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国連、カザフ核実験被害者の証言に注目し、「核の正義」を求める呼びかけ

【ニューヨークThe Astana Timesナジマ・アブオヴァ】

3月3日~7日、ニューヨークの国連本部で開催された「核兵器禁止条約(TPNW)第3回締約国会議(3MSP)」において、カザフスタンの核実験の被害者と反核活動家が、核の正義と核兵器の人間および環境に及ぼす長期的影響について議論を主導した。

沈黙を破る——被害者の証言

Diana Murzagaliyeva, a fourth-generation survivor of nuclear testing, taped her mouth shut, representing the years she spent unable to speak. Photo credit: UN Photo/Manuel Elías
Diana Murzagaliyeva, a fourth-generation survivor of nuclear testing, taped her mouth shut, representing the years she spent unable to speak. Photo credit: UN Photo/Manuel Elías

18歳のディアナ・ムルザガリエワさんは、セミパラチンスク核実験場での核実験の4世代目の被害者として、サイドイベントで衝撃的な証言を行った。彼女は、口をテープで塞ぐという象徴的な行動からスピーチを始めた。

「私が9歳になるまでは、まさにこのように感じていました」と、ムルザガリエワさんは語った。

彼女は発話障害(ジスアースリア)を伴う脳性まひを患って生まれた。これは、彼女の地元で行われた核実験による放射線被曝が原因と診断された。

「私の声帯は正常に機能しませんでした。他の子どもたちが笑ったり、歌ったり、遊んだりしている間、私は黙ったまま、自分を表現することができませんでした。」と彼女は振り返る。

彼女は幼少期を病院やリハビリセンターで過ごし、深刻な放射線障害を抱えた子どもたちに囲まれていた。その多くは孤児や捨てられた子どもであり、絶え間ないいじめに苦しんでいた。9歳になるまでに、彼女は放射線による脚の変形を修正するための複数の手術を受けていた。

それでも、彼女は自らの苦しみを行動へと昇華させることを決意した。

「私は環境と障がいを持つ子どもたちのために戦うと誓いました。彼らの目となり、耳となり、声となると約束したのです。」と彼女は述べる。

話すことができなかった幼少期、彼女は執筆を通じて自らを表現する手段を見つけた。14歳のとき、彼女は障がい児の夢と環境問題をテーマにした童話を書き、翌年には200部を出版し、その売り上げを病気の子どもたちの支援に寄付した。

しかし、彼女の物語は彼女一人の苦難ではない。

「私の42歳の母は、幼少期から聴覚障害を抱えています。祖母は癌を患い、すでに亡くなりました。曾祖母は9人の子どもを出産しましたが、そのうち4人は2歳の誕生日を迎える前に亡くなりました。」と彼女は語る。

彼女の曾祖母は1932年、核実験場近くのカラウル村で生まれ、核実験が始まると強制的に移住させられた。1949年8月29日の最初の核実験の際、曾祖母は妊娠中であり、その後生まれた娘は1年しか生きられなかった。

「これらの話は、私だけのものではありません。何世代にもわたり沈黙を強いられてきた多くの家族の物語です。」と彼女は訴える。

スピーチを締めくくる際、彼女は大きな決意を示した。

「長年、私は話すことができないと思われていました。しかし、今、私は皆さんの前に立ち、沈黙を強いられてきたすべての人々の声を届けています。」と彼女は力強く語った。

Side Event: Full Documentary Premiere ”I want to Live On” held on Maech 3, 2025 at UN Headquarters. Photo: Katsuhiro Asagiri, INPS Japan.

共鳴する証言:核の悲劇を共有する記憶

Rebecca Eleanor Johnson, an anti-nuclear activist since the 1980s and executive director of AIDD. Photo credit: Nagima Abuova / The Astana Times

1980年代から反核運動に関わり、Acronym Institute for Disarmament Diplomacy(AIDD)の事務局長を務めるレベッカ・エレノア・ジョンソン氏は、ムルザガリエワさんの証言に深く心を動かされた。

「セミパラチンスク核実験に関するドキュメンタリー作品「私は生きぬく:語られざるセミパラチンスク」を上映するサイドイベント(創価学会インタナショナル(SGI)国際安全保障政策センター(CISP)、カザフスタン共和国政府国連常駐代表部の共催事業)のドキュメンタリーの内容も非常に力強いものでしたが、彼女の証言にはそれ以上の力がありました。」とジョンソン氏は語る。

特に、ムルザガリエワさんが「祖母はカラウル村の出身」と語った瞬間、ジョンソン氏は運命的なつながりを感じた。

Semipalatinsk Former Nuclear Weapon Test site/ Katsuhiro Asagiri
Semipalatinsk Former Nuclear Weapon Test site/ Katsuhiro Asagiri

「1989年、私はグリーンピースの核実験禁止条約の国際コーディネーターとしてカラウル村を訪れました。オルジャス・スレイメノフ氏が『ネバダ・セミパラチンスク運動』を立ち上げたばかりの頃で、私は国際会議に招かれ、カザフスタンを訪問したのです。」と彼女は回想する。

当時、彼女は放射線被曝による病気で子どもを3人失い、最後の生き残った息子を看病していた母親と出会った。そのときの記憶が、ムルザガリエワさんのスピーチによってよみがえった。

「もしかしたら、あの女性は彼女の祖母だったのかもしれません。誰にも分かりません。でも、これこそが、核兵器が80年間もたらし続けてきた恐ろしい被害の人道的な側面なのです。」と彼女は語った。

核爆発の記憶を描く

From left to right: Karipbek Kuyukov, a Kazakh painter, global anti-nuclear activist, and Kazakhstan’s Goodwill Ambassador and Yerdaulet Rakhmatulla, QNFC co-founder. Photo credit: Nagima Abuova / The Astana Times

カザフスタンの画家であり、世界的な反核活動家であり、カザフスタンの親善大使を務めるカリプベク・クユコフ氏もまた、自らの証言を共有した。

「私の人生、そしてカザフスタンの歴史そのものが、核実験の恐怖を象徴しています。」と彼は語る。

彼はセミパラチンスク核実験場から100kmのイギンディブラク村で生まれたが、母親の被曝の影響で生まれつき両腕がなかった。

「私の故郷では、崩壊した家、汚染された家畜、そして放射線による深刻な遺伝的影響を目の当たりにしました。」と彼は述べる。

彼は56歳になるまでの半生を核廃絶運動に捧げ、自身の苦しみを芸術に昇華してきた。

「私の絵画には、核実験がもたらした悲劇のすべてが描かれています。私は、世界に安全な未来について考えるよう訴えています。」とクユコフ氏は述べる。

3MSP TPNWの展示では、クユコフ氏の絵画が展示され、核実験の傷跡を訴えかけた。

最後に、彼は力強く訴えた。「今こそ、核の狂気を止める時です」原文へ

Karipbek Kuyukov’s background information stand and paintings, displayed at the exhibition as part of the 3MSP TPNW. Photo credit: Nagima Abuova / The Astana Times
Karipbek Kuyukov’s background information stand and paintings, displayed at the exhibition as part of the 3MSP TPNW. Photo credit: Nagima Abuova / The Astana Times

INPS Japan/The Astana Times

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|視点|真実が嘘になるとき:トランプの再選が世界に意味するもの(マンディープ・S・ティワナCIVICUSの暫定共同事務局長)

【ニューヨークIPS=マンディープ・S・ティワナ】

Antonio Gutierrez, Director General of UN/ Public Domain
Antonio Gutierrez, Director General of UN/ Public Domain

米大統領選の翌日、アントニオ・グテーレス国連事務総長は、米国の人々が民主主義プロセスに積極的に参加したことを称賛する短い声明文を発表した。彼は賢明にも、2021年に暴動を扇動して国民の意思を覆そうとしたドナルド・J・トランプの当選が、国連が世界中で人権と法の支配を推進する取り組みにとって大きな後退であるという指摘を避けた。トランプ氏は、国連が維持しようとしている国際的な規範を軽視するロシアのウラジーミル・プーチンやハンガリーのヴィクトル・オルバンといった権威主義的な強権者たちを自他ともに認める崇拝者である。

そのため、国連事務総長の報道官ステファン・デュジャリックへの11月6日の記者会見での質問は、ウクライナ戦争へのトランプ氏の対応、新政権による国連への資金削減の可能性、さらにはトランプが政権を引き継ぐ際の国連の対応策にまで及んだ。

Donald Trump/ The White House
Donald Trump/ The White House

米国は世界情勢において非常に大きな役割を担っている。そのため、ワシントンでの政策変更は全世界に影響を及ぼす。私のようにグローバルな市民社会連盟を導く責任を担う者にとって、トランプ氏の再選がもたらす影響は憂慮すべきものだ。

トランプが権力の座にいなくても、すでに私たちはルールを無視して行われる戦争、腐敗した大富豪が自らの利益のために公共政策を左右する世界、そして貪欲による環境破壊が気候災害への道を進んでいる現実に直面している。ジェンダー正義で苦労して獲得した進展も後退の危機に瀕している。

トランプ政権第1期では、国連人権理事会への軽視や、気候変動対策のためのパリ協定からの離脱などが見られた。また、世界中の市民社会団体への支援を制限し、女性の性的および生殖の権利を推進する団体を標的にした。民主主義と人権の促進は米国の外交政策の重要な柱だが、トランプ氏の再選によりこれらの価値が脅かされている。

誤情報と偽情報がパンデミックレベルに達している状況で、こうした戦術を駆使して分断を煽り、半分の真実や完全な嘘を基盤とするキャンペーンを展開した候補者に、米国有権者の大半が票を投じたことは非常に憂慮すべきことだ。このような手法は、すでに分極化している米国の亀裂をさらに深める結果となった。

トランプ大統領の無関心とCOVID-19否定論により、全米の家族は打ちひしがれ、何万人ものアメリカ人が回避可能な感染症で命を落とす結果となった。 彼の政権による移民の拘束と強制送還政策は、マイノリティのコミュニティに恐怖を植え付けた。 今回トランプ氏は、数百万人の人々を強制送還すると公言している。

トランプ氏は中絶の権利に関する立場から、中絶を禁止する法律を導入した米国の複数の州で、女性たちに計り知れない苦しみをもたらしてきた。また、有害な化石燃料の採掘を加速させることを公約しており、ジェンダー正義の擁護者、環境保護活動家、移民の権利活動家を間違いなく自らの権力に対する脅威と見なしている。

UN Secretariate Building. Photo: Katsuhiro Asagiri
UN Secretariate Building. Photo: Katsuhiro Asagiri

トランプ氏とその側近が示している傾向を考慮すると、汚職や人権侵害を暴露する野党政治家、活動家、ジャーナリストは、新政権によって監視の強化、脅迫、迫害のリスクにさらされる可能性が高い。

国際レベルでは、トランプ氏の当選により、イスラエル、ロシア、アラブ首長国連邦の権威主義的指導者たちを暗黙に支持しているため、占領パレスチナ地域、スーダン、ウクライナにおける戦争犯罪、人道に対する罪、ジェノサイド行為に対する説明責任を確保する取り組みに暗雲が立ち込めている。これらの指導者たちは、紛争を煽り立て、海外で大混乱を引き起こしている。将来のトランプ政権は、国連の資金源を断ち、ルールに基づく国際秩序を弱体化させ、独裁者を勢いづかせようとするかもしれない。

At an ICAN campaigners meeting in NYC in 2025. Credit: Katsuhiro Asagiri, INPS Japan.

たとえ現状が暗澹たるものに見えたとしても、世界には多様性を称え、正義と平等を推進するという揺るぎない決意を貫く市民社会活動家や組織が何百、何千と存在していることを忘れてはならない。未来を想像するには、時には過去から学ぶ必要がある。

インドの独立運動、南アフリカのアパルトヘイトに対する闘い、米国の公民権運動は、権威主義的な指導者によってではなく、連帯の精神で結ばれ、必要な限り弾圧に抵抗する決意を固めた勇敢な個人によって勝ち取られた。

このことは、米国の市民社会に対しても、高尚なアメリカの理念はどのような大統領よりも長く続く価値があり、守る価値があるという教訓を与えている。(原文へ

マンディープ・S・ティワナ氏は、世界的な市民社会連合であるCIVICUSの暫定共同事務局長。また、国連におけるCIVICUS代表も務めている。表も務めている。

INPS Japan/ IPS UN Bureau

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カザフスタン、ニューヨークで核軍縮の世界的推進を主導

【ニューヨークThe Astana Timesナジマ・アブオヴァ】

3月3日、核兵器禁止条約(TPNW)の第3回締約国会議(3MSP)が国連本部で開幕した(7日まで)。本会議では、カザフスタンが議長を務め、世界的な安全保障の懸念が高まる中、核兵器廃絶への国際的な誓約が改めて強調された。

カザフスタンの緊急行動呼びかけ

From left to right: Izumi Nakamitsu, Akan Rakhmetullin and Christopher King. Photo credit: Nagima Abuova / The Astana Times
From left to right: Izumi Nakamitsu, Akan Rakhmetullin and Christopher King. Photo credit: Nagima Abuova / The Astana Times

カザフスタンのアカン・ラフメトゥリン第一外務次官は、開会の辞で軍縮努力を継続する必要性を強調した。彼は、本会議が国連創設80周年および広島・長崎への原爆投下から80年の節目と重なることの歴史的意義を指摘した。

「核兵器の存在とその使用の可能性は、今や世界の安全保障にこれまで以上の脅威を与えています。我々の使命の緊急性は、『終末時計』がさらに深夜に近づいているという事実によって痛感されます。これは、地政学的緊張の高まりと核の脅威の増大を示す警鐘です」とラフメトゥリン氏は述べた。

彼は、地政学的な不安定化、核兵器の増強、および核兵器使用を巡る挑発的な言動の拡大が、前例のない危機を生んでいると指摘した。TPNW発効以降の進展を振り返りつつ、条約が有効な軍縮メカニズムであることを強調し、その普遍化と実施に向けた取り組みの継続を呼びかけた。

「核兵器の廃絶は単なる願望ではなく、絶対的な必要事項なのです」と述べたラフメトゥリン氏は、カザフスタンが450回以上の核実験に苦しんだ歴史を振り返り、それが同国の軍縮への揺るぎない決意を形作ったと語った。

Semipalatinsk former nuclear weapon test site/ photo by Katsuhiro Asagiri
Semipalatinsk former nuclear weapon test site/ photo by Katsuhiro Asagiri

また、被害者支援と環境修復に向けた具体的な措置について議論を深めるよう促し、「国際信託基金の設立」というアイデアを提案した。

「この会議は、単なる誓約の再確認の場ではなく、核軍縮を不可逆的なプロセスにするための政策を推進する絶好の機会です。我々は決意を再確認するだけでなく、核兵器の完全廃絶へと導く主要な措置を積極的に追求しなければなりません」と締めくくった。

国連、TPNWへの支持を強調

Izumi Nakamitsu/ photo by Katsuhiro Asagiri
Izumi Nakamitsu/ photo by Katsuhiro Asagiri

国連事務次長兼軍縮担当上級代表の中満泉(なかみつ・いずみ)氏は、開会挨拶でTPNWの重要性を強調した。

国連事務総長アントニオ・グテーレス氏を代表し、中満氏は地政学的緊張の高まりと軍縮の進展が見られない現状に警鐘を鳴らした。

「前回の締約国会議で、私は事務総長の言葉を引用し、『我々の世界は制御不能になりつつある』と述べました。地政学的緊張が高まり、世界的課題が増大し、そして皆さんが政治宣言で再確認したように、核兵器の存続と軍縮の停滞が、核の惨禍をもたらすリスクを高め、人類全体にとって存亡の危機をもたらしています」と中満氏は語った。

The Third Meeting of States Parties (3MSP) to the Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons (TPNW) convened at the United Nations headquarters. Photo credit: Nagima Abuova / The Astana Times

「残念ながら、こうした傾向は続き、むしろ悪化しています」と付け加えた。

しかし、彼女はTPNWの締約国が増えていることや、核兵器の壊滅的な影響に対する認識の広がりを前向きな進展として指摘した。

「TPNWへの加盟は、国際社会に向けた重要なメッセージを発信することになります」と述べ、2026年の第1回再検討会議に向けて関与を強化するよう各国に求めた。

ICAN:「核軍縮は政治的選択である」

Melissa Parke took up the role as ICAN’s Executive Director in September 2023. Photo credit: ICAN
Melissa Parke took up the role as ICAN’s Executive Director in September 2023. Photo credit: ICAN

核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)の事務局長であるメリッサ・パーク氏は、広島・長崎で25万人以上(うち38,000人が子ども)が犠牲となった悲劇を振り返りながら、緊急行動の必要性を訴えた。

「多くの人々が、核兵器が世界に恒久的に存在するものだと諦めています。しかし、私たちは決してその考えを受け入れてはなりません。核兵器は人間の手で作られたものであり、人間の手で解体することができます。これはユートピア的な夢ではありません」とパーク氏は述べた。

彼女は、カザフスタンや南アフリカを例に挙げ、核軍縮が可能であることを示し、技術的な障壁ではなく、政治的な障壁こそが進展を妨げていると指摘した。

「危機の時代においては、期待を下げたり、要求を和らげたりしがちです。しかし、リスクが高まれば高まるほど、より野心的であるべきです」と語った。

また、パーク氏は核兵器の近代化・増強を進める9つの核保有国と、その同盟国の関与を非難し、核抑止の概念を「自己満足的な幻想」として批判した。

「核抑止は、究極のテロ行為です」と、ノーベル賞受賞者ジョゼフ・ロートブラットの言葉を引用した。

赤十字、法的・人道的責務を強調

The Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons, signed 20 September 2017 by 50 United Nations member states. Credit: UN Photo / Paulo Filgueiras
The Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons, signed 20 September 2017 by 50 United Nations member states. Credit: UN Photo / Paulo Filgueiras

国際赤十字委員会(ICRC)の常駐代表であるエリーズ・モスキーニ氏は、TPNWが国際法を強化し、核軍縮を促進し、核兵器が引き起こす長期的な被害に対応する上で重要な役割を果たしていると指摘した。

「今日、世界のほぼ半数の国々がTPNWに拘束される意志を表明しました。これは多国間主義の勝利であり、核軍縮の議論と意思決定において人類を中心に据えるべきだという明確なメッセージです」とモスキーニ氏は述べた。

彼女は、TPNWが国際人道法に沿って核兵器を包括的に禁止することで、法的な空白を埋める役割を果たしていると指摘した。

また、被害者支援と環境修復のための「国際信託基金」の設立を進めるよう各国に呼びかけ、「核兵器の壊滅的な人道的影響を再確認し、その使用を示唆するいかなる行為も非難することが不可欠である」と強調した。(原文へ)

INPS Japan/ The Astana Times

Original Link: https://astanatimes.com/2025/03/exclusive-kazakhstan-leads-global-push-for-nuclear-disarmament-in-new-york/

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「娘たちの虐殺」— ネパールの出生性比が示す深刻な男女格差

【カトマンズNepaliatimes=シュリスティ・カルキ】

公衆衛生専門家のアルナ・ウプレティ氏は、数年前、ドルポからネパールガンジへ向かう飛行機内で、妊娠中の女性と会話を交わした。その女性は、「医師の診察を受けるため」に都市部へ向かっていると言い、ウプレティ氏は、地方の女性たちが積極的に産前ケアを受けていることを喜んだ。しかし、その女性が「すでに2人の娘がいるので、超音波検査で胎児が女の子だと分かれば中絶する」と話した瞬間、衝撃を受けた。

ウプレティ氏がネパールガンジの病院で看護師たちにこの話をすると、彼女たちは特に驚くこともなく、「カーナリ地方の妊婦たちは、胎児の性別を確認し、性別選択に基づく中絶を受けるためにやって来る」と語った。

このような事例は毎年数万回も繰り返されており、2021年のネパール国勢調査のデータにも明確に表れている。ネパールでは男性の出生数が女性よりも顕著に多く、アジアでも最も出生性比が高い国の一つとなっている。

出生性比(SRB)とは、100人の女児の出生に対する男児の出生数を示す指標である。生物学的には、男児の出生数が若干多い傾向があり、自然なSRBは105:100とされる。しかし、ネパールの2021年国勢調査ではSRBが112:100と大幅に上昇し、2011年の106:100から急増したことが分かる。

最も出生性比が高いのは、インド国境に接するダヌシャ地区(133:100)で、対照的にムスタン地区では92:100と、女児の出生が男児よりも多い珍しい地域となっている。州別では、マデス州(118:100)が最も高いSRBを記録している。

この傾向の背後には、性別に基づく選別出産(GBSS)と、それを助長するネパールの男性優位な伝統的価値観がある。

Source: 2021 NEPAL CENSUS
Source: 2021 NEPAL CENSUS

GBSSには、産前と産後の2種類がある。

  • 産後の性別選択:乳児期の女児の放棄、栄養や医療ケアの差別、または女児殺害。
  • 産前の性別選択:受精時に特定の性別を選ぶ方法、または超音波検査で性別を確認し、望まない性別(多くの場合、女児)の胎児を中絶する方法。

世界的に見ても、男児を望む傾向が性別選択の主な原因となっている。2021年の国勢調査のデータは、ネパール人が胎児の性別を選択し、中絶を行うケースが増加していることを裏付けている。これは、クリニックが胎児の性別を明かすことを法律で禁じられているにもかかわらず、超音波診断技術を用いた性別選択が横行しているためだ。

ネパール社会では、伝統的に息子が家系を継ぎ、経済的な支えとなり、老後の親の世話をし、葬儀の儀式を行い、財産を相続する存在として重視されてきた。

これはネパールだけの問題ではなく、インド(SRB 108:100)や中国(SRB112:100)でも見られる傾向だ。インドでは文化的要因、中国では一人っ子政策の影響が背景にあった。しかし、両国では出生性比の改善が進んでいるのに対し、ネパールでは2001年の104:100から、2011年には106:100、2021年には112:100と悪化している

Source: 1952/54-2021 NEPAL CENSUSES
Source: 1952/54-2021 NEPAL CENSUSES

また、都市部の方が出生性比が高い(114:100)という結果も示されており、これは「教育水準が高い都市部では、女性差別が少ない」という通説を覆すものだ。都市部では、医療機関へのアクセスのしやすさが、性別選択の機会を増やしている可能性がある。

中央人口学研究所(Tribhuvan University)のヨゲンドラ・B・グルング氏は、「ネパールの出生性比の偏りは、深く根付いた家父長制を反映している」と指摘する。さらに、出生性比の偏りは、以下のような社会問題を引き起こす可能性がある。

  • 女性の減少による人口バランスの崩壊
  • 結婚の機会の減少と、花嫁の人身売買の増加
  • 性的暴力や人身売買、強制結婚のリスク増加
  • 労働力不足と経済への影響

出生届の提出率が低いために、実際の性比がさらに悪化している可能性もある。特に、息子の出生は届け出るが、娘は登録しない家庭が多いという調査結果もある。

国際連合人口基金(UNFPA)のネパール代表、ウォン・ヨン・ホン氏は、「性別選択の実態を把握するためには、病院やクリニックのデータを集め、より詳細な研究を行う必要がある」と述べている。

Sex ratio at birth (2021) in selected Asian countries. Source: OUR WORLD IN DATA
Sex ratio at birth (2021) in selected Asian countries. Source: OUR WORLD IN DATA

また、ネパール政府は、以下の対策を講じる必要がある:

  1. 妊娠中の性別選択技術の監視を強化するための規制強化
  2. 社会保障制度の拡充(老後の親の生活支援を政府が担う)
  3. 女性の教育と雇用機会の向上
  4. 文化的・宗教的なジェンダー規範の見直し
  5. 社会全体での意識改革キャンペーン

インドでは、「ベティ・バチャオ・ベティ・パダオ(娘を救い、娘を教育せよ)」という国家レベルのキャンペーンが出生性比の改善に貢献した。ネパールも同様の取り組みが求められる。

ネパールの出生性比の偏りは、単なる統計上の問題ではなく、社会全体の構造的な課題である。女性の権利向上とジェンダー平等を推進するためには、法律だけでなく、社会的・文化的な意識改革も不可欠だ。

アルナ・ウプレティ氏は、「安全な中絶は女性の権利であり、GBSSの根本的な問題を解決するには、家父長制の文化を批判的に見直す必要がある」と強調する。ネパールが真のジェンダー平等を実現するためには、政府、市民社会、国際機関が連携し、多角的なアプローチを取る必要がある。(原文へ

INPS Japan/Nepali Times

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二人のアフリカ人作家に対する不名誉な非難と『人間の最奥に秘められた記憶』

【ストックホルム(スウェーデン)IPSジャ-ンディウス】

2021年、セネガルの小説家モハメド・ムブガル・サールは、サハラ以南のアフリカ出身の作家として初めて、フランス最古で最も権威ある文学賞であるゴンクール賞を受賞した。

文学

彼の小説『La plus secrète mémoire des hommes(人間の最奥に秘められた記憶)』は、パリに住む若きセネガル人作家が主人公だ。彼は偶然、1938年に出版された幻のセネガル人作家T.C.エリマーヌの小説に出会う。この作家はかつてパリのメディアから絶賛されていたが、その後忽然と姿を消した。

エリマーヌは失踪する前に盗作の疑いをかけられ、その結果として訴訟に敗北。彼の出版社は、小説『非人道の迷宮』のすべての在庫を回収・破棄することを余儀なくされた。しかし、いくつかの極めて希少なコピーが残され、それを読んだ者に深い影響を与えた。

小説の主な主人公(他にも数人の登場人物がいる)は、最終的にフランス、セネガル、アルゼンチンにわずかな足跡を残した幻のエリマーヌを追い求め、絶望的な旅に巻き込まれていく。

多声的で精緻なサールの小説、アフリカ文学に横たわる疑問

サールの多面的で巧みに書かれた小説を読むと、多様な声が入り混じり、調和したり、矛盾し合ったりする「合唱」に出会う。この物語は迷宮のように変化し、フィクションと現実の境界が曖昧になり、未解決の謎が残される。サールは世界文学の大海原を自由に航海しているかのようで、あらゆる重要な作品を読んでいるように思える。作品中の暗示は明白なものもあれば、見えないままのものもある。最終的にこの小説は、神話と現実、記憶と現在の境界、そして最も重要な問い―「物語とは何か?」「文学とは何か?」―を探求する。それは「真実」に関わるものなのか、それとも現実のパラレルなバージョンを構築するものなのか?

この魅惑的な物語の表面下には、不穏な問題が浮かび上がる。なぜサール以前の二人の優れた西アフリカの作家が、盗作の疑いで厳しく批判され、非難されたのか?なぜ彼らは「アフリカ的でない」とされたのか?アフリカの作家たちは、文学界の偏見に満ちた評価により、異国的な珍品として扱われる運命にあるのだろうか?ノーベル賞を受賞したナディン・ゴーディマーJ.M.クッツェーのような白人作家を除き、アフリカの作家たちはヨーロッパ文学の模倣者と見なされ続けるのだろうか?

人間の最奥に秘められた記憶』と、実際の作家たちの苦難

『人間の最奥に秘められた記憶』は不穏な前史を持ち、ギニアの作家カマラ・ライエや、同じく不幸な境遇にあったマリのヤンボ・ウオロゲムの実体験を反映している。

15歳の時、カマラ・ライエはフランス植民地ギニアの首都コナクリに移り、機械工学の職業教育を受けた。1947年、彼はパリに渡り、さらに機械工学を学んだ。1956年、カマラ・ライエはアフリカに戻り、ダホメ(現ベナン)、ゴールドコースト(現ガーナ)、そして独立したばかりのギニアで政府の職務を歴任した。しかし1965年、政治的迫害を受けてセネガルに亡命し、故郷に戻ることはなかった。

1954年にカマラ・ライエの小説『王の視線(Le regard de Roi)』がパリで出版され、当時「アフリカから生まれた最高のフィクション作品の一つ」と評された。この小説は非常に奇妙で、現在もその特異性を保っている。特に、主人公が白人であり、物語が彼の視点で展開される点が注目さる。

主人公のクラレンスは、故国でほとんどのことに失敗した後、アフリカで一攫千金を目指して到着する。しかし、ギャンブルで全財産を失い、ホテルを追い出された彼は、アフリカの奥地に裕福な王がいるという伝説を追う決心をする。その王が彼を支援し、仕事や人生の目的を与えてくれると信じていたのだ。

ライエの小説は、人間が神を求める寓話となっている。クラレンスの旅は自己実現への道へと発展し、一連の夢のような屈辱的な経験を通じて知恵を得る。その経験はしばしば厳しく、時には悪夢のようだが、物語には時折、滑稽で魅力的なユーモアが差し込まれている。

しかし、一部の批評家はこれが本当にアフリカ文学なのかと疑問を投げかけた。その言語は魅力的にシンプルだったが、寓話的な語り口はキリスト教的であるとされ、アフリカの伝承は「表面的」であり、語り口は「カフカ的」だとされた。アフリカの作家の中にも、ライエがヨーロッパの文学的手本を「模倣している」と考える者がいた。ナイジェリアの作家ウォーレ・ショインカは、『王の視線』をカフカの小説『城』の弱い模倣であり、それをアフリカに移植したものだと特徴づけた。さらに、フランスでは、若いアフリカ人の自動車整備士が『王の視線』のような奇妙で多面的な小説を書けるはずがないという疑念が広がったのだ。

アフリカ文学への辛辣な非難―ライエとウオロゲムの不遇な運命がサールに与えた影響

カマラ・ライエの『王の視線』は、その興味深い天才的な作品であるにもかかわらず、容赦ない非難の対象となった。この非難は次第に激化し、最終的には米国の教授アデル・キングによる決定的な研究により、彼の名声に致命的な打撃が与えられた。1981年、キングは『The Writing of Camara Laye』で、『王の視線』が実際にはフランシス・スーレという反逆的なベルギーの知識人によって書かれたものであると「証明」した。スーレはブリュッセルでナチスや反ユダヤ主義のプロパガンダに関与し、第二次世界大戦後にフランスへ逃れざるを得なくなった人物である。

キングによると、スーレは出版社プロンの編集者ロベール・プーレと共謀し、自身の小説を若いアフリカ人作家が書いたものとして発表することで、その成功を確実にしたとされている。彼女はライエのフランスでの生活を詳細に追跡し、彼がプロン社から『王の視線』の著者として行動するために報酬を受け取ったと結論付けた。

キングは、ライエの小説が「アフリカ的ではなく、ヨーロッパ的な文学形式を持っている」と述べ、これがスーレの作品であることを示唆した。しかし、スーレの文学的成果は非常に乏しく、ライエが他にも優れた小説を執筆している事実を無視している。キングはまた、ライエがスーフィズムの伝統に由来するメシア的なテーマを持つことを無視し、「カフカ的な」要素もライエ自身がフランツ・カフカに影響を受けた可能性を排除した。

これらの疑わしい仮定にもかかわらず、キングの結論は広く受け入れられ、2018年にはクリストファー・ミラーの著書『Impostors: Literary Hoaxes and Cultural Authenticity』にも目立つ形で引用された。

ヤンボ・ウオロゲムの『暴力の義務』への激しい非難

1968年には、西アフリカのもう一人の優れた作家ヤンボ・ウオロゲムが、画期的な小説『暴力の義務(Le devoir de violence)』で同様の運命をたどった。この作品は、アフリカの架空の王国(現在のマリに類似)における700年にわたる暴力の歴史を扱い、流れるような一級の筆致で極端な暴力、王室の圧政、宗教的迷信、腐敗、奴隷制度、女性器切除、レイプ、女性嫌悪、権力の乱用を描写した。また、真の愛や調和のエピソードも交えながら、強力で腐敗したアフリカのエリートが植民地勢力と共謀して富を築いた様子を容赦なく描いている。

この小説は、一部の批評家や作家、特に「ネグリチュード」の支持者から激しい反発を招いた。ネグリチュードはフランス語圏の知識人たちによって発展した文学理論で、アフリカの独自文化を強調したが、ウオロゲムはこれを「ネグライユ」と揶揄し、アフリカの人々に従属的で劣等感を植え付けると非難した。

最終的には、尊敬される作家グレアム・グリーンがウオロゲムの『暴力の義務』に対して訴訟を起こし、作品が彼の小説『It’s a Battlefield』の一部を盗用していると主張した。グリーンは訴訟で勝訴し、フランスで『暴力の義務』は出版禁止となり、全ての在庫が破棄された。この結果、ウオロゲムは小説を書くことをやめ、故郷マリに戻り、最終的には隠遁生活を送った。

サールの小説に影響を与えた二人の作家の運命

モハメド・ムブガル・サールの『人間の最奥に秘められた記憶』は、こうした二人の西アフリカ作家の運命を想起させている。サールの小説では、セネガルとフランスという二つの異なる世界の間で揺れる若い作家が描かれている。彼は文学の世界で慰めを見出し、エリマーヌの小説という「宝石」に出会う。しかし、エリマーヌの正体を追い求める彼の旅は虚しく終わり、その過程で彼自身のアイデンティティ探しもまた無駄に終わってしまう。この物語は、私たちが生きる世界という迷宮の中で、自分自身を見つけることの難しさを象徴している。

サールの作品は、前例の作家たちが「本物ではない」とされ、「盗作」と非難された運命を反映しつつ、グローバル化した世界の中で何が「本物」なのかを問いかけている。(原文へ

INPS Japan/IPS UN Bureau

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タジキスタン探訪:未踏の自然美と文化遺産を解き明かす旅

【ロンドン/ドゥシャンベLondon Post】

サイドフ・ウメッドジョン氏(34歳)は、タジキスタン国立大学で外交を専攻し卒業した人物だ。これまでに、タジキスタン外務省傘下の国営企業「タジク外交サービス」の責任者や、内務省観光政策部門での役職などを歴任してきた。彼は「キングツアー」および「ディヨールトラベル」の創設者であり、現在は「ソマンエア」の子会社である「ソマントラベル」の総支配人を務めている。
ウメッドジョン氏は英語、ロシア語、ウルドゥー語、アラビア語に堪能で、40カ国以上を訪れた経験があり、国際観光展示会にも積極的に参加している。また、「情報セキュリティと国際協力」に関する博士号取得を目指して研究を進めている。趣味は読書、旅行、スポーツ。

ロンドン・ポスト: タジキスタンの観光客が見落としがちな隠れた名所を教えてください。

サイドフ・ウメッドジョン: タジキスタンには、素晴らしい自然の景観と豊かな文化遺産があり、多くの知られざる名所があります。

  1. カロン高原: 独特な岩の形状、洞窟、ペトログリフがあり、ハイキングに最適。
  2. チルドゥフタロン渓谷: スレンダーな少女を思わせるピラミッド型の岩が特徴。
  3. イスカンダルクル湖: ファン山地の美しい氷河湖。
  4. ヤグノブ渓谷: ヤグノブ人の独自の文化遺産を保存。
  5. ホジャ・オビ・ガルム: ソ連時代から続くミネラル豊富な治癒効果のある天然温泉保養地。
  6. ガルムチャシュマ: パミール山地のもう一つの療養温泉。
  7. ムルガブ高原: 冒険旅行者向けの壮大な高地の景観。
  8. ペンジケント: ソグド時代の遺跡と近隣のセブン・レイクス。
  9. カラクル湖: 深い青色の水と人里離れた美しさで知られる高地湖。
  10. ヌレクダム: 世界第2位の高さを誇るダムで、ボートや釣りに最適。
  11. サラズム: 初期人類文明を示すユネスコ世界遺産。

これらのスポットは、タジキスタンの自然美と文化遺産を存分に楽しむための本物の体験を提供します。

London Post

LP: あなたのツアーでは、持続可能で地元のコミュニティ支援という側面ではどのような配慮がなされていますか?

SU: 私たちは地元のビジネス、ガイド、サービスプロバイダーと提携し、観光収益を地域社会に還元して地元経済を活性化させています。ツアーは文化遺産の尊重と保存を重視し、責任ある観光を促進し、環境への影響を最小限に抑えるエコフレンドリーな方法を採用しています。また、地域開発プロジェクトを支援し、旅行者に持続可能な観光の教育を行い、倫理的な野生動物活動を保証しています。これらの原則を統合することで、旅行者にとって充実した体験を提供すると同時に、タジキスタンの地域社会や環境にプラスの影響を与えています。

LP: 御社のツアーを予約すると、観光客はどのようなユニークな体験が期待できますか?

SU: 私たちのツアーでは、タジキスタンの自然美、文化遺産、温かいおもてなしを最大限に楽しむことができます。ユニークな体験としては、地元の家族が作る伝統料理の味わい、料理教室でのレシピ学習、地元市場での特産品探索、文化的な祝祭での食事などがあります。壮大な景色から豊かな文化的伝統まで、タジキスタンの魅力を満喫できる包括的な体験を提供します。

London Post

LP: タジキスタンの観光産業は近年どのように進化しましたか?また、今後どのようなトレンドが予測されますか?

SU: タジキスタンはその素晴らしい自然の景観、豊かな文化遺産、歴史的重要性により、ユニークな体験を求める国際的な旅行者にとって人気の目的地となっています。険しい地形、特に壮大なパミール山脈は、トレッキング、登山、ホワイトウォーターラフティング、マウンテンバイクに興味のある冒険家を引きつけています。観光インフラの強化、文化祭の推進、環境に配慮した取り組みの強調が、タジキスタンの魅力を高めています。環境問題への関心が高まる中、エコツーリズムの需要が増え、国立公園や保護地域がさらに注目されるでしょう。コミュニティベースの観光、インタラクティブな文化体験、個別対応の旅行サービスが、タジキスタンをますます魅力的な目的地として位置づけています。

LP: 旅行中にお客様の安全と満足をどのように確保していますか?

SU: お客様の安全と満足は最優先事項です。経験豊富で認定を受けた現地ガイドが、応急処置や緊急対応のトレーニングを受けており、天候、道路状況、潜在的な危険を考慮してツアーを綿密に計画します。衛生管理にも重点を置き、消毒済みの交通手段や宿泊施設、健康ガイドラインの遵守を徹底しています。メンテナンスの行き届いた車両を使用し、観光警察(MIA RT)のユニットと協力して24時間体制のサポートを提供します。安全ブリーフィングや包括的な旅行保険の推奨も標準です。お客様の好みに合わせたツアー設計、安全で快適な宿泊施設の選択、そして没入型の文化体験を提供します。明確なコミュニケーション、顧客からのフィードバック、衛生的な地元料理により、満足のいく旅行体験を保証しています。私たちの専任チームは、旅行が良い思い出で満たされるよう努めています。

LP: お客様がツアーで楽しめるユニークな食の体験を教えてください。

SU: タジキスタンの本格的な味を体験できるのは、家族が作るプロフ、クルトブ、シャシリクなどの地元料理を楽しむことから始まります。また、伝統的なレシピを学べる料理教室にも参加できます。新鮮な農産物や乾燥果物が並ぶ活気ある市場を探索し、地元の美味しいものを味わうこともできます。お祝いの際には、タジク文化に浸ることのできる豪華な食事を楽しむことができ、同国の豊かな食文化に没頭できます。

LP: 提供する宿泊施設について教えてください。また、それがどのように旅行体験を向上させるか説明してください。

SU: タジキスタンでは、都会の中心地にある快適さと地元の魅力を兼ね備えた豪華な5つ星ホテルから、地方の家庭的で居心地の良い宿泊施設まで、多様な選択肢を提供しています。それぞれの宿泊施設は、地元の家族との交流を通じて文化的な体験を深めることができ、自然豊かな風景の中に位置しています。また、持続可能性を優先しており、活気ある都市部や静かな田園地帯のどちらでも、文化的なつながりを育み、地元の生活や環境への貴重な洞察を提供することで、旅行体験を豊かにします。

LP: 家族旅行、個人旅行、冒険好きの旅行者など、異なるタイプの旅行者にどのように対応していますか?

SU: 私たちは旅行者のニーズに応じてツアーを柔軟に調整しています。例えば、家族連れには子供向けの安全で教育的な体験を提供し、冒険を求める旅行者には険しいトレッキングや刺激的なアウトドア活動を提案します。個人旅行者には、自由な時間を確保しつつ、地元の文化に触れる機会を提供します。多様な宿泊施設や活動の選択肢を通じて、旅行者それぞれの希望に応じた体験をデザインします。

LP: 特に思い出に残るツアーと、その特別な理由について教えてください。

Map of Tajikistan

SU: 特に印象的だったのは、ファン山地でのトレッキングツアーです。経験豊富な現地ガイドとともに、美しい谷、透き通った湖、険しい山道を旅しました。遊牧民の羊飼いと出会い、言葉の壁を越えておもてなしを共有したり、星空の下でキャンプをしたりすることが、特別な思い出となりました。この冒険は、冒険心、発見、文化や自然を通じたつながりという、旅行の本質を象徴するものでした。

LP: タジキスタンを訪れるのに最適な時期とその理由を教えてください。

SU: タジキスタンは美しい風景と豊かな文化遺産を持つ国で、旅行者にとって最適な季節が2つあります。春(4月から6月)は、穏やかな気候、花咲く風景、ナウルズ(ペルシャ起源の新年)などの活気ある祭りが特徴です。秋(9月から10月)は、快適な気候、澄んだ空、美しい紅葉が楽しめ、トレッキングやアウトドア活動に最適です。これらの季節は、タジキスタンの自然美を探索し、その伝統に浸るのに最も適した時期です。

LP: 過去のお客様からのフィードバックについて教えてください。また、それをどのようにサービス改善に活かしていますか?

SU: お客様からのフィードバックを非常に重視しており、それをもとにサービスを継続的に改善しています。知識豊富なガイドに対する称賛、文化に没入する体験への感謝、ツアーのスムーズな運営に対するポジティブな意見など、多くのフィードバックをいただいています。これらを活かして、さらに満足度の高い体験を提供できるよう努めています。

ロンドン・ポスト: サイドフ・ウメッドジョン氏、このオンラインインタビューへのご参加、ありがとうございました。原文へ

INPS Japan/London Post

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成功を調理する:アンゴラでクリーンエネルギーの利用拡大を目指すソーラーキッチン・イニシアチブ

【ルアンダ(アンゴラ)IPS= ジュディテ・トロコ・ダ・シルバ、ヘイラ・モンテイロ】

持続可能な発展にとってエネルギーへのアクセスは欠かせないが、多くの農村地域では依然としてその実現が遠いのが現実である。2019~20年の農業センサスによると、アンゴラの農村部の多くの村では電気へのアクセスがまかった。

83%以上の村では全く電気が利用できず、11%が民間の発電機に頼っている。このような現状は、農村地域の発展を支えるためにより良いエネルギーソリューションが急務であることを示している。

Map of Angola
Map of Angola

こうした背景の中、今年初め、UNDP(国連開発計画)アンゴラの3つのチームが、アフリカにおける自然、気候、エネルギー関連プロジェクトを支援する「クラウドファンディング・アカデミー」に参加した。このアカデミーは、UNDP外部関係・アドボカシー局とIRH(イノベーション・アクセラレータ)- オルタナティブファイナンスラボの支援を受けている。

この取り組みを通じて、UNDPアンゴラは初のクラウドファンディングキャンペーン「ソーラーキッチン:正しいエネルギーで料理を!」を開始した。

このキャンペーンは地域的な取り組みの一環であり、同じテーマの下で地域内でさらに多くのキャンペーンが展開される予定だ。他国とともに、「ソーラーキッチン」キャンペーンはUNDPアフリカの新たな#SwitchItクラウドファンディングイニシアチブの一部となる。

これは、2025年までに持続可能で手頃な価格で信頼性の高いエネルギーをさらに5億人に提供し、公正なエネルギー移行を促進することを目指したUNDPの「エネルギー・ムーンショット」の一環である。このイニシアチブは、経済的エンパワーメント、ジェンダー平等、生活の質の向上への道筋としても機能している。

ソーラーキッチンはどのように変化をもたらすのか?


アンゴラでは、多くの女性が農業に従事し、作物の生産を通じて家族を支える生活を送っている。しかし、電気が利用できないことから、重大な課題に直面している。例えば、アンゴラ南部のフイラ州カクラ自治体では、女性たちがカボチャやサツマイモなどの収穫物を効果的に生産・保存することに困難を感じており、その結果、収穫物が定期的に損失してしまう状況にある。

ソーラーキッチンを通じた農業生産の向上と持続可能な生計の創出

ソーラーキッチン・イニシアチブは、太陽光発電を利用したキッチンや水、加工設備などの資源へのアクセスを改善することで、農業生産を向上させ、持続可能な生計を創出することを目指しています。

地元の協同組合を率いるイザベルさんやマリアさんのような女性たちは、直接的な恩恵を受けることが期待されている。エネルギーへのアクセスを得ることで、生産性を高め、耕作面積を拡大し、経済成長に投資することが可能になる。

カクラ自治体でのパイロットプロジェクトでは、直接的に47人の女性により良い生活・労働環境を提供し、78世帯が食料安全保障の向上や収入創出の恩恵を受けると見込まれている。また、地元の学生を含む約468人がクリーンエネルギーにアクセスできるようになる。

さらに、より良いツールやトレーニングへのアクセスを通じて、協同組合は耕作面積と農業生産が250%増加する可能性がある。このような成果は、フイラ州の他の地域でも確認されている。

これらの女性たちはソーラーキッチン・イニシアチブの成功の鍵を握っている。

アンゴラの農村部では、女性たちが農業の多くを担い、農場を管理し、家庭や協同組合を運営している。しかし、エネルギーへのアクセスがないことで、無給の時間がかかる労働に縛られ、成長の機会が限られているのが現状である。

ソーラーキッチン・キャンペーンは、女性たちが困難な作業に費やす時間と労力を軽減し、ビジネスを改善したり個人の成長に集中する自由を提供する。このイニシアチブは、インフラと資源アクセスのギャップに対処することで、農村地域が繁栄できるエコシステムを構築する。

あなたにできること

SDGs Goal No. 7
SDGs Goal No. 7

「ソーラーキッチン:正しいエネルギーで料理を!」キャンペーンの成功は、共同の行動にかかっている。寄付を通じて、またはこのキャンペーンをネットワーク内で共有することで、あなたの支援が持続的な変化を生み出す。共に、イザベルさんやマリアさんのような女性をエンパワーし、農村経済を強化し、持続可能な発展をアンゴラにもたらしましょう。」

正しいエネルギーで料理をし、より持続可能なアンゴラへの道を、一つのソーラーキッチンから切り拓いていきましょう。

ソーラーキッチン・イニシアチブは、UNDPアンゴラのより大規模なイニシアチブ「クリマ – 農村経済の変革を受け入れる」 の一部である。この取り組みは、クリーンエネルギーへのアクセスの改善、農業生産性の向上、包括的な金融およびデジタルサービスの促進に焦点を当てている。この包括的な努力は、特に女性主導の協同組合が直面する体系的な課題に取り組むことで、農村地域のコミュニティをエンパワーすることを目指している。(原文へ

ジュディテ・トロコ・ダ・シルバ(UNDPアンゴラ 探索部門長),ヘイラ・モンテイロ(UNDPアンゴラ コミュニケーション&アドボカシー専門官)

INPS Japan/ IPS UNBUREAU

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太平洋島嶼部でトラコーマを根絶するために必要なこと

【シドニーIPS=キャサリン・ウィルソン】

感染性の眼疾患トラコーマの排除に向けた世界的な保健キャンペーンで、パプアニューギニア(PNG)とフィジーの成果が評価されている。|英語版

疾病データの整備、治療キャンペーンの徹底、水と衛生へのアクセス改善が前進を支えた。世界保健機関(WHO)がトラコーマの排除達成を認定した国は世界で27カ国に上る。だが専門家が最も重視するのは、対策を恒久化する鍵が、住民が介入を理解・信頼し、予防に主体的に関わる「コミュニティの参画」にある点だ。

「トラコーマ対策は、地域の人びとが病気を理解し、介入を信頼し、予防活動に主体的に参加するときに最も効果が高い。」予防可能な失明の根絶に取り組む国際NGOフレッド・ホロウズ財団で太平洋地域のトラコーマ技術責任者を務めるアナサイニ・カマ医師は、IPSにこう語った。

PNGのように人口の8割超が農村部や遠隔地に暮らす国でトラコーマの排除を成し遂げることは、決して容易ではなく、大きな成果といえる。

「この節目は、公衆衛生が最良の形で力を発揮できることを示している。公平性、見えにくい地域の課題の可視化、そして予防を、保健制度の中心に据えなければならないという教訓でもある」。太平洋島嶼部で最も人口が多いPNGのエリアス・カパボレ保健相は昨年、メディアにこう述べた。

トラコーマは、SDG3・3の下で2030年までの対策強化が掲げられる「顧みられない熱帯病(NTDs)」21疾患の一つである。前進は数字にも表れる。WHOが1月に報告したところによれば、トラコーマのリスク人口は2002年の15億人から、2025年には9,710万人へと、この20年余りで大幅に減少した。

Children in rural communities in southwest Pacific Island countries, including Papua New Guinea, were highly vulnerable to eye infections, such as Trachoma. Now the country has been applauded for its campaign to eliminate the disease. Credit: Catherine Wilson/IPS
Children in rural communities in southwest Pacific Island countries, including Papua New Guinea, were highly vulnerable to eye infections, such as Trachoma. Now the country has been applauded for its campaign to eliminate the disease. Credit: Catherine Wilson/IPS

トラコーマは世界で主要な失明原因の一つで、主に熱帯域にあり、貧困や基礎的サービスの不足に直面する農村部で多くみられる。原因はクラミジア・トラコマティス(Chlamydia trachomatis)という病原体で、ハエが運ぶこともあるとされる。子どもや過密な居住環境にある人々が特に影響を受けやすい。進行すると、まぶたの裏が瘢痕化して内側に巻き込み、まつげが角膜を傷つけ、視力に不可逆的な障害を残すことがある。

PNGとフィジーでトラコーマが確認されたのは、1950年代に健康調査が行われた時期だった。ソロモン諸島とバヌアツでも、地域に定着していたことが研究で示されている。さらに2015年には、「グローバル・トラコーマ・マッピング・プロジェクト」の一環として、PNGの中央州、マダン州、モロベ州、東ニューブリテン州、南部高地州、西部州で大規模調査が実施された。1~9歳児の濾胞性トラコーマ性炎症(TF)の有病率は6%~12・2%で、WHOの基準である5%を上回った。

トラコーマは日常生活に支障をもたらし、子どもが通学や授業参加を続けにくくなることがある。結果として発達を妨げ、貧困や栄養不良にさらされるリスクを高め得る。

したがって、感染が広がりやすい環境や生活習慣を改めることが鍵となる。これはWHOが推奨する「SAFE戦略」の柱でもある。すなわち、進行例(失明を含む)への手術(Surgery)、感染を抑える抗菌薬(Antibiotics)、洗顔の徹底(Facial cleanliness)、そして生活環境の改善(Environmental improvements)である。

現在、開発支援団体マーシー・ワークス(Mercy Works)は、PNG西部州の西端の国境地帯に近いキウンガ周辺の遠隔村落で、安全な水の確保を通じて健康改善を支援している。マーシー・ワークスのプログラム責任者アンドリュー・ロウリー氏はIPSの取材に対して、「ここでは安全な水が日々の課題であり続けている。頻繁な洪水が水源を汚染し、インフラを損傷させる。多くの地域は道路で到達できず、資材や職人は飛行機や船、時に徒歩で移動する。学校や医療施設も安定した給水がないまま稼働していることが多く、基本的な衛生習慣を維持するのが難しい。」と語った。

マーシー・ワークスは、西部州と内陸高地のシンブ州で、学校や医療施設、村落に雨水の集水・貯留システムを設置している。

PNGから南東へ約4,000キロに位置するフィジーでは、カマ医師が眼疾患の影響と有効だった対策を現場で見てきた。北部の村々を訪れた際、村は清潔に保たれ、過密な居住状況も外見からは分かりにくかったという。「拡大家族の同居は一般的だ。ただ、近隣の村も含め、目立ったのは水の問題だった。水は常に確保できるわけではなく、給水トラックが村に水を運んでいた。」とカマ医師はIPSの取材に対して語った。

「子どもたちは活発で、どこか具合が悪そうにも見えなかった。」とカマ医師は振り返る。ところが医療スタッフが子どものまぶたを裏返して確認すると、「まぶたの内側にトラコーマ特有の濾胞がみられた」という。診断がつくと、テトラサイクリン眼軟膏を1日2回、6週間塗布するよう処方され、併せて定期的な洗顔が推奨された。

WHOは今年、記録開始以来初めて、トラコーマで医療介入を必要とする人の数が1億人を下回ったと発表した。だが油断は禁物だ。太平洋島嶼部で深刻化する気候の極端化が、この達成を逆転させかねないからである。

「気候変動はトラコーマ対策プログラムに影響し、再び広がる恐れがある。長期的な警戒が必要だ」。カマ医師はこう強調した。「洪水や気温上昇は衛生設備を損ない、衛生状態の悪化につながる。その結果、地域でハエが増え、感染が広がりやすくなる可能性がある。干ばつや少雨では水へのアクセスが低下し、定期的な洗顔や衛生管理が難しくなる。」

限られた資源や医療物資、人員不足に直面する国々では、訓練を受けた医療人材の拡充も欠かせない。「太平洋地域で最大の課題の一つは、訓練された眼科専門職が不足していることだ。」とカマ医師は語った。

フィジーとPNGでは、「22の行政区のうち、眼科医がいるのは8つにすぎない。」という。こうした不足を補うため、フレッド・ホロウズ財団は地域初の眼科専門研修機関「太平洋眼科研究所(Pacific Eye Institute)」をフィジーの首都スバに設立した。「目標は、PNGの各州に少なくとも1人の眼科医と、眼科看護師のチームを配置することだ。」とカマ医師は語った。

トラコーマのような病気を排除することの恩恵は、個人にも地域社会にも計り知れない。医療体制の負担が軽減されれば、より多くの子どもが教育を修了でき、働き盛りの人々が地域や経済に貢献できるようになる。そうした基盤があってこそ、国の開発目標も現実味を帯びてくる。(原文へ

INPS Japan/IPS UN Bureau Report

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This article is brought to you by IPS NORAM in collaboration with INPS Japan and Soka Gakkai International, in consultative status with the UN’s Economic and Social Council (ECOSOC).

INPS Japan

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国際協力と外交が絶えず疑問視される中、トラテロルコ条約署名から58周年を迎える

世界初の非核兵器地帯の創設から58年が経過し、ラテンアメリカおよびカリブ海の33か国は、核兵器という大量破壊兵器を世界から廃絶するための国際的な取り組みに貢献するという誓約を改めて表明した。

【メキシコシティーINPS Japan=ギイレルモ・アヤラ・アラニス】

Image: Alfonso García Robles, Treaty of Tlatelolco.
Source: OPANAL

58年前、ラテンアメリカとカリブ海地域で世界初の非核兵器地帯が創設された。これは冷戦時代の最も恐ろしい出来事の一つである1962年の「キューバミサイル危機」に対する反応としての出来事だった。米国とソ連が核戦争を引き起こす寸前までいったこの危機を受け、メキシコの提案で、ボリビア、ブラジル、チリ、エクアドルの外交官が協力し、世界初の非核兵器地帯(NWFZ)の創設に向けた交渉を行った。数年にわたる交渉の末、1967年2月14日に「ラテンアメリカ(及びカリブ)における核兵器の禁止に関する条約」(通称トラテロルコ条約)が署名され、地域内での核兵器の開発、製造、備蓄、保有、使用が禁止されることが確定した(1990年にカリブ諸国が加盟し現在の呼称に変更された)。

この時の外交的および多国間の努力は、現在、ラテンアメリカとカリブ海地域の6億5700万人(世界銀行データ)の人々に地域の安全という遺産をもたらした。

Image: Flávio Roberto Bonzanini, Secretary General OPANAL. Source: OPANAL

トラテロルコ条約58周年を記念するイベントではラテンアメリカ及びカリブ核兵器禁止機関(OPANAL)の事務総長であるフラヴィオ・ロベルト・ボンサニーニ大使が、国際協力や多国間の枠組み、外交が絶えず疑問視されている現状において、今年の記念式典が重要であることを強調した。メキシコシティーのOPANAL本部で開催された式典でボンサニーニ大使は、「我々の条約、及びラテンアメリカとカリブ海の非核兵器地帯は、非常に緊張した状況の中で生まれたものであることを忘れてはならない」と述べ、地域を核兵器から守り続け、さらに世界全体でこの大量破壊兵器の廃絶に貢献するというコミットメントを再確認した。

現在OPANAL理事会の議長を務めるエドゥアルド・ハラミージョ氏は、ラテンアメリカとカリブ海の非核兵器地帯が、モンゴルの一国非核兵器地帯創設というコミットメントをはじめ、世界の他の四つの地域で類似の非核兵器地帯が創設されるインスピレーションとなり、模範となったことの重要性を強調した。

Image: Eduardo Jaramillo X: @ejaramillon

OPANAL加盟33カ国を代表して、ハラミージョ氏はまた、「核兵器の使用が明示的または暗黙のうちに脅かされる状況が増す中、国際情勢への懸念を改めて」表明した。彼は、非核兵器地帯が地域および国際的な平和と安全を促進し、これらの非核地帯が「効果的な国際的管理の下での一般的かつ完全な軍縮に向けた一歩を示している」と述べ、「したがって新たな非核兵器地帯の設立を奨励している。」と強調した。

OPANALの創立54周年記念式典では、初めての「アントニオ・アウグスト・カンサード・トリンダード核軍縮・非拡散賞」の受賞者が発表された。受賞者はエリザベス・メンデンホール氏とホセ・ルイス・ロドリゲス氏で、彼らの研究「ラテンアメリカにおける核兵器不拡散ゾーンと海上輸送の問題」に対する貢献が評価された。この研究は、トラテロルコ条約が海上輸送に与える影響を調査したものだ。

Source: UN
Image: Alfonso García Robles bookshop.
Source: FCE

ホセ・ルイス・ロドリゲス氏は、研究に関心を持ったきっかけとして、トラテロルコ条約の盲点とも言える、ラテンアメリカとカリブ海の非核兵器地帯が核兵器の海上輸送まで制限していないことを発見した点を挙げ、また「発展途上国が世界の核秩序にどのように貢献しているかを分析する文献が増えてきている」と述べ、「この論文は、発展途上国の核秩序への貢献を理解するための説明を深めるものだと考えている」と語った。 一方、エリザベス・メンデンホール氏は、二人が現在も研究を続けており、「非核兵器国家が非核兵器地帯を海域に拡大する方法を示すことができ、同時に、これらを制御する条約を作成する際の非核兵器国家の主体性とリーダーシップについて調査している。」と語った。

トラテロルコ条約の署名は、メキシコとラテンアメリカの人々にとって記憶に残るべき重要な出来事であり、その58周年を記念して行われた「トラテロルコ条約:核兵器使用の歴史と展望」という講演が、1967年にこの文書が署名されたメキシコ外務省の旧本部で開催された。

Image: Alfonso García Robles bust at La Salle University.
Photo: Guillermo Ayala Alanis.

トラテロルコは、メキシコシティー北部に位置する地区で、先コロンブス時代(アステカ帝国時代)から商業の中心地として機能してきた。19世紀後半にはモデル住宅地として発展し、メキシコ外交の拠点となり、外務省の建物が置かれた。現在、この建物はメキシコ国立自治大学(UNAM)によって管理され、トラテロルコ大学文化センター(CCUT)として、地域の文化的および歴史的な遺産を保存することを目的とした施設となっている。

トラテロルコ条約は、ラテンアメリカとカリブ海を構成する33の国々で有効であり、その創設とコミットメントは、核兵器拡散を拒否する政策が、広大な地域の平和を保障する効力を持つことを示す明確な事例となっている。

その主要な推進者であり、1982年にノーベル平和賞を受賞したメキシコの大使アルフォンソ・ガルシア・ロブレスは、メキシコの人々の記憶の中で今も生き続けている。彼の名前は公共の学校に付けられ、また歴史的なトラテロルコの建物にある書店にもその名が冠されている。さらに、UNAMやラ・サール大学などの大学でも彼を讃える像が立てられており、いくつかの例がある。(原文へスペイン語版

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世界第5位の経済大国が直面する課題

【ニュージャージーIPS=ジブ・トーマス】

インドは世界第5位の経済大国として台頭し、中国を抜いて世界で最も人口の多い国となった。しかし、この急速な成長には課題も伴っている。失業率の上昇とインフレが深刻化し、人口ボーナスや7~8%のGDP成長率を維持するという野心的な目標に影を落としている。

2050年までに推定17億人に達すると予測される人口増加は、雇用の弾力性、貧困率の上昇、都市の混雑、環境汚染、天然資源の枯渇といった問題をさらに深刻化させる。これらの課題は、生態系の不可逆的な破壊を引き起こし、種や生息地の微妙なバランスを脅かし、公衆衛生や持続可能性に深刻な影響を及ぼすリスクがある。

Map of India
Map of India

こうした状況で、特に活気ある若者層の増加を抱える中、持続可能な開発を追求することは急務かつ困難な課題だ。一つの効果的で費用対効果の高い解決策は、人間の環境負荷を意識的に減らすことである。人口計画を気候変動対策や持続可能な開発目標(SDGs)に統合し、長期的な政策を策定して地球を守ることが急務である。

これには、人口に関する議論を広範な環境戦略に組み込むこと、女性を教育と生殖医療へのアクセスを通じてエンパワーメントすること、高出生率地域にターゲットを絞ったイニシアチブを立ち上げ、政府、NGO、地域社会間の協力ネットワークを構築することが求められる。

現在のインドの人口構造は重要な岐路に立っており、急速に増加する人口を管理することが大きな課題となっている。過去50年間でインドの人口はほぼ3倍に増加し、未来に対する深刻な懸念を引き起こしている。世界人口の18%が地球のわずか2.4%の土地面積に集中しているため、さらなる人口増加を受け入れることは急務であり避けられない課題である。

この問題は国内で対立する見解を引き起こしており、増加する労働年齢人口を人口ボーナスとみなす意見もあれば、潜在的な危機として直ちに対応が必要だとする意見もある。

現在の人口動向は緊急性を帯びており、雇用創出に向けた即時の行動が求められている。失業率は8.5%に達し、多次元的貧困指数(MPI)によると14.9%が貧困状態にある。また、総資産の60%以上を上位10%が保有し、下位50%の資産は減少しているという深刻な富の格差がある。

教育システムは人口増加に対応しきれず、2022~23年には120万人以上の子どもが学校に通えない状況である。都市化が進む中、インフラや基本サービスへの負担が増大している。公的医療費はGDPの2.1%にとどまり、普遍的な医療保障の必要性が浮き彫りになっている。増加する人口は耕作可能な土地に大きな圧力をかけ、土地の劣化を悪化させ、資源基盤に影響を及ぼしている。

さらに、人口増加と富の増大によりエネルギー生産と消費が急増し、大気汚染や地球温暖化が進行している。これらの環境問題は公衆衛生に大きな影響を与え、持続可能な開発を妨げている。

緑の革命による農業生産性の向上にもかかわらず、多くの人々が適切な栄養を十分に得られない状況に直面しており、食料持続性への対処が急務である。増加する人口は、損傷を受けた生態系にさらなる負担をかけ、その回復力を低下させ、疫病、土壌の砂漠化、生物多様性の喪失のリスクを高めている。

現在のインドの人口構造は、約5億人の労働年齢人口を抱え、中国の人口減少に対して大きな発展の可能性を示している。しかし、インドの人口増加は、比較的狭い国土面積と中国より低いGDPという課題を伴う可能性がある。

中国の一人っ子政策が急速な経済成長をもたらした一方で、インドの出生率に関してはさまざまな見解が存在している。報告によれば、インドの出生率は人口置換水準の2.1を下回っているとのことだ。一部では人口政策を支持する声がある一方で、1980年代にインドで行われた強制的な人口政策への歴史的な反発を引き合いに出し、その必要性を疑問視する声もある。

2022~23年の7.2%という成長率は600万人分の雇用を生み出したが、労働人口は1000万人増加しており、「雇用なき成長」が課題となっている。出生率が低下しているにもかかわらず、「人口モメンタム」の影響により、インドの人口は必ずしも減少しないと科学モデルは予測している。

1970~80年代には、多様なメディアや公的なアウトリーチを通じて家族計画を推進する取り組みが一定の成果を上げた。しかし、これらのイニシアチブの効果は時間の経過とともに薄れ、制御されていない人口増加の問題は依然として重要な課題として残っている。

この問題に取り組むことへの消極姿勢は、政治的、宗教的、文化的な懸念に深く根ざしている。急速な経済成長と科学技術の進歩が人間活動を活発化させ、人口管理を困難にしている。持続可能な開発のためには人間の人口増加を規制することが重要であり、1960年代の歴史的な証拠は、人口増加が制御されない場合、資源の枯渇を招くことを示している。

人間の人口管理に失敗すれば、植林やインフラ開発の努力が損なわれる可能性がある。また、特に教育を受けた若者が限られた機会に直面している状況では、失業が増えると政治的暴力の増加につながることが指摘されている。

インドは2070年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにするという野心的な目標を掲げているが、人口が20億人に達するという予測がある中で、この目標を達成することは容易ではない。2024年のUNDP(国連開発計画)の調査によれば、インド国民の77%が、より強力な政府の気候変動対策を求めている。

I=PATフレームワークは、環境への影響(I)が人口規模(P)、富裕度(A)、および技術(T)によって影響を受けることを強調している。現在、インドの中間層は人口の31%を占めており、2031年には38%、2047年には60%に成長し、一人当たりの消費が増加すると予測されている。このフレームワークの中で、直接管理できる唯一の変数は人間の環境負荷(P)であることに注意が必要だ。

しかし、この問題の複雑な性質や社会的枠組みを考慮すると、個人に環境への悪影響が少ない行動を取るよう説得するだけでは効果が薄く、場合によっては逆効果になる可能性がある。したがって、人口増加の議論を環境問題の対話に統合し、その汚名を取り除くことが急務である。

政府、地域社会、個人が協力して積極的な対策を取る責任を共有する必要がある。 私たちの焦点は、システムや構造を変更し、地域社会が自主的に1年間の出産を控えるよう奨励することに移行すべきだ。これにより、大規模な行動変容を促進することができる。

特に、人口過密の州、特に北インドの高出生率地域に焦点を当て、これらの地域での避妊具や家族計画サービスへのアクセスを緊急に改善する必要がある。

SDGs Goal No. 5
SDGs Goal No. 5

ケララ州の事例は、女性が教育、医療、子供の数をコントロールする力を持つ場合、出生率が低いことを示している。 教育を受けた女性は一般的に子供の数が少なく、これはジェンダー平等が進展していることも示唆している。女性のエンパワーメントと意思決定への積極的な参加は、人口増加を大幅に抑制する可能性があり、より持続可能な未来への希望を提供している。

結論として、インドの人口増加、環境持続性、公衆衛生の相互作用は、即時かつ戦略的な対応を必要とする複雑な課題を提示している。 この問題に効果的に対処するために、次のような措置を提案する。

  1. 人口議論の統合: 政策立案者、環境活動家、地域リーダーを結びつけるフォーラムやパートナーシップを確立し、人口増加を広範な環境戦略に組み込む。
  2. 女性のエンパワーメント: 教育プログラムに投資し、高出生率地域での生殖医療サービスへのアクセスを拡充して、女性が家族に関する意思決定を行えるよう支援する。
  3. ターゲットを絞ったイニシアチブの実施: 人口過密地域での出生率削減に焦点を当てた政府の取り組みを開発・支援し、地域レベルで持続可能な実践を促進する。
  4. 協力の促進: 政府、NGO、地域社会間のパートナーシップを奨励し、意識的な生活とエコフレンドリーな実践を推進する。
UN Photo
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今こそ、目的を持って行動する時だ。 今日の集団的な決断が、将来世代の生活の質を決定する。これらの提言を採用することで、国は繁栄だけでなく、すべての市民の幸福も保証する遺産を築くことができる。

シブ・トーマス博士。M.D.S、M.S。ニュージャージー州在住の独立系グローバルヘルスおよび国際安全保障アナリスト。シートン・ホール大学外交・国際関係学部卒業生、アジュマーン大学元准教授(アラブ首長国連邦)。

INPS Japan/IPS UN Bureau Report

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