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国連事務総長、新決議を通じて2018年が朝鮮半島にとり「転換点となる年」となることを期待

【国連IDN=J・ナストラニス】

国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、2018年を、朝鮮半島における持続可能な平和実現に向けて「転換点となる年」にしたいと望んでいる。

グテーレス事務総長は、北朝鮮に対する追加の制裁決議(安保理決議2397号)の採択を受けて、報道官名で出した声明のなかで、「包括的で平和的な政治解決へと前に進む唯一の道は、直ちに緊張緩和に取り組むとともに意思疎通のチャンネル作りをすることだ。」と語った。

この安保理決議は、北朝鮮が11月28日に行った大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」の試験発射に対する措置として12月22日に採択されたものだ。

グテーレス事務総長は、「安保理が引き続き(対北朝鮮制裁決議に際して)一致団結していること」を歓迎するとともに、「安保理は、非核化という目標を平和裏に実現するための外交イニシアチブが機能する余地を創り出すうえで欠かせない存在です。」と語った。

Antonio Guterres/ DFID - UK Department for International Development - CC BY-SA 2.0
Antonio Guterres/ DFID – UK Department for International Development – CC BY-SA 2.0

同声明によると、事務総長は、朝鮮半島危機に対する平和的で外交的な政治解決を求め、緊張緩和に向けた一層の取り組みを呼びかけている安保理への支持を表明した。

「グテーレス事務総長は、この目的に向けて全ての関連団体と協力していくことを再確認している。事務総長はまた、全ての国連加盟国に対して、関連安保理決議の完全履行を確保するとともに、2018年を、朝鮮半島における持続可能な平和の実現に向けて『転換点となる年』とするよう、一層の努力を呼びかけている。」と声明は述べた。

安保理の新たな制裁決議は、最近の弾道ミサイル発射実験など、北朝鮮が引き続き核・ミサイルプログラムに拍車をかけている事態を受けて、それまで北朝鮮に科せられた制裁措置を一層強化することを目指したものだ。

15カ国で構成される安保理、全会一致の決議において、北朝鮮に供給できる石油精製品を年間50万バレル(2018 年1月1日から12か月間)に制限(昨年9月の制裁決議2375号で年間450万バレルから200万バレルに制限しているので、今回の制裁で90%近い削減となる:INPS)、そして原油は現行の年間400万バレルに制限する決定をした。

安保理は、「全ての加盟国が、専ら北朝鮮国民の生計目的のためであり、また、北朝鮮の核若しくは弾道ミサイル計画又は決議第1718号(2006年)、第1874号(200 9年)、第2087号(2013年)、第2094号(2013年)、第2270号(2 016年)、第2321号(2016年)、第2356号(2017年)、第2371 号(2017年)、第2375号(2017年)若しくはこの決議により禁止されているその他の活動と無関係な原油の輸送であると制裁委員会が事前に個別の案件に応じて承認する場合を除くほか、自国の領域を通じた又は自国の国民による、又は自国の旗を掲げる船舶、航空機、パイプライン、鉄道若しくは車両を用いた、北朝鮮への全ての原油(自国の領域を原産地とするものであるか否かを問わない)の直接又は間接の供給、販売又は移転を禁止することを」決定した。

安保理はさらに、「この禁止は、この決議の 採択の日から12か月間及びその後は各12か月間毎の総計が400万バレル又は525,000トンを超えない原油には適用されないことを決定するとともに、原油を提供する全ての加盟国は、北朝鮮に提供された原油の量に関する報告を、この決議の採択の日から90日毎に委員会に対して提出することを」決定した。

禁輸品目も拡大した。輸出禁止項目に食用品・農水産品・機械類・電気機械・鉱物・土石類・木材類・船舶などが追加された。輸入禁止品目には産業用機械類・運送手段・鉄鋼、その他の金属類などが追加された。また「操業権取引の禁止」も明文化した。

この制限はまた、加盟国の領域、自国の国民、さらには、(荷物の禁輸品目が自国の領域を原産地とするものであるか否かに関わりなく)自国の旗を掲げる船舶、航空機、パイプライン、鉄道、車両にも適用された。

安保理決議はまた、加盟国は、その国の管轄下で収入を得ている全ての北朝鮮国籍の労働者と、彼らを監視するために北朝鮮政府が派遣している安全監視官を24カ月以内に本国に送還することを義務付けた。ただし、加盟国が、適用される国内法・国際法の下で当該人物の送還が禁じられている、或いは、当該人物が加盟国の国民でもあると認定した場合には、この限りではない。

安保理はさらに、輸送船の臨検に関連して、関連国連決議に対する違反行為や禁止対象物品の輸送が疑われる北朝鮮船が領海に進入する場合、当該加盟国が港において北朝鮮船に対して拿捕、臨検、押収・凍結などの措置を取ることができる権限を付与した。

対北朝鮮海上封鎖も強化した。違法行為が疑われる北朝鮮船が加盟国の領海に進入する場合、拿捕、臨検、押収・凍結などの措置を取ることができる権限を付与した。

ニューヨーク・タイムズによれば、「今回の決議には15の理事国すべてが賛成したが、ロシアや中国の主張を反映して、制裁は弱められた。中露両国は、石油の禁輸やその他の厳しい制裁を呼びかける決議案原文に反対した。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は先週、そうした追加的な制裁は逆効果であり、かえって事態を不安定化させかねないと語った。」という。

安保理は、政治面においては、北朝鮮の人々が置かれている深刻な苦難について「深い憂慮」を表明し、民衆の福利を置き去りにして核兵器や弾道ミサイル開発に邁進している北朝鮮政府を非難した。

グテーレス事務総長は以前に、「誤算の場合も含めて」、朝鮮半島における軍事対立のリスクに対する深い懸念を表明する一方で、北朝鮮の平和と安全保障情勢に関する問題を、同国の人道的ニーズとは切り離す必要性を強調していた。

北朝鮮の人口の7割が食糧不足に苦しめられており、4割が栄養不良の状態に置かれている。また、緊急のニーズを満たすために1億1400万ドルが必要とされている。しかし、「2017年北朝鮮人道的ニーズ・優先課題」アピールは必要な資金の3割しか集められなかった、とグテーレス事務総長は12月15日の安保理会合で語った。

安保理は、12月22日に採択された決議で、北朝鮮の行動を「継続的な見直し」の対象にすること、さらなる核実験やミサイルの発射実験が行われた場合にはさらに踏み込んだ「重大な措置」を取る決意があることを確認した。

Army-People Rallies Hail Success in H-bomb Test. Credit: The Rodong Sinmun.
Army-People Rallies Hail Success in H-bomb Test. Credit: The Rodong Sinmun.

米国の国連代表部は、新決議の全文発表にあたって、「安保理決議2397号は、北朝鮮による違法な密輸活動を停止すべく、北朝鮮のエネルギーや輸出入部門に加え、海洋当局に対しても強力な制裁を新たに科した。決議2397号は、北朝鮮に対する最も強力な制裁を課した決議2375(2017)号やそれ以前の諸決議を基盤としたものである。」と語った。(原文へ

翻訳=INPS Japan

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【チャンタブリ(タイ北東部)IDN=カリンガ・セネビラトネ】

タイ北東部のこの農村地区で、熱心で社会的に意識が高いある医師が、社会から疎外された子どもたちのための学校で働いている。この学校は、2016年10月に崩御したプミポン国王の次女であるマハ・チャクリ・シリントーン王女が設立した財団が支援している。

この学校は、斬新な職業訓練カリキュラムを通じて医療の世界に送り込まれる学生を支援することを目的としており、持続可能な開発目標(SDGs)に対処する多角的な取り組みを提供している。

SDGs Goal No.4
SDGs Goal No.4

社会保健局の主任医官であるポーンチャイ・チタナンタヴィタヤ博士は、いわゆる「オフィス症候群」(コンピュータ画面の前で長時間働いた際に生じる首や肩の痛み)を治療するために自身が開発した独自のタイ式マッサージセラピーを学生たちに実演してみせたあと、IDNの取材に対して、「モン族(丘陵の部族)の青年たちがここに6人いますが、家族はみんな喜んでいます。もし彼らが丘陵地域に留まっていたならば今頃トウモロコシ畑でひたすら働いていたことでしょう。しかしここでは、知識と自尊心を得て、いつの日か医療関係者になることもできます。」と語った。

「訓練を受ければ、それだけ仕事に就けるチャンスも増えます。」と17歳の学生ナテタヤ・ジャネリンダさんはIDNの取材に対して語った。「この道を進めば、私も病気の人たちを助けることができます。」そう話すジャネリンダさんは、いつの日か医者になるのを夢見ている。

「スマート学校プログラム」の顧問であり、コミュニケーション・開発知識管理センター(CCDKM)のセンター長であるカモルラット・インタラタット教授は、このやりとりを聞きながら、「医者になりたいと言うなんて驚きました。通常、社会から疎外された子どもたちはそんなこと言わないものです。このプログラムは彼女たちに自信をつけつつあります。」と語った。

タイ式マッサージの知恵を現代知識と融合させる

ポーンチャイ博士は、独自に編み出したタイ式マッサージセラピーについて、古代からタイに伝わるマッサージの知恵を現代の医療知識と融合させたものだと説明した。とりわけ、自身がベテランの心臓専門医であることから、心臓学に関連した知識が念頭にある。

ポーンチャイ博士は、「私は多くの心臓病患者と接してきましたから、職場で緊張があると、それが過度の緊張や高いコレステロール、運動不足、果ては心臓発作につながることを知っています。しかし、患者を治療することが正しいプロセスではないと認識するにつれて、最良の対策は予防だと思うようになりました。」と語った。

こうして身体生理学を学んだポーンチャイ博士は、人間にストレスを与えるのは筋肉であり、アデニンの噴出が疲労の原因だと気付いた。「こうしたことは、ストレッチや、体の痛む場所に対するマッサージで緩和することができ、すると脳も元の働きを取り戻します。」とポーンチャイ博士は語った。

「それは言ってみれば、もしあなたが瞑想の経験を積んだ方ならば、瞑想を通じて全身をリラックスさせることができるでしょう。しかし現実には、そのようにできる人は多くありません。だから私は、このセラピーを開発して、瞑想の効果を模倣し、緊張した筋肉をほぐすことができるようにしたのです。私たちはこのセラピーを『人間メンテナンスサービス』と呼んでいます。」

不遇な子どもたちにチャンスを与える

HRH Princess Maha Chakri Sirindhorn at the Royal Thai Government House on December 7, 2009, at a gala dinner hosted by the goverment in honouBy Flickr user Abhisit Vejjajiva , CC BY 2.0
HRH Princess Maha Chakri Sirindhorn at the Royal Thai Government House on December 7, 2009, at a gala dinner hosted by the goverment in honouBy Flickr user Abhisit Vejjajiva , CC BY 2.0

若い施術者たちの訓練において、ポーンチャイ博士は生徒たちに徐々にこの医療知識を伝えていかねばならない。しかし、もっと重要なことは、こうした施術を行える屈強で健康な若者たちを必要としていることだ。「彼らのコア筋肉を鍛え上げるのに1カ月はかかります。彼らはさまざまなタイプの運動をします。寄宿舎に住んでいる彼らを早朝の5時に起こし、朝と夕に1時間ずつ運動をさせます。訓練は5時に始まって8時に終わります。」とポーンチャイ博士は説明した。

学習中のスキルを練習する学生たちのモデルになるために、土日になると人々が学校にやってくる。ときには、サービスを行うために地元の市場に出掛けていくこともある。最近は、街中で赤十字が行った9日間のフェスティバルにおいて、20人の学生を派遣してマッサージセラピーを提供した。

こうした若者たちが学ぶ「ラジャプラジャヌグロー第48校」には548人の生徒がおり、全員寄宿生活となっている。これは、(小学校1年生から高校まで学ぶ)生徒たちが不遇な社会環境から来ているからだ。多くは両親がおらず、中には麻薬中毒者やゲーム中毒者もいる。それどころか、児童売春をしていた者もいる。そのうち8割はホームレスの家庭出身者だ。

シリントーン王女の財団はタイ全土で同様の学校を85校設置・支援しており、社会から疎外された子どもたちが将来自力で収入確保ができるよう、最新の情報通信技術(ICT)を活用した教育を実施している。

2本立ての教育

インタラタット教授は、財団の方針は、教育システムを社会から疎外された子どもたちに開放して2つの道を歩ませることにあると説明した。「第一は職業教育です。多くの生徒が、高校を卒業すると働きに出るため、大学に行く機会がありません。王女は子どもたちにICTスキルを習わせ、有能な起業家に育てたいと考えています。そして第二は、大学教育に進む者を育てることです。」

インタラタット教授によると、「ICT訓練の第一歩は、簡単なE-コマースである」という。「彼らは、パッケージングからPR、宣伝広告に至るまでICTを使って製品を市場に送り出します。E-マーケティングを自分たちで担当します。株価をチェックし、カタログを最新のものにし、E-バンキングも手掛けます。また、インターネットで送金する方法も学びます。」

ポーンチャイ博士のプログラムは、「スマート学校」という考え方に向けた新しい革新だ、とインタラタット教授は指摘した。情報時代に子どもたちを備えさせるための、技術を基礎とした教育・学習機関という意味だ。

「タイ人はマッサージがうまい。それは先人から伝えられたものです。この医師は医療の知識を従来からの知識に統合し、この種のマッサージの訓練を若者に与えています。学術的、職業的な訓練を与えるものです。若い時から経験しておけば、プロのマッサージ師になることもできます。この試みが持続可能であることは疑いの余地がありません。」とポーンチャイ博士は語った。

「スマート学校」の概念に新しい次元を

校長であるスパポーン・パパクディー博士も、このマッサージ訓練によって、「スマート学校プログラム」に新しい次元が付け加わったと考えている。パパクディー博士はIDNの取材に対して、「私たちは、当校の学生達の潜在能力を見出してくれた専門医師の支援を得ることができて幸運に思っています。」「お蔭で生徒たちは医学的なバックグラウンドを得て訓練を受け、自分や家族のためにすぐにでも収入に結び付けることができるようになりました。希望を失っていた子どもたちが、こうして収入を得る……彼らの家族は誇らしく思うことでしょう。」と語った。

「いつもは自信がなかったのだけど、他の人を助けるようになって自信が出てきました。」と、17歳のティダラット・シントンさんは語った。「海軍で看護師になりたい」と彼女は言う。

ポーンチャイ博士は、学生たちに学ばせているのは、移転可能な収入モデルである、と語った。例えば、都市の駅構内や地元の空港に店を設け、10分間でできる治療を行うこともできるでしょう。8時間のシフトなら40人の治療ができるが、これは相当な収入を生みます。

ポーンチャイ博士は「オフィス症候群はグローバルな問題であり、いつの日か国連開発計画(UNDP)に専門的なセラピストを送り込むのが私の夢です。」と、決意に満ちた顔で語った。

自身を「貧しい医者」だと称するポーンチャイ博士は、金持ちになるためにこれをやっているのではなく、プロジェクトで得た収入を、[自身が教えている]タイ各地の若者たちの出身地で直面している生態学的な惨事に対処するために使いたいのだという。

CCDKM

「私は、農業のために土地を焼くトウモロコシ生産農家の出身者に(マッサージ療法士として)私と一緒に働いてもらうつもりです。彼らがお金を手にしたら、森を焼くことはなくなるでしょうし、その結果、新しい森はより高い付加価値を持ち、人間に与える害も少なくなるでしょう。」と語るポーンチャイ博士は、おそらく、持続可能な開発に新たな多面的アプローチを導入しようとしているのだろう。(原文へ

翻訳=INPS Japan

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国連が米国の貧困に関する衝撃的な事実を暴露

【トロントIDN=J・C・スレシュ】

米国国民の8人に1人(約4000万人、全人口の12.7%に相当)が貧困下にあり、そのうち約半数にあたる1850万人が極度の貧困状況にあるとの報告書が出された。

米国は世界で最も豊かで、影響力があり、技術革新の進んでいる国の一つだが、「その富も権力も技術も、この状況に対処するために利用されていない。」とフィリップ・アルストン教授は語った。アルストン教授は「極度の貧困と人権に関する国連特別報告官」であり、この発言は全米における2週間の実情調査の任務を遂行した後の調査結果発表においてなされた。

Philip Alston/David Shankbone, CC BY-SA 3.0

国際法学者であり人権活動家もでもあるアルストン氏は、ニューヨーク大学法科大学院ジョン・ノートン・ポメロイ記念教授であり、同大学校の人権・グローバル正義センターの共同センター長を務めている。

国連人権高等弁務官事務所が12月15日に発表したアルストン教授の報告書は、米国における若者の貧困率は経済協力開発機構(OECD)諸国の中でも最も高く、米国も現加盟国であるOECDの平均14%以下に対して、米国の若者の25%(4人に1人)は貧困下にあるという。

米国における貧困の程度については多くの議論があるが、アルストン教授は、今回の実情調査に際して、主に米国勢調査局が作成した政府の公式統計を利用している。米国勢調査局は、国内における貧困を定義し数値化するために、貧困閾値 (しきいち)あるいは公的貧困率(OPM)を利用している。この報告書で言及されている数値は2017年9月現在のものだ。

OECD加盟国の中では、貧困と不平等の点で米国は37カ国中35位にランクしている。「スタンフォード貧困と不平等研究センター」は米国の現状について、「児童貧困を比較するカテゴリーにおいても、明確かつ継続的に異常値を示している」と指摘している。米国の児童貧困率は、カナダ・英国・アイルランド・スウェーデン・ノルウェー・米国のうち、もっとも高い。

報告書は、米国において衝撃的なほど多くの子どもたちが貧困下に生きている現状を明らかにした。2016年、児童の18%(約1330万人)が貧困下にあり、貧困下にあるすべての人々のうち児童は32.6%を占める。児童貧困率は南部諸州で高く、ミシシッピー州・ニューメキシコ州で30%、ルイジアナ州で29%であった。

UN Human Rights
UN Human Rights

ステレオタイプな見方には反して、貧しい子どもの31%が白人であり、24%が黒人、36%がヒスパニック、1%が先住民となっている。乳幼児の場合では、黒人の42%が貧しく、ヒスパニックは32%、先住民は37%となっている。白人の場合の数値は14%であった。

アルストン教授はまた、米国の貧しい子どもたちが、住宅ローン危機後の賃貸の急騰によっても大いに影響を受けている事実を指摘した。ホームレスを経験した人々の約21%が児童だ。「報告によると、こうした子供たちのほとんどが保護施設で雨露をしのげているとされるが、経済面の不安定さ、高い強制退去率、頻繁な移動等により、教育や心身の健康面で悪影響を被っている。」

アルストン教授は、貧困の「人種的」側面について、「アフリカ系米国人であれ、ヒスパニック系の『移民』であれ、従来、貧困は圧倒的に有色人種の問題だとみなされてきました。しかし、現実には黒人よりも白人の貧困者の方が800万人も多いのが現状です。」と語った。

Map of USA
Map of USA

アルストン教授は、今回の実情調査の期間中に聞き取りをした一部の政治家や行政官が「(公的支援の対象になっているのは)フカフカのソファに座って、カラーテレビを見、スマートフォンをいじりながら、そのすべてが福祉によって賄われている詐欺師のような連中、という見方に完全に囚われていた。」と回想している。

しかし、アルストン教授が米国各地で出会った、「貧困下に暮らす4000万人」に属する人々は、同教授いわく「圧倒的に」貧しい環境で生まれたか、或いは、身体・精神障害や、離婚、家庭崩壊、病気、老齢、低賃金、労働市場における差別などの、自らではどうしようもない状況によって貧困に追い込まれた人々であった。

アルストン教授は、「現在の米国における貧困の顔は、黒人やヒスパニックだけではなく、白人やアジア人、その他多くの有色人種も含まれる。」と語った。また貧困層は「特定の年齢集団に限られたものではない。」と指摘したうえで、「自動化とロボット化により、多くの中年層の労働者が、かつては安全だと思っていた雇用から投げ出されている。」と語った。

21世紀型経済においては、自らどうしようもない不運の結果として貧困に陥る可能性から逃れられるのはごく一部の人々に限られている。「米国がどの豊かな国よりも社会的流動性が低くなっている中で、アメリカンドリームはアメリカン・イリュージョン(幻想)と化しています。」とアルストン教授は語った

アルストン教授はまた、「多くの統計が、貧困層の中でもとりわけ女性が、大きな負担を強いられている現状を浮き彫りにしている。例えば、彼女たちはより頻繁に暴力や性的嫌がらせに晒されており、労働市場においても差別されている。」と語った。

アルストン教授は、ミシガン大学ソーシャルワーク大学校のルーク・シェーファー氏とハーバード大学ケネディスクールのキャスリン・エディン氏による調査を引用して、「シングルマザー世帯で年間を通じて極度の貧困状況にある児童の数は、1995年には10万人弱であったものが、2011年には89万5000人、2012年には70万4000人へと急拡大している。」と語った。

「しかし、恐らく最も認識されていない問題は、国が提供するサービスを縮小する緊縮政策の当然の結果として、家族の面倒を見る世帯主の双肩にその負担のしわ寄せがかかるということであり、それは圧倒的に女性であるということだ。男性優位の立法府は、自らが決めた福祉削減の結果にほとんど注意を払うことをしない。」とアルストン教授は語った。

この国連専門家は、もっぱら貧困層にのみ影響を及ぼす問題についても指摘している。それは、裁判を待つ間に身柄の拘束を解かれることを望む被疑者に対して巨額の保釈金が設定されている問題である。

「米国では年間で約1100万人が地方の拘置所に収監されており、1日あたりでは73万人以上が身柄を拘束されている。そのうち約3分の2が公判待ち、つまり推定無罪(被告は、法廷で有罪と証明されるまで推定無罪と見なされる)の人びとだ」。

「しかし、裁判官は次第に巨額の保釈金を課すようになってきている。つまり、裕福な被疑者は(保釈金を払って)自由を得る一方で、貧しい被疑者は拘置所に留まり続けるということだ。その結果、彼らは仕事を失い、子どもの面倒を見続けることができず、家賃が支払えず、さらなる貧困に落ち込むことになる。」とアルストン教授は記している。

しかし、唯一の救いは、保釈金の廃止を訴える大きな運動が盛り上がっていることだ。司法制度が貧困層に対してきわめて不相応な影響を及ぼしていることを懸念するすべての人々がこの運動に加わる必要がある。

この国連専門家はまた、たとえば罰金支払いの遅延など、幅広い非交通犯罪に関して自動車運転免許の停止処分が広く行われている事実を指摘した。「これは、深刻な状況にある公共交通への投資を頑なに拒否している自治体に住む貧しい人々に、債務を返済するための生計の手段を失わせる完ぺきなやり方です。(免許証を停止された人に)残された道は2つしかありません。つまり、極度な貧困に甘んじるか、或いは、より厳しい刑罰を受けるリスクを冒して無免許運転をするかです。」とアルストン教授は語った。

SDGs Goal No. 1
SDGs Goal No. 1

アルストン教授はまた、「貧しい人々を悪者と見なすやり方は様々です。」「多くの貧しい人々が、そうした観点を踏まえたうえで、本来の権利があるはずの国の支援を申請することを潔しとせず、見通しの暗い生存への闘いに果敢に挑んでいるのです。」と語った。

すでに大きい人種間の格差が、多くの文脈において固定化され、さらに悪化している、とアルストン教授は指摘する。彼がアラバマ州の地方で実地調査を行った際、下水処理システムが崩壊したか、或いはそもそも存在しないために未処理の汚水が流れ出た水溜りに囲まれて生活している様々な世帯を見たという。州保健局は、深刻な健康上の問題があるにも関わらず、どれくらいの世帯がそうした状況で生活しているか把握していなかった。しかも、その状況に対処するための計画を検討したり策定したりする予定もなかった。

「しかし、白人の圧倒的多数は、政府が設置・管理している下水システムを利用できる都市部に住んでいる。ローンデス郡のような地域の住民は黒人であるために、問題が政治や政府のレーダースクリーンに現れる(=関心を引く)ことはない」と国連報告書は述べている。(原文へ

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森林破壊と生命多様性喪失の代償

【ボンIDN=ファビオラ・オルティス】

森林破壊と生物多様性の喪失は、気候と人々の生活に多大な犠牲をもたらしている。森林の回復は、気候変動に対する柔軟性を育み、将来世代のための健全な環境を守るうえで、重要である。これが、森林保全に向けたより持続可能な道程を議論するために12月19・20両日にボンに集った専門家や地域のリーダーらが発した重要なメッセージだ。

「私たちは、先住民族や天然資源、森林を問題と見なすのではなく、むしろ、解決策だとみるべきです。」と「国際森林研究センター」(CIFOR)のロバート・ナシ事務局長は語った。同センターは、持続可能な土地利用に関する科学を基盤とした大規模なプラットフォームである「グローバル景観フォーラム」の主催団体である。

Robert-Nasi/ Global Landscapes Forum

国連気候変動会議(COP23)で世界の指導者らが協議してからひと月後、政策責任者や専門家、民間部門の代表、科学者、市民社会組織の代表が再びボンに集い、景観を全体として捉えようとする試み(ランドスケープアプローチ)の一環として、アフリカ、アジア、ラテンアメリカ、太平洋で進められている、最先端の研究と革新的なプロジェクトについて話し合った。

ナシ事務局長は、「景観管理は選択の問題ではなく、火急の問題です。」と指摘したうえで、「知識を通じた変革を促進すること、持続可能な開発目標(SDGs)の達成を促進する科学を基盤とした証拠をよりよく提供するために『景観の理解の仕方』を変えることが必要だ。」と説いた。

国連環境計画(UNEP)エリック・ソルハイム事務局長は、国際社会が取り組むことができる気候変動対策の3分の1は、生物多様性を保護する景観政策を通じて達成できる、との見方を示した。

ソルハイム事務局長は、「2017年は、ハリケーンの『イルマ』が激しい勢いでカリブ地域を襲い、同時に、インドやバングラデシュでは洪水、シエラレオネでは地滑り、ソマリアでは干ばつと、気候や環境面での災害が相次ぐなど、2017年は母なる地球が逆襲に転じた年でした。」と語った。

Erik Solheim. Photo by Harry Wad
Erik Solheim. Photo by Harry Wad

ソルハイム事務局長はまた、「一方で、本当に望むなら、私たちには変化をもたらす能力があることも示された年でもありました。」と指摘したうえで、具体的な事例として、英国とカナダによる脱石炭連合の立ち上げ、中国の習近平国家主席が共産党大会でかつてないほどに環境問題に多く言及したこと、そして、インドがエネルギーミックスにおいて太陽光や風力の割合を高めたことを挙げた。そして、「民間部門を関与させる必要があります。この力強い推進力を財源に転換しなくてはなりません。」と訴えた。

世界銀行で環境・天然資源グローバル実践部門のディレクターを務めるカリン・ケンパー氏は、森林破壊と土地使用の変化は温暖効果ガスの排出に大幅に寄与しており、「状況は急速に悪化している。」と警告した。

毎年、約240億トンの肥沃な土壌が喪失し、1200万ヘクタールの土地が劣化している。「森林の喪失をくい止め、劣化した土地を回復することにより経済的発展が見込まれます。持続可能な林産品には、地元の雇用を大量に創出し、グリーン成長を加速させる力があります。」とケンパー氏は強調した。

SDGs Goal No. 15
SDGs Goal No. 15

ボン・チャレンジ」において2030年までに3億5000万ヘクタールの土地を回復する世界的な取り組みでは、15億ギガトンのCO2を削減し、1070億ドル相当の経済便益に変換する計画だ。

ケンパー氏は、「見通しは暗いが、希望を持てる理由もあります。つまり、水の供給など、森がもたらす経済的価値に対する理解が進み、新たな森林経済が興りつつあるのです。」と語った。

アフリカは、温室効果ガス(GHG)の排出が最も少ない大陸であるにもかかわらず、極端な気候事象によって最も影響を受けている地域でもある。「アフリカの景観の問題に対処することは、選択の問題ではなく、私たちの生存そのものに関わってくる問題です。長期にわたっての景観に対するアプローチを必要としています。」とモーリシャス共和国のアメーナ・グリブ・ファキム大統領は語った。

ファキム大統領は、「アフリカほど、生物多様性への脅威が深刻なところはありません。」と指摘したうえで、「アフリカの在来種は世界の2倍の速さで消失しており、これを加速しているのが、生息地の喪失と人間の進出です。これは、密猟や森林伐採、採取、略奪農業のような害のあるプロセスであり、アフリカの水生態系に脅威を及ぼしています。そしてこの状況は気候変動によってさらに悪化しているのです。」と語った。

African Continent/ Wikimedia Commons
African Continent/ Wikimedia Commons

アフリカの気候変動による影響に関する経済モデルによれば、仮に2040年までに気温が1.5度上昇した場合、その経済的影響はアフリカ全体のGDPの1.7%分にあたるという。今世紀末までに4.1度上昇した場合、気候変動による経済的コストはアフリカのGDPの10%にあたる。

「森林の消失に対処する唯一の方法は、地域コミュニティーをエンパワーすることです。地域による森林管理の議論を前進させる必要があります。」とブラジルの森林活動家マリア・マルガリーダ・リベイロ・ダシルバ氏は語った。彼女は、地域による森林管理を前進させた功績によって、2017年のワンガリ・マータイ森林チャンピオンアワードを受賞している。

この賞は、世界で森林保護に尽力したケニアのノーベル賞受賞者ワンガリ・マータイ女史を記念して創設されたものだ。森林の保全、回復、持続可能な管理に尽力し、地域コミュニティーや農村の生活、女性、環境を支援するうえで森林の果たす重要な役割に関する意識喚起に功績のあった顕著な個人を表彰している。

「私はアマゾンの保全区域の出身です。」とリベイロ・ダシルバ氏は説明した。「私たちの生活は常に小規模な農業や採取を基盤としてきました。私たちは集団的な協同組織を作って代表を送り出すとともに、自分達の土地に対する権利を要求し、土地を地域コミュニティーのやり方で管理できるよう要求してきました。」

1998年以来、リベイロ・ダシルバ氏は、地域コミュニティーの土地の権利を擁護し、森林と川を守る闘いを続けてきた。「私たちは、地域コミュニティーが保護区域において森林資源を管理することを認める法的枠組みの創設に尽力してきました。私たちのこうした取り組みは、他の地域でもモデルとなっています。私たちはまた、ブラジルにおける森林法制の改革も支援しました。」(原文へ

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【ニューヨークIDN=ジャムシェッド・バルーア】

国連総会で2017年7月7日に核兵器の全面廃止と根絶を求める核兵器禁止条約が採択されて以来、核兵器の解体と検証の問題が特に重要になってきた。なぜなら(核軍縮検証の分野には)適切な技術を開発するか再構築する必要のある領域がいくつかあるからだ。

過去40年にわたって、米国とソ連(およびその継承国であるロシア)は、一連の二国間協定やその他の措置を通じて、核弾頭や戦略ミサイル、戦略爆撃機を相当程度制限し削減してきた。

米ロ両国は、その過程で次のような問題に直面してきた。つまり、核兵器保有国か非保有国かにかかわらず、どうすれば全ての国々が、核兵器が実際に解体されたと確信することができるか。核兵器保有国が、信頼を提供するプロセスに関して、いかにして十分な情報を提供しつつ、同時に核拡散につながりかねない機微な情報の伝播を防ぐことができるか。 核兵器の確実な削減を検証するツールは利用可能なのか、といった懸念である。

Components of a U.S. B83 thermonuclear weapon./ Public Domain

米国務省と非政府組織(NPO)「核脅威イニシアチブ(NTI)」及び(核兵器保有国と非保有国を含む)世界の25カ国以上から成る独自の官民連合である「核軍縮検証のための国際パートナーシップ」(IPNDV)は、とりわけ2014年以来、米ロ両国のこうした懸念に対処してきた。

米国務省軍備管理・検証・遵守局(AVC)は、将来および既存の核軍備管理・軍縮協定や公約において監視や検証資源の適性を査定し、検証技術の確定・開発・履行を促進する取り組みをリードしている。

NTIは米国に本拠を置く非営利シンクタンクで、核兵器・生物兵器・放射能兵器・化学兵器・サイバー兵器から成る大量破壊・妨害兵器(WMDD)による壊滅的な攻撃を予防するために活動している。

IPNDVは、2015年3月の第1回全体会合(ワシントン会合)以来、核軍縮検証のための多様な国際プログラムを構築して新境地を開いてきた。IPNDVの構成国・団体は互いに協力して、核軍縮検証に伴う問題点とそれに対処する方途や技術を特定するうえで、貴重な成果をあげてきた。

この活動はまた、米ロによる監視・検証の経験、「不拡散・軍備管理技術に関する米英プログラム」、「核弾頭解体検証に関する英・ノルウェーイニシアチブ」の積み重ねの上に成り立っている。

United Nations General Assembly Hall in the UN Headquarters, New York, NY/ Basil D Soufi
United Nations General Assembly Hall in the UN Headquarters, New York, NY/ Basil D Soufi

アルゼンチン外務省が主催しブエノスアイレスで開かれたIPNDVの第5回全体会合(ブエノスアイレス会合:11月29日~12月1日)では、これまでの活動範囲を拡大すべく、「第2フェーズの作業プログラム」(2017年11月~2年間)を発表した。パートナーシップ関係者によると、この第2フェーズの作業は、2020年核不拡散条約(NPT)運用検討会議に向けて核軍縮検証の重要性を強化するためのものであるという。

とりわけ、作業部会は、申告と備蓄核の目録、核兵器削減、検証技術に関連した検証の問題に対処することになる。第2フェーズの最初の会合は今年3月にスウェーデンで開催される予定だ。

アルゼンチンのダニエル・ライモンディ外務副大臣は、ブエノスアイレス会合の開会挨拶で、「核軍縮検証に含まれる技術的側面に対処することによって、この取り組みは、NPT第6条に盛り込まれた核兵器国の第一義的義務(=軍縮の義務)を実現するための重要な一歩となっている。」と指摘した。

ライモンディ副大臣はさらに、「私たちはまた、核兵器国と非核兵器国との間の対話と信頼醸成措置を促進する必要があると信じています。そういう意味で、(核保有国と非核保有国双方の専門家が参画している)この取り組みは、様々な協議を通じて互いに協力し合えば共通の理解に到達できる明白な手本となるだろう。」と語った。

この取り組みに参加している国々は、アルゼンチン、オーストラリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、チリ、中国(オブザーバー)、欧州連合、フィンランド、フランス、ドイツ、バチカン、インドネシア、イタリア、日本、ヨルダン、カザフスタン、メキシコ、オランダ、ノルウェー、フィリピン、ポーランド、ロシア連邦(オブザーバー)、韓国、スウェーデン、スイス、トルコ、アラブ首長国連邦、英国、米国である。

Opening Remarks by Deputy Foreign Minister of Argentina, Ambassador Daniel Raimondi/ IPNDV
Opening Remarks by Deputy Foreign Minister of Argentina, Ambassador Daniel Raimondi/ IPNDV

IPNDVの第1フェーズ(2015年~17年の2年間)では、核兵器のライフサイクル(核物質の生産・管理,核弾頭の製造・配備・保管,削減・解体・廃棄等)のうちそれまで行われていなかった「核弾頭の解体及び核弾頭解体に由来する核物質」の検証の方途や技術に焦点を当てた検討が行われた。第1フェーズの成果文書は、基本的に、将来の監視を伴う核解体プロセスに信頼性を提供する技術や手続の概要を整理したツールキットになっている。(例:検証可能な核軍縮の手続きを14ステップにまとめた解説画像

IPNDVのウェブサイトには、第1フェーズで設立された3つの作業部会が発表した「成果文書」が掲載されている。これら3つの作業部会がそれぞれ検討した主なテーマは、第1作業部会が、監視と検証の目的(議長国:オランダ・英国)、第2作業部会が、現地査察のあり方(議長国:オーストラリア・ポーランド)、そして第3作業部会が、検証の技術的課題と解決策(議長国:スウェーデン・米国)であった。

核兵器のライフサイクル概念図/ Nuclear Threat Initiative

提出された文書には、考えられる監視・検証上の要件に関する詳細な評価や、この分野において各国が現時点で有する能力に対する評価が含まれている。

IPNDVの第3作業部会が提示した兵器の認証に関する技術的要件を基盤として、とりわけこの種の活動のために技術が開発されるか、あるいは再構築される必要がある領域がいくつかある。(原文へ

翻訳=INPS Japan

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単独行動主義の傾向を強める米国政治

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【ニューヨークIDN=ロドニー・レイノルズ】

トランプ政権の政治が、単独行動主義と孤立主義という2つの傾向をますます強めている。

ドナルド・トランプ氏は、2016年11月の大統領選出後、195カ国が署名した2016年の歴史的なパリ(気候変動)協定からの離脱を表明した。署名国のなかで離脱を表明したのは米国が唯一だ。

Donald Trump/ The White House
Donald Trump/ The White House

さらに2017年には、国連安保理の5つの常任理事国(米国・英国・フランス・中国・ロシア)とドイツ、欧州連合(EU、28カ国)が署名した2015年のイラン核合意の存立を揺るがしかねない計画を、他の全ての署名国からの警告を無視して発表した。

最近の単独主義的行動は、イスラエルの首都を正式にエルサレムと認定するとともに、最終的には米国大使館を現在のテルアビブから論争の的となっているエルサレムに移転する意向を表明した12月6日の発表である。それまでにこうした行動に出たのは米国だけだ。

そして12月18日、米国は、イスラム協力機構(OIC、56のイスラム諸国とパレスチナ自治政府で構成)が策定しエジプトが提出した国連安保理決議案に拒否権を発動した。この決議案は、いかなる国もエルサレムに大使館を設置すべきではなく、エルサレムの最終的な地位はパレスチナ・イスラエル間の交渉により解決されるべきとの安保理の従来からの立場を再確認する内容であった。

米国のニッキー・ヘイリー国連大使は、拒否権行使に先立って行った声明の中で、「私はこの1年近く、国連で誇りある米国の代表をつとめてまいりました。安保理決議を拒否する米国の権利を発動するのは今回が初めてとなります。拒否権発動は、米国がめったに行うことではありません。これまで6年以上にわたって行使してきませんでした。私たちは喜んで拒否権を発動するのではありませんが、躊躇はありません。」と語った。

さらにヘイリー大使は、「この拒否権が米国の主権と、中東和平プロセスにおける米国の役割を守るために行使されたという事実に恥じる点はありません。むしろ、他の安保理理事国こそ恥じるべきです。」と付け加えた。

Nikki Haley/Office of the President-elect -, CC BY 4.0

安保理を構成する15カ国のうち、米国以外の4常任理事国(英国・フランス・中国・ロシア)と非常任理事国10カ国が決議案に賛成したため、米国が国際社会、とりわけ国連においていかに孤立しているかが改めて浮き彫りとなった。今回の場合、それは14対1という票決に表れている。

米国の決定とヘイリー大使の発言に関して、アルシャバカ(パレスチナ政策ネットワーク)のナディア・ヒジャブ事務局長はIDNの取材に対して、「もしこれが深刻な問題でなかったなら、ニッキー・ヘイリー氏の発言はドタバタ喜劇のネタになっていただろう」と語った。

「どうして米国の主権が中東の解決策を擁護する必要があるのか? そして、トランプ大統領が国際法に違反してエルサレムをイスラエルの首都と認定することがどうしてその主権を守ることになるのか?」とヒジャブ氏は指摘した。

実際、今回の安保理での出来事により、パレスチナの土地の占領を合法化しようとするイスラエルの企図の最初のステップは妨げられることになった、とヒジャブ氏は付け加えた。

他の4常任理事国と、世界のすべての地域を代表した10非常任理事国は、イスラエルの植民地主義的な欲望を満たすために、戦争によって領土を取得することは認められないという国際システムの基礎を揺るがす用意はないことを示した、とヒジャブ氏は語った。

安保理常任理事国2カ国(英国・フランス)をドイツ・イタリア・スウェーデンの欧州5カ国が12月8日に発した共同声明はいくぶん婉曲的なものとの懸念があった、とヒジャブ氏は指摘した。

これらの国々は、国際法の意義を謳いながらも、トランプ大統領による(エルサレムの首都)認定を非難するのではなく、単に「同意できない」と述べるにとどまりました。しかも、二国家解決策へのコミットメントを指摘することで、そうした姿勢さえ軟化させました、とヒジャブ氏は語った。

米国の西側最大の同盟国である英国は、明確な立場を示した。

英国のマシュー・ライクロフト国連大使は各国の代表団に対して、「エルサレムの地位は、イスラエル・パレスチナ間の交渉によって解決されるべきであり、最終的にはイスラエルとパレスチナ両国家によって共有された首都とされるべきだ。」と語った。

Matthew Rycroft/ UK Government

ライクロフト国連大使はまた、過去の安保理決議を引用し、この同じ諸決議の線に沿って「私たちは、東エルサレムはパレスチナ占領地域の一部であると考える」と語った。

「過去にも述べたように、私たちは、最終的な地位に関する協定がなされる前にエルサレムをイスラエルの首都と認定し、米大使館をエルサレムに移動させるという米国の単独決定に同意できない。この地域の最近の動きが示すように、安保理のすべての国々がコミットしている目的であるこの地域の和平の見通しにとって、こうした決定はマイナスに作用する。」

「英国の駐イスラエル大使館はテルアビブにあり、それを移設する計画はありません。」とライクロフト大使は言明した。

パレスチナのリヤド・マンスール国連代表(オブザーバー)は各国代表らに「米国が国際法を軽視し、将来の和平プロセスにおける自らの役割を傷つけたことは、理解しがたい」と語った。

マンスール氏は、東エルサレムが世界の大多数の国に承認されたパレスチナ国家の首都であることを確認し、すべての平和愛好的な国々に対して、この問題に関して法の支配に厳格に従い、イスラエルの移住政策を拒否するよう促した。

パレスチナの人々は占領を永続的な現実として決して受け入れることはないと述べ、「平和を望む者は違法な行為と措置を認めず、国際法に盛り込まれたパレスチナ人民の権利を認めるのみだ。」と指摘した。

12月13日のOIC緊急首脳会議でパレスチナ自治政府の代表が「パレスチナ・イスラエル間の将来の和平交渉で米国の役割を認めない。」と発言したのを受けて、中東カルテット(国連・米国・EU・ロシアで構成)の役割について尋ねられた国連のファルハン・ハク副報道官は、同日記者団に対して、「米国は今も中東カルテットの一員であり、カルテットは中東における二国家解決策の追求に関与し続けていきます。」と語った。

「私たちの関心事は、当事者同士が協議を継続する姿勢を保つようにすることです。国連はこの方針に沿って、独立の立場或いは中東カルテットを通じて、イスラエルとパレスチナを交渉のテーブルに戻せるよう努力を続けていきます。」とハク副報道官は付け加えた。

国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、「私は常々、イスラエルとパレスチナの和平への道を脅かすようなあらゆる一方的措置には、一貫して反対してきた。」と語った。

Antonio Guterres/ DFID - UK Department for International Development - CC BY-SA 2.0
Antonio Guterres/ DFID – UK Department for International Development – CC BY-SA 2.0

グテーレス事務総長は、「エルサレムの帰属問題は、これまでの国連安保理と総会の関連決議を基礎として、パレスチナ・イスラエル両側の正当な懸念を考慮に入れたうえで、直接交渉で解決されなければならない。」と指摘したうえで、「私は、多くの人が何世紀にもわたってエルサレムを心のよりどころにしてきたし、今後もそうだということを理解しています。現在の非常に不安な情勢において、二国家共存案以外に代替案はないと明言したい。つまり、プランBは存在しません。」と語った。

「両国が平和的に付き合い、互いに認め合い、エルサレムをイスラエルとパレスチナの首都にしてこそ、交渉による最終地位問題の解決ができ、両国民の願いもかなうことができるのです。」とグテーレス事務総長は付け加えた。

アジアのある外交筋はIDNの取材に対して、エルサレムに関するトランプ大統領の「挑発的で危険な動き」は中東に暴力を誘発するのみならず紛争につながりかねない、と指摘した。

皮肉なことに、この挑発はグテーレス事務総長が「予防外交」を目指す中で起こっている。グテーレス事務総長は2017年9月に「調停に関するハイレベル諮問委員会」を任命して、今後の指針を求めているところだ。

SDGs Goal No. 16
SDGs Goal No. 16

ハイレベル諮問委員会の主な任務は、予防(外交)は治療(紛争後の平和維持)よりもはるかに望ましいとする長年の原則に則ったものだ。

同時に、グテーレス事務総長は、2030年までに17項目の持続可能な開発目標を達成しようと意気込んでいる。このうち、第16目標は、平和と正義の推進によって暴力的紛争を減らすことを目指したものだ。

国連は、一部の激しい武力紛争が数多くの民間の犠牲者を出してきたし、現在も犠牲者を生み続けている、と警告してきた。

しかし、効果的かつ民主的で包摂的な組織を伴った平和と正義の促進は、地域によっても、或いは地域内においても不均等なままに留まっている、と国連は指摘している。

エルサレムを巡る危機は、次の武力紛争の火種を生む可能性がある。(原文へ

INPS Japan

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国連、改革を約束するも、急激な財源の削減に警戒感

世界経済の好転で持続可能な成長への見通しを期待できる

【国連IDN=J・ナストラニス】

国連の最新の報告書によれば、世界経済は2011年以来最高の3%成長と好調であるものの、後発開発途上国(LDCs)のほとんどが、持続可能な開発目標[SDGs]の項目8.1にうたわれている「少なくとも7%成長」を達成できそうにない。

17分野、169項目から成り、2015年9月に国際社会が採択した「持続可能な開発目標」の第8目標は、「すべての人のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の推進」をうたっている。その目標8.1は、「各国の状況に応じて、一人当たり経済成長率を持続させる。特に後発開発途上国は少なくとも年率7%の成長率を保つ。」必要性を強調している。

WORLD ECONOMIC SITUATION AND PROSPECTS 2018/ United Nations
WORLD ECONOMIC SITUATION AND PROSPECTS 2018/ United Nations

国連が12月11日に発表した報告書「世界経済の情勢と展望2018」は、LDCsが持続可能な開発に向けて前進するには、制度上の欠陥、不十分な基礎インフラ、高い頻度で起こる自然災害、安全保障上の試練や政治不安等の難題が引き続き障害となっている、と指摘している。

報告書はまた、政策の力点は、LDCsの投資ニーズを満たすための財源の動員に加えて、紛争予防と、LDCsの経済発展を妨げている障壁の除去に置かれるべき、と指摘している。

しかし、世界的に堅調な経済成長を背景に、気候変動への対処や既存の不平等問題への対応、開発の制度的障壁の除去といった長期的な問題に向けて政策を方向転換する道が開くことになるはずだ。

報告書によれば、危機に関連した不安定状況と、その他の最近の衝撃によるマイナス要因が落ち着くにつれて、世界経済は改善基調に転じ、2017年にはおおよそ3分の2の国々が前年よりも高い成長を見せることになりそうだという。世界的な経済成長は、2018年・19年にも3%と堅調であることが予測される。

こうした状況を踏まえ国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、報告書の序文に「『世界経済の情勢と展望2018』は、現在のマクロ経済的な状況から、持続可能な開発目標の達成に向けた前進を阻害し続けている根深い問題の一部に、政策責任者らがこれまで以上に対処できる余地があることを示している。」と記した。

Mr. Liu Zhenmin, Under-Secretary-General/ UN Photo

国連の劉振民・事務次長(経済・社会問題担当)は12月11日の報告書発表の記者会見で、「世界経済の好転は、経済が堅調であることを示す喜ばしい兆候ですが、これが環境を犠牲にしたものであるかもしれないことを忘れてはなりません。したがって、先月(11月6日~17日)にボンで開催された国連気候変動会議(COP23)でも強調されたように、環境を犠牲にして成長を目指すことがないように努力を重ねる必要があります。」と語った。

報告書は、国連経済社会局国連貿易開発会議(UNCTAD)、国連の5つの地域委員会(アフリカ経済委員会[ECA]、欧州経済委員会[ECE]、ラテンアメリカ・カリブ海地域経済委員会[ECLAC]、アジア太平洋地域経済社会委員会[ESCAP]、西アジア経済社会委員会[ESCWA])の共同作業によるものだ。

同報告書によると、近年のグローバル経済の成長は、専ら一部の先進国の堅調な成長によるものだが、東アジアや南アジアは引き続き世界で最も経済の活力を備えた地域であり続けている。2017年、東アジアと南アジアの世界経済成長率への寄与率は約50%に上った。このうち、過去6年間で最も高い成長(6.8%)を見せた中国の寄与率は、実に世界全体の3分の1を占めた。

アルゼンチン、ブラジル、ナイジェリア、ロシア連邦なども相次いで景気後退局面から抜け出し、2016年~17年に世界の経済成長率向上に寄与した。この好調は、世界貿易の復活と投資環境の改善によって支えられている。しかし、報告書は、中期的に見ても、この流れを生産的な投資を継続的に加速する動きにつなげられるかどうかが今後の課題だと警告している。

短期的にはこのように改善の動きがみられるとしても、グローバル経済は引き続きリスクに直面している。例として報告書が挙げるのが、貿易政策の変更、グローバルな金融状況の突然の悪化、地政学的緊張の強まりなどである。

Map of China
Map of China

世界経済は長期的な問題にも直面している。報告書は、堅調なマクロ経済を背景に、政策を通じて長期的な問題に対処する道筋が開かれた分野として、4つの領域(経済の多様性の加速、不平等の緩和、長期的投資の支援、制度上の欠陥への対処)を指摘している。

報告書は、こうした問題に対応するように政策の方向性を再設定することで、より強力な投資と生産性、より高い雇用の創出、より持続可能な中期的経済成長が生み出しうると指摘している。

しかし、最近における経済の改善状況は、国や地域で偏りがある。2017年~19年、アフリカや西アジア、ラテンアメリカ・カリブ海地域の一部では、一人当たりの国民所得の成長率が、きわめて低いレベルにとどまると予想されている。

この影響を受ける地域には、極度な貧困下に生きる人びとが2億7500万人もいる。このことは、中期的な成長の見通しを加速させ、収入と機会の両面で不平等の問題に対処する政策を通じて、貧困問題に取り組む環境を育てることが緊急に必要であることを明確に示している。

予備的な推計によると、2017年の世界におけるエネルギー関連CO2の排出量は、昨年まで3年連続で横ばいであったものが、初めて増加に転じたと見られている。気候関連の災害は頻発する傾向が続いており、このことは、気候変動に対するレジリエンス(回復力)を構築し、環境保護を優先する緊急の必要性を示している。

UNDESA
UNDESA
SDGs Goal No. 8
SDGs Goal No. 8

報告書はさらに、短期的な利益から長期的な価値創出へと焦点を移した「2030アジェンダ」や「アディスアベバ行動目標」と整合する「持続可能な財政のための新たな金融枠組み」が必要になる、と警告している。通貨・金融・外国為替政策とよく調整された金融システム規制政策が、安定的なグローバル金融環境を促進することでこの枠組みを支えるべきだ、と付け加えている。

報告書はまた、パリ協定の対象外となっている国際的な航空と海運分野のCO2排出量について、陸上輸送分野のCO2排出量よりもむしろ高いレベルで伸び続けていることから、この分野を対象とする政策を強化する必要がある、と指摘している。また、多くの途上国や経済移行国が、依然として、リスク回避や突然の資本引き揚げ、世界の流動性供給の突然の引き締めに対して脆弱であり、負債の増加がグローバル金融の問題となっている、と警告している。(原文へ

INPS Japan

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「ひとつの地球サミット」気候変動対策の資金調達に焦点

【パリIDN=A・D・マッケンジー

パリで開催された首脳級会合「ひとつの地球サミット」(12月12日)では、資金調達が気候変動対策の鍵を握るとの意見が相次いだ。この会合は、どこに資金を投資し、どこに投資しないか等、資金調達を巡る問題に終始した。

世界銀行グループは、「最貧国」において貧困層のエネルギーへのアクセスを高める明確なベネフィットがある場合を除いて、2019年以降、石油・ガス開発関連の資金供与を行わないと発表した。「この方針は今後事態を大きく変えていくだろう。」と世界銀行のジム・ヨン・キム総裁は語った。

One Planet Summit logo
One Planet Summit logo

多くの参加者が「#私たちの地球をふたたび素晴らしいものに」(#make our planet great again)ボタンを押した今回の「ひとつの地球サミット」は、気候変動に関するパリ協定の2周年にあわせて開かれ、100カ国以上から、各国元首や、産業界、市民社会、若者、世界のメディアなどが参加した。

エマニュエル・マクロン仏大統領が国連・世界銀行と協力して主導した今回のサミットには、気候変動に対してとりわけ脆弱な地域に対する資金提供を約束している官民の幅広い機関からの参加があった。

サミットは、気候変動協議であるCOP23(ボン)に続いて開催された。国連気候変動枠組条約(UNFCCC)のパトリシア・エスピノーサ事務局長によれば、COP23では、参加者の間に事態が切迫しているとの危機感が見られたという。

京都議定書20周年を記念して、サミットの前日にパリで開いた記者会見でエスピノーサ事務局長が述べたように、こうした危機感は「世界の多くの国々で極端な気候事象が大きな被害を出している現状」によって強められている。

エスピノーサ事務局長は、カリブ海諸国などに甚大な被害をもたらしたハリケーンや洪水に言及して、「多くの人々が生涯を通じて築き上げてきたすべてのものが失なわれている。」と語った。

Embajadora Patricia Espinosa Cantellano/ De Embamexsep - Trabajo propio, CC BY-SA 3.0
Embajadora Patricia Espinosa Cantellano/ De Embamexsep – Trabajo propio, CC BY-SA 3.0

エスピノーサ事務局長は記者らに対して、「一部の国家元首は、(こうした異常気象による被害は)あらゆる人々に深刻な影響をおよぼしていることから、これに対応する行動をおこし、被害からの復旧に取り組み、より強靭な経済を創るために支援を得る必要性がきわめて高いと訴えています。」と述べ、環境面での解決策を探るには「資金調達が中心的な課題になる。」と強調した。

国連によると、COP23に向けては、気候変動対策に必要な資金のわずか3割しか集まっていなかったという。「ひとつの地球サミット」はこうした状況を変えることを目的とし、マカロン大統領の呼びかけに応えて一部の機関や政府が新たな公約を行った。

カナダと世界銀行グループは、エネルギー利用の可能性を拡大し公害を減らすために、再生可能エネルギーのインフラ拡大で途上国の島嶼諸国に協力する意向を表明した。

他方、カリブ海諸国は、世界初の「気候変動スマートゾーン」の創設に向けた80億ドル規模の投資計画の開始に焦点をあてた。この計画は、米州開発銀行や世銀、カリブ開発銀行、企業、篤志家など官民双方の主体を含む。

この「カリブ気候変動連合」は、「気候スマートな投資の流れを妨げている制度的な障害を突破する」方法を見つけることを目的としている。

「極端な気候現象が起きる可能性が将来的に高まる中、この連合は、最近のハリケーン『イルマ』や『マリア』によって被害を受けた島々を再活性化し、地域全体でより強靭なインフラや社会を構築することを目指したものだ。」と米州開発銀行は述べている。

サミットに参加したハイチのジョヴネル・モイーズ大統領は、カリブ海地域は全体としてさらなる支援を必要としていると語った。

「私たちは『ひとつの地球』と言っていますが、『ひとつのカリブ海』についても同様に語っていく必要があります。なぜなら、カリブ海のすべての島々は気候変動に対して脆弱だからです。」とモイーズ大統領は述べ、ハイチは災害への保険に関しては「深刻な状況」にあると指摘した。

セントルシアのアレン・マイケル・チャスタネット首相は「来年も間違いなく、ハリケーンの時期がやってきます。国際社会は(復興のための)拠出を誓約していますが、私たちの手元には届いていません。」と語った。

チャスタネット首相は、「カリブ海地域の国々の一部を「中所得国」と定義している(従って、一部の財政支援の対象から外されている)現在の世銀の方針は国際レベルで見直されるべきです。」と語った。

アフリカもまたサミットの焦点の一つだった。フランス開発銀行(AFD)は、気候対策の策定に関して諸国を支援するフランスの「適応ファシリティ」の「具体化」の一歩として、モーリシャス・ニジェール・チュニジア・コモロと協定を結んだ。

同ファシリティは、「気候変動への適応に関するパリ協定の履行において、気候変動に対してとりわけ脆弱な15の途上国を支援する」ため、4年間で3000万ユーロ(約3550万米ドル)の資金供与を行う。

「本気で気候変動問題に取り組むのであれば、動員すべき道具があります。」とAFDのレミ・リウー総裁は語った。

フランスはしばしば、かつての植民地での経済・環境政策に関して批判されてきており、今回の発表も、厳しい結果に終わったマクロン大統領のアフリカ歴訪を受けてなされたものであった。

「ひとつの地球サミット」前夜に開催されたイベント「気候ファイナンスデー」で記者会見したリウー総裁は、世界は気候変動への適応に関してより多くのことをなす必要があり、また、アフリカへの支援を増やす必要があると語った。

SDGs Goal No. 13
SDGs Goal No. 13

アジアに関して、サミットに参加した政府関係者らは、中国をはじめとした国々によるアジアでの動きは「素晴らしいもの」だと述べた。中国は、全企業が環境への影響に関して情報公開を義務付けられること、国内の環境投資を促進することを発表した。しかし、中国が海外で石炭火力発電所の建設を推進している問題に、一部のNGOは注目している。

中国の「ひとつの地球サミット」への参加は、米国による欠席と好対照であった。ドナルド・トランプ米大統領は今年初め、米国のパリ協定からの離脱を発表している。

一方、サミットには、米国から様々な著名人が参加してこの空白を埋めた。例えば、マイケル・ブルームバーグ元ニューヨーク市長、元カリフォルニア州知事で俳優のアーノルド・シュワルツネッガー氏、俳優のショーン・ポール氏、ビル・ゲイツ氏、ジョン・ケリー元国務長官などである。

ブルームバーグ氏はサミット開催中、「トランプ大統領がパリ協定離脱を発表した翌日、私はマクロン大統領と会って、米国民はパリ協定を遵守し続けると伝えた」と語り、トランプ大統領の決断はかえって「人々を糾合させた」と指摘した。

「私たちが目標を達成する手助けをしてくれたという意味で、トランプ大統領にも多少は感謝しなくてはいけない。」とブルームバーグ氏は付け加えた。

ブルームバーグ氏は、「低炭素経済への転換において、経済界はカギを握っています。従業員や投資家、消費者がこぞって変化を望む中、企業には環境に対して優しい取り組みを進める以外の選択肢はありません。」と語った。

ブルームバーグ氏とイングランド銀行のマーク・カーニー総裁は、2年前のパリ気候協議の際に形成された連合である気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)への支持が高まっていると述べた。

両氏は、合計の市場価値が6.3兆ドル以上にのぼる230以上の企業がTCFDへの支持を表明していると語った。他方で、気候金融情報を開示している企業は今のところ2割に過ぎない。

「市場が透明になればなるほど、経済はより安定的で力強いものになります。」とブルームバーグ氏は語った。

サミットの間、圧倒的多数の人々に目を向けたプログラムに関して、数多くの新しいアイディア、名称、略語、発表などが出された。2020年までに120億ユーロ(約140億米ドル)の環境投資を発表した保険グループ企業アクサと同じく、欧州連合も気候問題に関して公式発表を行っている。

EUは、EU対外投資計画の一環として、持続可能な都市、持続可能なエネルギーと発電網、持続可能な農業や農村での起業、アグリビジネスに関して、アフリカやEUの隣接地域において90億ユーロ(約106億米ドル)規模の資金を投じると発表した。投資は2020年までに行われる予定だ。

女性の登壇者が多かったあるイベントでは(サミットでは女性の発言者はまれであった)、投資家らが「気候アクション100+」と呼ばれる構想を立ち上げた。

発表された目的によれば、この新しい動きは、「気候変動に関するガバナンスを改善し、排出を抑制し、気候関連の金融開示を強化することを世界最大の温暖効果ガス排出企業に迫る」ことを望む225の投資家を束ねたものだ。

報道担当者によると、今回署名した投資企業は、合計で26.3兆米ドル以上の資産価値を持っているという。

サミットが企業や投資家に焦点を当てたことは、一部の活動家の批判を招いた。「マクロン大統領は、貧困国が気候変動の影響に対処し気候関連行動を強化する支援を行うために公的部門によるさらなる財政支援を具体的に発表するとの期待感を高めていました。」とアクションエイド・インターナショナルのハルジート・シン氏は語った。

Harjeet Singh/ ActionAid International
Harjeet Singh/ ActionAid International

「しかし、企業が話題の中心となり、一方で公的支援の発表は残念なことに少なかった。『ひとつの地球サミット』に参加した指導者らは、民衆がその安全と食料安全保障を気候変動の影響から守るために財政支援を必要としていることを忘れてしまったかのようだ。」

さまざまな宣言とともに、12歳の少年がサミットで投げかけた疑問が注目を集めた。

「気候変動の犠牲者になる僕のような子どもを助けるために、皆さんに何ができると言うのでしょうか?」と(COP23議長国)フィジーから参加したティモシーが語ったのである。

これに対する一つの答えは、国連のアントニオ・グテーレス事務総長から出された。それは、諸国が約束を守り、化石燃料を過去のものにする、ということだ。(原文へ

INPS Japan

This article was produced as a part of the joint media project between The Non-profit International Press Syndicate Group and Soka Gakkai International in Consultative Status with ECOSOC.

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「尾崎行雄と相馬雪香」を未来に繋ぐ(石田尊昭尾崎行雄記念財団事務局長)

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【IDN東京=石田尊昭】

最近、10代の皆さんに「尾崎行雄と選挙、民主主義」をテーマにお話しさせて頂く機会が増えてきました。

8月には東京都立園芸高校・愛知県立安城農林高校の皆さん、9月には早稲田大学のゼミ生の皆さん、10月には国会見学に来た都内小学校の皆さん、11月には三重県伊勢市の小中学校の皆さん―。

尾崎についてある程度知っている人から、部分的なエピソードだけを知っている人、あるいはほんとんど初めて聞く(教科書で名前くらいは知っている)という人まで、いろいろです。

いろいろですが、私自身が器用ではないので、いつも同じ内容を同じ口調・表現でお話しします。それでも皆さんは最後まで真剣に聞いてくれて、こちらがドキッとするような鋭い質問をしてくる小学生もいます。
この12月、「バッカーズ九州寺子屋」の皆さんとお会いしました。

バッカーズ寺子屋というのは、企業家グループが立ち上げた少年教育事業で、10歳から15歳を対象に、講演や企業訪問、合宿等を行い、知識よりも「志」「人としてのプリンシプル」を養うことを目的としています。

先日、塾長の木村貴志先生と、バッカーズ九州寺子屋の塾生(小中学生)23名が憲政記念館を訪問されました。私は記念館の案内をしながら、最後に「尾崎行雄と民主主義、一票の大切さ」についてお話しさせて頂きました。

とても礼儀正しい塾生の皆さん。展示資料を見ながら一生懸命メモを取る姿からは、一つでも多くを学び取ろうという強い意欲を感じました。そして、私の拙い説明や、小学生には少し難しいかもしれない話を最後まで真剣に聞いてくれました。

中には、『18歳からの投票心得10カ条』に興味を持ってくれて、「帰ってからも尾崎や一票の価値について勉強します」と言ってくれた塾生もいました。

その中の、ある小学生の男子が「石田さんの『平和活動家・相馬雪香さんの50の言葉』を読んでいます。感想文を送りますね」と言ってくれました。その小学生は、なんと相馬雪香さんの曾孫、つまり尾崎行雄の玄孫でした。翌日、彼のお父様(相馬雪香さんのお孫さん)からメールを頂き、お父様も『50の言葉』をお読みくださっているとのことでした。親子でお読み頂いていることに本当に感激し、感謝の気持ちでいっぱいです。

バッカーズ寺子屋の皆さんをはじめ、これまでに出会った、またこれから出会う10代の皆さんとのご縁を大事にしたいと思います。そして、尾崎行雄と相馬雪香の信念・生き方を一人でも多くの若い人たちに伝え、未来に繋いでいきたいと思います。

「よく、『最近の若者は・・・』なんて言うけど、私の子供のころと比べたら、今の若者のほうがよっぽどしっかりしてますよ。たくさんの情報にも触れるし、海外にだって行けちゃう。その海外も観光旅行とかじゃなくて、ボランティアとか、NGOとかで行っちゃう。問題は、そんな若者の才能や生き方を、われわれ大人がどうやってエンカレッジしていくかです!」(『平和活動家・相馬雪香さんの50の言葉』より)

Statue of Yukio Ozaki/ Ozaki Yukiop Memorial Foundation
Statue of Yukio Ozaki/ Ozaki Yukiop Memorial Foundation

INPS Japan

石田尊昭氏は、尾崎行雄記念財団事務局長、INPS Japan理事、「一冊の会」理事、国連女性機関「UN Women さくら」理事。

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原爆投下を生き延びて(和田征子日本原水爆被害者団体協議会事務次長)

Filmed by Katsuhiro Asagiri, President of INPS Japan

ローマ教皇庁が主催した「核兵器なき世界と統合的な軍縮」への展望を巡る初の国際シンポジウム(11月10日-11日)における被爆者の証言。

【バチカンIDN-INPS=和田征子】

私は生後22か月の時、長崎で被爆した和田征子と申します。爆心地から2.9kmに自宅で被爆しましたが、山に囲まれた長崎の地形のおかげで生き延びることができました。

 7月7日に核兵器を禁止しその全面廃絶に至る法的拘束力を持つ条約が採択されました。広島、長崎の原爆投下後、被爆の報道さえも違法とされたアメリカの占領下の日本で、被爆者は占領軍からも、日本政府からも何の救援もなく放置されました。1954年のビキニ水爆実験をきっかけに起こった原水爆禁止の国民的運動の中で、日本被団協を結成し、被爆者は行動と決意によって61年間、核兵器の廃絶を呼びかけてまいりました。「再び被爆者をつくるな」と訴え続けてきた被爆者にとって、今回の禁止条約採択は大きな喜びです。

名前にかかわらず、死者数としてだけ記録に残る多くの方々、運動に関わってこられた多くの先達、国内外の支援者の方々、条約の採択に貢献しノーベル平和賞を受賞したICANの方々と、共に喜びを分かち合いたいと思います。そして何よりも、バチカン政府が、核兵器禁止・廃絶を目標とする国際会議で議論をリードし、すでに条約に署名し、批准をしてくださったことに、深く感謝いたします。

Vatican Conference Photo Credit: Katsuhiro Asagiri | IDN-INPS
Vatican Conference Photo Credit: Katsuhiro Asagiri | IDN-INPS

「核兵器の使用の被害者の受け入れがたい苦しみ」に心を寄せた条約の前文には、一発の核兵器がもたらした非人道性が明記されています。あの日、理由もわからず瞬時に命を奪われた方々。1945年の12月までの死者数は広島で14万人、長崎で7万人ですが±1万人とされ、その90%は老人、子どもを含む非戦闘員でした。そしてかろうじて生き長らえてきた被爆者の苦しみ、それは深く、今なお続くものです。愛する者の死、生き残ったという罪悪感、世間の偏見、差別、あきらめた多くの夢。それは人種、国籍、年齢、性別を問わず、きのこ雲の下にいた者に、被爆者として死に、また生きることを強いるものでした。

生後22か月で被爆した私に当時の記憶は全くありません。他の先輩の被爆者の方々が、あの日、あの時代に経験された筆舌に尽くしがたい光景をお話しすることはできません。しかし私は母と祖父と共にそこにいました。母が繰り返し語ったことを少しお話します。

8月9日、空襲警報は解除になった昼前、母は昼食の準備をしていました。私は玄関の土間で一人遊んでいたそうです。11時2分。大きな爆発音。爆心地から2.9km離れた家の中は、窓ガラス、障子、格子、土壁などがすべて粉々になり、30センチ以上の泥が積もりました。外はオレンジの煙が漂い、向かい側の家も見えなかったそうです。市内を取り囲んでいた緑の山々は、茶色の山となっていました。

Nagasaki, Japan, before and after the atomic bombing of August 9, 1945./ Public Domain
Nagasaki, Japan, before and after the atomic bombing of August 9, 1945./ Public Domain

母はその山道に爆心地から山越えをして火を逃れ、降りてくる蟻の行列のような人々を見ました。チョコレート色に焼け、着けている衣類もほとんどなく、髪の毛は血で固まり、角のようになっている人たちの列でした。

家の隣の空き地で、ごみ車に集められた遺体の火葬が毎日続きました。母は人形のように焼かれる遺体の数とその臭いにさえも、誰もが無感覚になったと話していました。人間の尊厳とはなんでしょうか。人はそのように扱われるために創られたのではありません。

母は治療の手伝いに行った臨時の救護所で、床一杯に収容されている人たちの、火傷や怪我のひどさに気絶してしまい、その後与えられた仕事は、傷口にわいたうじ虫を箒でかき集めることでした。その無数のうじ虫は親指大になっていました。

アメリカ軍は原爆投下と同時にB29から落下傘につけたラジオセンサーも落としました。原爆の威力、爆圧の強度、熱度などを測定する機器でした。その機器は、アメリカ軍にきのこ雲の下にいた一人一人の生活、その家族のこと、そして生命の尊さは伝えなかったのかと、母は話していました。

母は6年前89歳でなくなりました。心臓病、胃がん、肝臓がんの他、いろいろな病気を抱え28回の入退院を繰り返しました。生前、私が書いたものを読んだ母は甚だ不満の様子でした。体験した地獄の情景がこんな言葉では表現できないからでしょう。他の先輩の被爆者の方も同じように感じられるはずです。私には母の体験を話すとき、十分ではない自分の話にいつもためらいがあるのです。でも私たち少しでも若い被爆者が話さなければならないほど、72年が経ち被爆者は平均年齢が81歳と高齢化しています。

ICAN
ICAN

核兵器は、爆風、熱線、そして放射能の被害を無差別に、広範囲に、長年にわたってもたらす非人道的な兵器です。再び使われれば、同じ苦しみを世界中が負うことになります。被爆者はそのことを経験してきた者です。日本被団協結成の1956年、私たちは「世界への挨拶」で宣言しました。「私たちは自らを救うとともに、私たちの体験をとおして人類の危機を救おうという決意」でした。今日まで、決してあきらめることなく歩んできました。今、その宣言が実現する道筋が見えてきました。重い錆びついた扉がやっと少し開いて、一筋の光が入ってきました。

被爆者は被爆の実相を国内外で語ってきました。語ることによってあの時に引き戻される辛い努力を続けてきました。条約の前文に「公共の良心」という言葉が記されています。「公共の良心」は公共の利益、人類の利益、地球の利益の保持のために不可欠なものです。力は正義ではありません。核兵器は正義ではありません。廃絶しなければなりません。それをつくった人類の責任です。核兵器の廃絶のために、祈り、小さな努力を重ねることが、公共の良心であり、正義です。核保有国に、日本を含む同盟国に、禁止条約への署名と批准を訴え続けねばなりません。

昨年4月、私たちは「被爆者が呼びかける核兵器廃絶のための国際署名」を開始しました。これまでに515万以上の署名を国連に提出しました。私たちは世界中に呼びかけて2020年までに数億の署名を、多くの公共の良心を集めようとしています。市民社会の声、一人一人の尊厳を持った人として、平和を実現するものとして、ご出席の皆さまにここバチカンから大きな声を上げていただきたいと切にお願い致します。(映像はこちらへ

Masako Wada delivering her speech at the Vatican Conference on Nov 11, 2017 Photo credit: Katsuhiro Asagiri | IDN-INPS
Masako Wada delivering her speech at the Vatican Conference on Nov 11, 2017 Photo credit: Katsuhiro Asagiri | IDN-INPS

INPS Japan

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