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|世界経済フォーラム|ダボス批判

【ダボスIPS=グスタヴォ・カプデヴィラ】

スイス東部の観光リゾート、ダボスで開催された今年の世界経済フォーラム(WEF)の特徴は、世界経済/金融危機の責任者およびそれを支持してきた体制との決別であった。 

スイス社会党のスザンヌ・ローテネッガー議員は、同国のNGO「ベルン宣言」と「リーンピース・スイス」が組織した反ダボス会議「Public Eye on Davos」(ダボスに対する市民の目)の表彰式でスピーチし、ダボス会議は危機の原因となった政策を推進してきたイデオロギー機関であると批判。「同会議は非公式ネットワークを築く場で、政治家は下座に座り、メディアはリッチでパワフルなグローバル・エリートを称賛してきた。同会議は、破たんしたネオリベラル・ビジネス・モデルの怪しげなロビイング機関である」と述べた。

 Public Eyeの主催者は、WEFメンバーおよび大企業が犯した社会/環境破壊行為を体現したとして、ガーナでの金採掘に疑念が持たれる米国のニューモント鉱産、ドイツに石炭発電所を建設したスイスのBKW FMB社にネガティブ賞を授与。 

ポジティブ賞は、アフリカ系800世帯を強制移動させ石炭採掘を行おうとした多国籍企業の決定を覆したコロンビアの組合リーダー、ジャイロ・クイロスとフレディー・ロザノ、そして彼らの組合シントラカルボンに贈られた。(ベルン宣言とグリーンピースは1月29日、多国籍企業の海外プロジェクトで地元コミュニティーの権利が侵害されることのないよう国際企業責任規則を採択するよう求める書簡をオバマ大統領宛てに送付した。) 

ローテネッガー議員は、ダボス会議は民間会議であるにも拘わらず、スイス政府が800万スイスフラン(700万ドル)の補助を行っていることについても疑問を投げかけた。更に、ダボス会議反対の街頭抗議運動は殆どが禁止され、期間中は言論の自由、集会の自由も認められないと述べた。 

しかし、経済モデルの発案者として成功を収める同会議は財政的にうまく行っており、世界のトップ1,000社、WEFメンバーからの寄付は毎年3,500万ドルを超えると同氏は予測する。スイスのチャリティー基金として活動するWEFは、金融会社の特別援助、会議参加者の料金を含め約8,800億ドルの年間収入があるという。 

ローテネッガー議員は最後に、ポスト資本主義体制およびその実現へ向けた根本的な議論、特に左派、組合、社会活動組織間の議論が必要と主張した。 

ベルン宣言およびグリーンピース・スイスが主催した「Public Eye on Davos」におけるスイス社会党議員の主張を紹介する。(原文へ

翻訳/サマリー=IPS Japan浅霧勝浩 

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