にオブザーバーとして参加してきたと述べ、この会議を地域諸国間の対話と信頼醸成の場と位置づけた。同時に、イスラエルと米国が同プロセスに参加していないことに遺憾の意を示し、イスラエル抜きには実質的な進展は不可能だとの認識も示した。
こうして会議は、二つの相反する現実に直面している。NPTは依然として世界の核不拡散体制の基盤であり、各地域の非核兵器地帯を含む実際の成果を生み出してきた。しかし、核軍縮の停滞、地域的な二重基準、原子力施設への攻撃、核戦力の近代化、そして既存の保障措置に負荷をかける新技術は、その正当性を揺さぶっている。
NPTは終わったわけではない。この種の条約は通常、徐々に崩れていく。約束が儀礼化し、例外が恒久化し、各国が条約遵守よりも力のほうが自国を守ると考え始める時、条約は少しずつ侵食されていく。
それこそが、ニューヨークで問われている本当の試練である。危険なのは、またしても成果文書の採択に失敗することだけではない。より大きな危険は、NPTを支える基本的な合意が自制を守るものなのか、それとも特権を温存するだけのものなのかを、より多くの国が問い始めることである。
This article is brought to you with permission from American Television Network.
Original URL:https://www.amerinews.tv/posts/npt-credibility-on-the-line-as-nakamitsu-warns-nuclear-treaty-faces-critical-test

INPS Japan
関連記事:













