In April 2016 INPS-IDN Director-General travelled to New York to make arrangements for an office close to the UN Headquarters, met several UN officials and correspondents.
2016年核セキュリティサミット:オバマ最後の努力(ジャヤンタ・ダナパラ元軍縮問題担当国連事務次長)
【キャンディ(スリランカ)IDN=ジャヤンタ・ダナパラ】
一般的な診療実務において、「偽薬」とは、患者の心理面にプラスに働くようにということで処方される薬や処置のことだと定義される。つまり、生理学上、或いは治療上の効果というよりも、患者の気持ちに合わせたり、沈静させる効果を狙っているのである。米国のバラク・オバマ大統領が2009年4月にプラハで示したレトリックは、世界に対して、「核兵器なき世界」という希望を掻き立てるビジョンを示した。「何千もの核兵器の存在は冷戦の最も危険な遺産です。……私は明白に、信念とともに、米国が核兵器のない平和で安全な世界を追求すると約束します。」
それ以来、期待外れに終わった4回の核セキュリティサミットがあり、核テロに関する警告が繰り返されたにも関わらず、実質的な核軍縮は達成されなかった。

オバマ大統領は、時期尚早に授与されたノーベル平和賞を手にしながら、世界最大の軍産複合体のありきたりの主導者の地位に舞い戻ってしまった。この軍産複合体は、世界の軍事支出1.8兆ドルのうちおよそ6100億ドルを消費し、核兵器近代化のために今後10年で実に3550億ドルを費やす予定である。
オバマ大統領は2010年にロシアとの間で(発効から7年以内に配備核を3割削減することを約束した)新戦略兵器削減条約(新START)を結んだものの、引き続き、核抑止と積極的なNATOの拡大、ミサイル防衛システム構築の方針を採り続けた。ウラジミール・プーチン大統領が率いるロシア連邦との和解は、ロシアがクリミアを併合して、ウクライナに対する敵対的な政策を採ってからは、ますます難しいものとなった。
きわめて敵対的な共和党が米議会を支配するなか、オバマ大統領は、合同包括的行動計画を通じてイランとようやく核協議の最終合意に至った。しかしこれは欧州連合(EU)が原則的な立場を貫き、リベラルなハッサン・ロウハニ大統領の下でイラン指導部が忍耐力を発揮したことでかろうじて成立した合意だった。
その他の外交政策上の「成功」としては、未だに履行されていないグアンタナモ収容所閉鎖の決定と、キューバとの国交回復とそれに続くキューバ訪問がある。この2つの成果は、オバマの通知表では「未完」のものとして記録されねばならない。というのも、米議会は、グアンタナモ閉鎖とそこでの人権侵害(ジュネーブの人権理事会では他国の同様の行為に対して米政府が頻繁に非難しているような類の人権侵害)の停止に反対しており、数十年を経て米・キューバ両国の大使館が華々しくオープンする一方でキューバに対する禁輸措置も依然として続いているからだ。
オバマ政権最後の期待外れの出来事の中で、4回目の、そして最後となる核セキュリティサミットがワシントンで開かれ、4月1日に最終コミュニケが発表された。ロシアが意図的に欠席したにも関わらず、世界の二大国であり、合わせると世界人口の3割を占め、しかも核兵器国でもある中国とインドが積極的に参加したことは、サミットを救うひとつの成果だと見なされている。
代理戦争と紛争が多発している中東諸国からの難民の流れが欧州の統一とその道徳的な価値基盤を揺るがせる一方、イスラム過激派組織ISISによるテロが欧州諸都市を恐怖に陥れている。国連安保理決議1540や、オバマ大統領が主導した2010年のワシントン、2012年のソウル、2014年のハーグでの各々の核セキュリティサミットの合意事項履行のために多くのことがなされたにも関わらず、突如として、核テロは以前にもまして現実的な脅威となった。
重要な事実は、「人道の誓約」と「核兵器禁止条約」への世界の支持の高まりにも関わらず、核兵器廃絶に向けた措置は何ら取られていないということだ。
核兵器が存在するかぎり、その保有はそれをすでに保有している9カ国に限られないというのが自然の流れだ。他の諸国や非国家主体もその保有を望むことだろう。もし核兵器がなければ、テロリストや誰の手にも核兵器が拡散されることはない。「グローバル・ゼロ」キャンペーンはこの点について端的に、「核兵器が存在する限り、『核セキュリティー』などというものはない。」と指摘している。

「プラウシェアズ財団」のジョー・シリンシオーネ代表は、「ハフィントン・ポスト」への寄稿のなかで、「オバマ大統領は正しいビジョンを持っているが、彼の期待は自身の官僚機構、とりわけ、時代遅れの核戦力を大統領の政策以上に擁護する国防総省(ペンタゴン)の役人たちによって裏切られてきた。オバマ大統領は、(来月の伊勢志摩サミット出席に伴う来日の機会を利用して広島を訪問し)広島でのスピーチを利用して自身の主張を再び前面に押し出し、ホワイトハウス主導による新たな行動を起こすことが可能だ。例えば、ウィリアム・ペリー元国防長官が主張しているように、オバマ大統領は、新型の核巡航ミサイルと大陸間弾道ミサイルという、自身が既に製造を命じた最も危険で不安定化を招く新システムの構築をキャンセルしたり、遅らせたりすることを発表できるはずだ。」「少なくともオバマ大統領は、無意味で時代遅れな警戒即発射態勢を解除することができるはずだ。あるいは、トルコやベルギーの危険な基地から、冷戦期から配備されたままになっている米軍の核兵器を引き上げることも、専門家が既に勧告しているその他多くの行動も実行に移すことができるはずだ。つまりオバマ大統領は、人類が発明した最も恐るべき兵器からアメリカを守るために、あらゆる機会を捉えて手を尽くした誇りつつ、大統領職を離れることができるはずだ。」と述べている。
上記のような課題からすれば、先日閉幕した第4回核セキュリティサミットは実際のところ「偽薬」に過ぎない。サミットの最終コミュニケは、既に達成されたことを明確にするために次のように読み替えられるべきだ。

1.コミュニケは、核・放射線テロの脅威は依然として国際社会の安全保障に対する最大の挑戦の一つでありその脅威は継続的に増大し続けている、と繰り返している。
2.コミュニケは、核セキュリティー強化のための措置が、平和的目的のために原子力を開発し利用する国家の権利を妨げないことを再確認しているが、イランは必ずしも好ましい模範ではないとしている。専門家グループから度重なる勧告があったにも関わらず、プルトニウムの民生用再処理の禁止や、低濃度ウラン原子炉への移行の必要性については言及されていない。
3.コミュニケは、核兵器に使われているものを含む全ての核物質及びその他の放射性物質並びに各国の管理下にある原子力関連施設のセキュリティーを、あらゆる段階において効果的に維持する国家の基本的責任について繰り返している。それにもかかわらず、数多くの事故や盗難、サイバー攻撃が生じている。
4.各国の国内法や国内手続きにのっとって、情報共有などの国際協力を行うことが約束された。これは、全ての国の共通利益と安全確保のための、より包摂的で、調整され、持続可能で、強力な国際的核セキュリティー構造の構築に向けたものである。
5.国際的核セキュリティー構造の強化及び国際指針の作成における国際原子力機関(IAEA)の重要な責任と中心的な役割が支持された。
コミュニケは「2016年サミットをもって現行の形式による核セキュリティサミットは終了する。」と述べて終わっており、米国の次期政権が新たな形式を探ることになる。
しかし、テロ非難の嵐の中で行われている米大統領選を見てみると、選挙戦を争うどの候補者も、核戦力の廃絶はおろか、その削減や保全を行う用意を持っていないようだ。
実際、共和党の有力候補者であるドナルド・トランプ氏は、日本と韓国に自ら核武装させ、核不拡散条約(NPT)とその189の締約国については気にするな、という立場を表明している。オバマ氏が大統領に就任しプラハ演説を行うずっと以前の2007年と08年に『ウォール・ストリート・ジャーナル』への有名な寄稿で核軍縮への攻勢を主導した「反黙示録の四騎士」、すなわち、ジョージ・シュルツ氏、ヘンリー・キッシンジャー氏、サム・ナン氏、ウィリアム・ペリー氏の4人が奇妙な沈黙を保つ中で、このようなことが起きているのである。
従って私たちは、オバマ大統領がプラハ演説に忍び込ませた逃げ道の但し書きに戻ってみなければならない。つまりオバマ大統領は同演説の中で、「ゴールはすぐには到達できないでしょう。私が生きている間には恐らく(難しいでしょう)。忍耐と粘り強さが必要です。しかし今、私たちは世界は変わることは出来ないという声を無視しなければいけません。私たちは主張しなければいけません、『イエス・ウィー・キャン』と。」と語った。
核兵器を廃絶することなしに核テロを本当に廃絶することなどできるのだろうか? いや、そんなことは不可能だ(=ノー・ウィ―・キャント)。(原文へ)
※ジャナンタ・ダナパラは、元国連事務次長(軍縮問題担当、1998~2003)、元スリランカ駐米大使(1995~97)、元欧州国連大使(駐ジュネーブ、ウィーン、1987~92)。現在は、ノーベル賞を受賞したこともある「科学および世界問題に関するパグウォッシュ会議」の議長、ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)の特別客員研究員。本稿の見解は、ダナパラ氏個人のものである。
INPS Japan
This article was produced as a part of the joint media project between The Non-profit International Press Syndicate Group and Soka Gakkai International in Consultative Status with ECOSOC.
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オバマ大統領、日本・カザフスタンとともにCTBT発効促進へ
【ベルリン/ウィーンIDN=キャサリン・バウマン】
「世界の安全保障は、米国を含めた諸国による包括的核実験禁止条約の批准と、核兵器用の核分裂性物質の生産を完全に禁止する新条約の締結を必要としている。」これは、米国のバラク・オバマ大統領が、ワシントンで開催された第4回核セキュリティーサミット開催直前の3月30日付『ワシントン・ポスト』に寄せた文章である。
オバマ大統領の呼びかけに呼応して、包括的核実験禁止条約機構(CTBTO、本部ウィーン)のラッシーナ・ゼルボ事務局長は、「核実験禁止を法制化し、北朝鮮のような国による核兵器開発を阻止するためのCTBTサミットの開催が必要」とツイートした。
任期終了まであと9カ月のオバマ大統領が、いかなる場所においても核実験を禁止するCTBTの批准を明確に呼び掛けたことは、きわめて重要な意味を持つ。

条約が署名開放されてから20年、核技術を持つ特定44カ国が、CTBT発効のために条約に署名・批准しなくてはならない。このうち、中国・エジプト・インド・イラン・イスラエル・北朝鮮・パキスタン・米国の8カ国が未締約国である。インド・北朝鮮・パキスタンについては、署名すらしていない。
3月24日に開催されたウィーン軍縮不拡散センター(VCDNP)主催のパネルディスカッション「CTBT20周年:世界的な議論の再活性化」で演説したゼルボ事務局長は、44カ国の発効要件国(「附属書Ⅱ」諸国)に対して、「(CTBT)批准に向けて『何をなすべきか』明確にすべきだ。」と訴えた。このイベントは、若い外交官らに対して提供された不拡散・軍縮に関する短期集中コースに合わせて、在ウィーン国際機関日本政府代表部において開催されたものである。
「附属書Ⅱ」諸国とは、1994~96年のCTBT交渉に加わり、その当時原子炉あるいは研究炉を保有していた国々である。
ゼルボ事務局長は、若い外交官らを前に、「CTBTOは、条約を実施するための技術的なツールを提供してきました。皆さんには是非(CTBTが発効に至らない)問題の核心を指摘してほしい。」と要請するとともに、問題を克服するための新たな解決法を見出すよう訴えた。
ゼルボ事務局長はまた、「若い外交官や学生と話していると大いに勇気づけられます。なぜなら、若い人々は、(CTBT)発効に向けた私たちの取組みに新しい息吹をもたらしてくれるからです。」「若い外交官や学生は、いかに条約交渉を前進させるかについて素晴らしい考えを持っています。将来的に、今ここにいる皆さんの中からCTBTOの次のリーダーが出てきてくれればと期待しています。」と語った。

このパネルディスカッションには、ゼルボ事務局長の他に、2015年の第9回CTBT発効促進会議(14条会議)の最終宣言の協議と調整を務めた北野充在ウィーン国際機関日本政府代表部大使と同カザフスタン政府代表部のカイラート・サリベイ大使がパネリストとして参加した。両大使は、14条会議をいかにしてCTBTへの支持強化につなげるかについて見解を披露した。
その他、メラブ・ザファリ=オディス(イスラエル政府代表部大使)、モハメド・フセイン・H・ザロウグ(スーダン政府代表部大使)、アンドリュー・ショファー(米国政府代表部臨時代理大使)、モハマド・オマリ(ヨルダン政府代表部科学参事官)、アンゲラ・ケイン(VCDNP上級研究員、CTBTO賢人グループメンバー)がパネリストとして参加し、ローラ・ロックウッドVCDNP事務局長がモデレーターをつとめた。
パネルディスカッションでは、条約発効に向けた前進を促進するために既存のハードルを乗り越える信頼醸成措置の必要性が指摘された。さらに、登壇者のうち「附属書Ⅱ」諸国のイスラエルと米国からの参加者は、なぜCTBTを未だに批准していないかについての見解を述べた。
パネルディスカッションには、ミドルベリー国際大学院モントレー校(CNS)の創設時の所長であり、同研究所の「サム・ナン、リチャード・ルーガー不拡散研究」教授でもあるウィリアム・ポッター氏も加わり、不拡散の目的を促進するために若い才能を育成する利点について、自身の信念を表明した。
ポッター氏は、「CNSとVCDNPは、不拡散・軍縮に関する『次の世代の専門家を訓練する』という使命を共有しています。」「この点において、私たちの任務と、軍縮・不拡散問題で世界中の若者を巻き込んでいくというCTBTOの取組みには密接な関係があるのです。」と語った。
ポッター氏はまた、「とりわけ若い人々と関与していくメリットは、彼らが、理想を高く持ち、エネルギーに満ち溢れ、どんなことでも可能であると信じている点です。つまりこれらは、経験豊かな外交官や政府関係者には大抵失われてしまっている特性なのです。」と語った。
CTBTOは市民社会や教育機関と協力して、明日の政策決定者に関与し情報を提供しようとしている。2016年1月、CTBTOはCTBT20周年イベントの第一弾として開催した平和と安全のための科学と外交に関するシンポジウム:CTBTの20年」において、CTBTO青年グループを立ち上げた。
CTBTOによれば、本青年グループへの参加資格は、世界の平和と安全に貢献するキャリアをめざし、CTBTとその検証体制の推進に積極的に関与しようとするすべての学生と若い卒業生に開かれているという。

ゼルボ事務局長はまた、3月21日に訪問したモロッコでも、政府関係者との面談に続いて「モロッコ外交研究アカデミー」において若い外交官らと面談し、CTBT発効に向けた取り組みへの支持を訴えた。
ゼルボ事務局長は、35人の若い外交官らに対して、「より安全な世界の実現を目指す動きと見合った政治プロセスを作り出す機会を求めていってください。」と強く要請するとともに、「外交に奉仕するために科学を援用するという意味において、CTBTOの活動に並び立つものはありません。」と語った。
「科学と技術の新境地を開拓することで、私は、科学者として個人的に、将来世代のために世界をより安全な場所にするCTBTO国際監視制度(IMS)の寄与を評価しています。」とゼルボ事務局長は付け加えた。
ゼルボ事務局長はまた、エジプト・イラン・イスラエルによるCTBT批准を前提として、非核実験地帯の創設を通じた対話と信頼醸成のためのあらたな道筋を中東は見つけることができるとの信念も表明した。
核実験の禁止は、諸国による核兵器開発をまずもって防ぎ、すでに核兵器を保有している国に対してはさらに強力な核兵器の開発を妨げるカギを握っている。1996年の包括的核兵器禁止条約はすべての核実験を禁止している。
CTBTO検証体制の一環として、モロッコのミデルトにはCTBTO国際監視制度の地震監視局が設置されている。国際の平和と安全への貢献に加えて、IMSの民生上、科学上の利益が世界中で実現されている。たとえば、アフリカの科学者らは、CTBTOのデータを用いて、地震や火山の害を研究し、ダイナマイトを使った違法漁業の探知すら行っている。
ゼルボ事務局長は、モロッコのナセル・ボーリタ外務・協力副大臣とも会談して、CTBTや不拡散、CTBT20周年関連イベントについて意見交換を行った。さらに、ラーセン・ドウディ高等教育・科学研究・訓練大臣や、国営科学技術研究センターのドリス・アボウタディーン所長とも会談して、協力、キャパシティビルディング、科学、教育について議論した。
IMSのデータは気候変動の分析や台風の予測能力向上のためにも使うことができる。CTBTOとモロッコの間の緊密な協力で、モロッコの科学者によるIMSデータ利用が進むように能力を構築することが可能だろう。(原文へ)
翻訳=IPS Japan
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ジェンダーに敏感な「2030アジェンダ」の履行を求める声
【トロント/ニューヨークIDN=J・C・スレシュ】
国連加盟国は、ジェンダーに敏感な「2030アジェンダ」の履行を約束している。そうした中、3月14日から24日まで開かれた第60回「国連女性の地位委員会」(CSW60)は、いくつかの結論に合意し、より強力な法制や政策、制度、質の良いデータ、強化された資金調達を呼び掛けた。
同委員会は、女性に開発の主体として極めて重要な役割を認めている。「2030アジェンダ」の中核を担う「持続可能な開発目標」の進展は、ジェンダー平等と女性・女児のエンパワメントなくしては不可能であると認識している。
CSW60で合意された結論では、17の「持続可能な開発目標」(SDGs)と169のターゲットのすべてを、政府のあらゆる政策と事業を通じてジェンダー視点を統合することを通じて履行するための包括的なアプローチを推奨した。ジェンダーを基盤にしたあらゆる形態の差別の廃絶は、効果的な法・政策と、依然として差別を認容している法律の廃止にかかっている。暫定的な特別措置が、女性・女児が人権侵害に対する正義を獲得するために必要とされるかもしれない。
SDGs第5目標の5つのターゲットは次のようなものである。

5.1 あらゆる場所におけるすべての女性および女児に対するあらゆる形態の差別を撤廃する。
5.2 人身売買や性的、その他の種類の搾取など、すべての女性および女児に対する、公共・私的空間におけるあらゆる形態の暴力を排除する。
5.3 未成年者の結婚、早期結婚、強制結婚および女性器切除など、あらゆる有害な慣行を撤廃する。
5.4 公共のサービス、インフラおよび社会保障政策の提供、ならびに各国の状況に応じた世帯・家族内における責任分担を通じて、無報酬の育児・介護や家事労働を認識・評価する。
5.5 政治、経済、公共分野でのあらゆるレベルの意思決定において、完全かつ効果的な女性の参画および平等なリーダーシップの機会を確保する。
5.6 国際人口開発会議(ICPD)の行動計画および北京行動綱領、ならびにこれらの検証会議の成果文書に従い、性と生殖に関する健康および権利への普遍的アクセスを確保する。
5.a 女性に対し、経済的資源に対する同等の権利、ならびに各国法に従い、オーナーシップおよび土地その他の財産、金融サービス、相続財産、天然資源に対するアクセスを与えるための改革に着手する。
5.b 女性の能力強化促進のため、ICTをはじめとする実現技術の活用を強化する。
5.c ジェンダー平等の促進、ならびにすべての女性および女子のあらゆるレベルでの能力強化のための適正な政策および拘束力のある法規を導入・強化する。
「女性の地位委員会」は、ジェンダー平等とすべての女性・女児のエンパワメントを達成するための資源の格差を縮小する投資の大幅な拡大を支持した。政府開発援助(ODA)の充足から、ジェンダー平等向けの公的資金を奪う違法な資金の流れと闘うことまで、国内・国際の両レベルですべての資金源から資金が調達されてこなければならない、と同委員会は決議した。
人道的危機やその他の緊急事態は女性・女児に対してより大きな悪影響を及ぼしているが、「女性の地位委員会」は、危機への対応と危機からの復興のすべての側面において、リーダーシップと意思決定の点で女性をエンパワーすることが絶対的に必要だと強調した。イスタンブールで開かれる「世界人道サミット」(5月23・24両日)を前にして、同委員会は、人道的危機において女性・女児のニーズを優先することと、すべての緊急事態において女性の権利を擁護することを強調した。あらゆる人道的危機への対応は、性的暴力、ジェンダーを基盤とした暴力に対処する措置を伴っていなくてはならない。
国連の潘基文事務総長は、「世界人道サミット」への報告書『人道理念は一つ、責任の共有を』の発表に寄せた2月9日の挨拶の中で、「女性・女児をエンパワーすると同時に保護しなくてはなりません……長期にわたる危機に見舞われた地域における教育もまた、優先されなくてはなりません。危機の状況にあるからといって、また、資金が足りないからといって、児童や青少年が教育を否定されることがあってはなりません。」と語った。

「女性の地位委員会」の委員は、政府から民間企業、その他の機関を含め、また、持続可能な開発のあらゆる領域を横断して、公的・私的領域のすべての意思決定のレベルにおいて女性が平等に参加してリーダーシップを果たすようにしなくてはならない、という点で一致している。さまざまな状況によって、暫定的な特別措置の確立、具体的指標の設定と達成、女性参加への障壁の除去といったことがここには含まれるであろう。
「UNウィメン」のプムズィレ・ムランボ‐ヌクカ事務局長は、この合意と、2015年9月に採択された「2030アジェンダ」を現実のものにしようという国連加盟国の公約を歓迎し、「国々は、ジェンダー不平等問題の解決に2030年という期限を設けました。今こそ動き出すべき時です。これらの合意された結論によって、ジェンダーに敏感な「2030アジェンダ」の履行が固められ、その開始を促すことになります。それによって『誰も置き去りにしない』方針実現の可能性が非常に高まりました。」と語った。
「女性の地位委員会」に全世界から史上最多の80人以上の閣僚が参加したことをもってしても、世界的に運動が活発化していることは明白だ、とUNウィメンは報道発表で述べている。非政府組織についても、540団体以上から4100人が参加し、委員会の年次会合としては最多となった。

女性団体や地域を基盤とする組織、フェミニスト集団、人権擁護団体、女児・青年組織など、市民社会が「2030アジェンダ」形成に大きく寄与したことを受け、同委員会は、ジェンダーに敏感な政策の履行において市民社会と関与し協力していくことを歓迎した。また、変化の主体として、女性・女児に対するあらゆる形態の暴力や差別を廃絶する同盟者として、男性・男児が十分に関与していくことを強調した。
「2030アジェンダ」を通じてジェンダー平等と女性のエンパワメントに向けた系統的前進を導くために、同委員会は、各国ごとの統計処理能力や体系的なデザイン、すなわち、性別・年齢・収入ごとに集計された、良質で信頼性があり、タイムリーなデータを収集・共有することの重要性を強調した。また、加盟国は、女性の平等とエンパワメントを図るうえで、女性・女児のための各国ごとのメカニズムの役割を下支えしていくことにも合意した。
UNウィメンは、ジェンダー平等と女性のエンパワメントに奉仕する国連機関である。女性・女児の権利擁護の世界的機関として、世界全体で女性のニーズを充足しその地位向上と前進を加速するために設立された。(原文へ)
翻訳=IPS Japan
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エクアドルの世界市民:原則と実態のギャップ
【キトIDN=ネルシー・リザラーゾ】
普遍的市民権或いは世界市民権とは、「人道行動事典」によると、世界のあらゆる場所で、誰もが、権利を持った主体とみなされる原則、カテゴリー、あるいは条件である。
これは、少なくとも国際的な領域においては、確立され、受け入れられた概念であり、人権の普遍性と直接に結びついている。普遍的市民権の概念は、根本的に、人権というものは、ある個人がどの国家出身であるかに関わりがなく、どこにいても守られ、尊重されなくてはならないことを意味する。
2008年に国民の多数の支持を得て承認されたエクアドル憲法は、同国の国際関係の基本指針の一つとして、普遍的市民権を次のような形で定めている。
「憲法は、普遍的市民権の原則、世界の全ての住民の自由な移動を支持する。また、国家間の、とりわけ『北』と『南』との間の不平等な関係を転換する要素としての異邦人あるいは外国人の地位を漸進的に廃絶することを支持する。」
エクアドルは、この原則を憲法に持ち込んだことで、人間の自由な移動と国境の廃絶を求める、世界の旗振り役となった。別の言葉で言えば、エクアドルは、移民の地位を理由に誰も不法滞在者とはみなされてないことを理解する、移民をめぐる政治と立法に全く新しい焦点を当てた先駆的な存在となった。これは間違いなく、国民と外国人との間の差別を行く行くは廃絶しうる完全に統合的な視点であった。

人権擁護団体からの広範な支持がある一方で、国内保守層による直接的な批判や、外国人排斥と人種差別に駆られた一部市民による反対の声が上がっていたが、ラファエル・コレア大統領は、エクアドルに来訪するすべての外国人に対する観光ビザを廃止し、90日間の滞在を可能とする決定を公にした。
しかしそれから1年も経たずして、「市民革命」政府(コレア大統領が自らの政権を指して使っている用語)は、この措置を再検討し、まずは中国籍の来訪者に対して、さらに数カ月後には、バングラデシュやアフガニスタン、ナイジェリアなどの国から入国する来訪者に対して観光ビザを再導入した。この時点で「市民革命」政府は、観光ビザ廃止により、自国がブラジルや米国へ向かう旅客の単なる通過点になっているという現実と、国境開放措置が南米全体を「不安定化」させ地域の緊張を高めることになったことを理解したのである。
その後2年の間に、エクアドルは、キューバやハイチから流入する人口が急増する事態に直面した。しかし「普遍的市民権」の原則にはその裏付けとなる適用可能な法律を欠いていたため、内務大臣と警察当局が既存の移民関連法に基づく権限を行使する形で介入することになった。
実際、2010年にエクアドル政府は、「非正規な滞在状況にある」と見なされた外国籍の市民や警察の取り締まりによって身柄を拘束された人々を収監する不法滞在者収容所を設置した。この場所はかつてホテルであり、今も「カリオン・ホテル」として知られている。不法移民は、強制送還されるか、何らかのビザを取得して状況を打開できないかぎり、ここに収容され続けることになる。
人権団体や、移民・難民支援団体は、こうして非正規な滞在状態にある外国籍の市民が人権侵害に晒されているとしてエクアドル政府を非難している。これに対してエクアドル当局は、市民の安全を守るために移民を取り締まる必要があり、収容所では収容者の尊厳が守られるよう当初から必要な措置が取られている、と主張している。
こうして、自由に移動する権利に関連した先進的な原則としての「普遍的市民権」は、今日、国内および国際的な文脈において、数多くの障害に直面し続けている。

国内レベルで言えば、この原則に従って移民関連法が改正されていないために、「普遍的市民権」の意味に逆行するような形で警察当局や関連組織の運用の多くがなされていること。さらに、労働市場や安全面を憂慮する国内議論を背景に、他国からの移民の流入や移住に対して反発的な空気が生まれていること。
国際レベルで言えば、南米地域は統合が進んでいるにも関わらず、未だに様々な国の間で移住政策の調整がなされておらず、ましてや「普遍的市民権」への関連付けなどはなされていない地域であること。また今日の世界では、様々な動機を背景により良い生活を求めて他の地域に移動しようとする人々のニーズが、ビジネスの対象になり、人権が侵害されやすくなっていること。
にも関わらず、エクアドル憲法において「普遍的市民権」原則に期待することは、移動の自由を一つの権利であり、人間の自由の行使であると見なす人々の観点からすれば、大きな前進である。それは、長く困難ではあるが、決して不可能ではない道を指し示す模範的な決定なのである。(原文へ)
翻訳=INPS Japan
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女性国連事務総長求めるキャンペーンが加速
【ニューヨークIDN=J・ナストラニス】
潘基文国連事務総長の後継者選びプロセスが4月12・14両日に始まり、国連加盟国と部分的には一般市民も参加する。こうした中、もし女性が今年、事務総長に選ばれなければ、次の機会は2026年まで訪れないかもしれない、と新たなイニシアチブが警告している。なぜなら国連事務総長は任期5年で、2期連続で執務することが可能だからだ。
1946年以来、国連事務総長は8人いるが、すべて男性である。トリグブ・リー(ノルウェー)、ダグ・ハマーショルド(スウェーデン)、ウ・タント(ビルマ)、クルト・ヴァルトハイム(オーストリア)、ハビエル・ペレス・デクレヤル(ペルー)、ブトロス・ブトロス=ガリ(エジプト)、コフィ・アナン(ガーナ)、そして現職の潘基文(韓国)と8人男性が続いた後、運を天に任せるのではなく、女性をトップに就けて、この世界的機関の70年の歴史の分水嶺とすべきだと訴えているのは、「私のような国連事務総長」(UNSG LIKE ME)キャンペーンである。
活動家らは、女性は戦争の悪影響をより受けているにもかかわらず、依然として和平協議や国際外交の場に女性の姿が少ないと論じている。国連安保理は15年前、紛争解決と和平プロセスに関する全ての意思決定レベルにおいて、女性の参加を促進するよう、加盟国と国連自身に求める決議を全会一致で採択した。しかし、1992年から2011年の間で、和平協議の参加者のうち女性はわずか9%であった。
国連は、紛争の予防と平和構築において女性の参加は欠かせないと認識している。近年における様々な和平協議を分析したある研究によれば、「女性が証言者や署名者、調停人、交渉人として参加した和平協議は、(そうでない和平協議と比べて)和平協定が少なくとも2年は続く蓋然性が20%アップすることが判明している。
同キャンペーンは、国連は自らの活動においてジェンダー平等を促進する責任があると強調している。「国連事務総長職を担えると信頼できるような女性候補がもしいないとすれば、国連はいったい女性に対して実際どのような責任を果たしているのかという深刻な疑問を投げかけなければならなくなるだろう。」
アルゼンチンからウクライナ、バングラデシュからブルンジ、ペルーからポーランドに到るまで、あらゆる大陸で、女性が大統領や首相に選出されてきた。国連はこうした民主的な世界に追い付き、初の女性トップを選出すべき時に来ている。
「私のような国連事務総長」キャンペーンは、国連総会の72人の歴代議長のうち、女性は僅か3人で、全体に占める女性の比率が4%であったことを明らかにしている。現在の国連安保理を構成する15人の大使のうち、女性は、米国のサマンサ・パワー氏ただ1人だけである。
外交協議の場において女性の不在が顕著なのは、「南」の国々(=途上国)だけの問題ではない。欧州諸国間の協議の場においても、多くの場合、女性の参加者は少ないのが現実だ。女性署名者のいない和平協議には例えば、ボスニア・ヘルツェゴビナを巡って協議された1995年のデイトン合意、さらには、マケドニアを巡って協議された2001年のオフリド合意がある。
7人の候補者
国連総会のモーエンス・リュッケトフト議長と、国連安保理のサマンサ・パワー議長に各々の加盟国が申請した7人の立候補者のうち、男性は4人、女性は3人である。潘基文氏の後継者は、2017年1月1日付けで就任することになる。
男性候補者は、マケドニア共和国(旧ユーゴ)のスルジャン・ケリム氏、モンテネグロのイゴール・ルクジッチ氏、スロベニアのダニロ・トゥルク氏、そして、元国連難民高等弁務官で、ポルトガルの元首相アントニオ・グテーレス氏である。
公的に確認されている女性候補者は、ユネスコのイリナ・ボコヴァ事務局長(ブルガリア)、クロアチアのヴェスナ・ピュジッチ元外相、モルドバ共和国のナタリア・ゲルマン元外相である。
「その他に国連ではヘレン・クラーク(元ニュージーランド首相、国連開発計画事務局長)、ミシェル・バチェレ(チリ大統領)、スザーナ・マルコッラ(アルゼンチン外相)女性候補者の名前も挙がってはいるが、この中で政府から指名を受けた候補はいない。」とCBSニュースは報じている。
潘氏の前任者コフィ・アナン氏が主宰している「エルダーズ」[Elders、年配者たちの意]の副議長を務め、かつてノルウェー首相も務めたグロ・ハーレム・ブルントラント氏も、女性の国連事務総長誕生を熱心に訴えている人物である。
ブルントラント氏は、「アカウンタビリティ、一貫性、透明性」(ACT)グループが昨年9月26日にニューヨークの国連本部で開催した討論会において、「国連事務総長には8人続けて男性が就任しましたが、今こそ女性が選ばれるときです。従って各加盟国は、女性候補者を出すべきです。ただし、こうした重要な決定がなされる場合は、特定の候補者をあらかじめ排除することは許されません。また、各候補者の資質こそが第一の検討要素とされるべきです。」と語った。
ブルントラント氏は、政府の側からは、「国連事務総長に女性を求める新たな友人グループ」と呼ばれるグループによって支持されている。グループの創始者であるコロンビアのマリア・エマ・メヒア国連大使は、53カ国がこれに署名したと述べている。
CBSニュースのパメラ・フォーク氏によると、国連分担金の二大拠出国である日本とドイツは、女性事務総長を求めるイニシアチブに加わっているとのことだ。日独両国は、インド・ブラジルとともに、安保理の5常任理事国の拡大を含めた国連改革を主張している。
他方、英国は、「安保理5常任理事国のうち、潘氏の後継に女性を就けることに関心を示している唯一の国」であると報じられている。
潘事務総長は3月8日の国際女性デーに寄せて声明を発表したが、その内容から事務総長職に女性を就けることに熱心であるように見受けられた。
潘事務総長は同声明の中で、「私たちがこうした問題に取り組める方法は、変化をもたらす主体としての女性のエンパワーメントを置いて他にありません。私はこれまで9年以上にわたり、国連でこの理念を実践してきました。私たちが多くのガラスの天井を突き破った結果、一面にその破片が広がりました。そして今、私たちは女性が新たなフロンティアを越えられるよう、過去の仮定や偏見を一掃しようとしています。」
潘氏は、国連部隊で初の女性司令官を任命するとともに、「国連上層部に女性職員が占める割合を歴史的な水準にまで高めた。」と指摘した。女性は現在、かつて男性の独壇場であった平和と安全という領域で、中心的なリーダーの地位を占めている。「私が国連事務総長に就任した時、フィールドで平和ミッションを率いる女性はいませんでした。今では、国連ミッション全体のほぼ4分の1は女性を最高責任者としています。これでもまったく不十分であるとはいえ、大きな改善が見られたことは確かです。」
潘氏は、「事務次長補または事務次長のポストに女性を起用する任命状に150回近く署名しました。」と指摘したうえで、そうした女性の中には、「国際的に著名なトップレベルの政府高官もいれば、母国に戻ってリーダーの地位に上り詰めた女性もいます。私は彼女たちのおかげで、女性が適任である仕事がいかに多いかを証明することができました。」と語った。
潘氏はさらに、「この実質的な前進の継続を確保するため、私たちは、国連システム全体に責任を問う新たな枠組みを構築しました。かつてはジェンダーの平等が賞賛に値するアイデアだと思われていた職場で、それは確固たる方針へと進化しています。かつては選択項目だったジェンダーへの配慮に関する研修が、今ではますます多くの国連職員にとって必修項目となっています。以前の国連予算のうち、ジェンダーの平等と女性のエンパワーメントに割り当てられる資金を追跡していた項目は一握りにすぎませんでしたが、現在ではこれがほぼ3項目に1項目の割合に達し、しかも増大を続けています。」と語った。(原文へ)
翻訳=IPS Japan
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Obama Joins Japan and Kazakhstan to Campaign for CTBT
Analysis by Catherine Baumann
BERLIN | VIENNA (IDN) – “The security of the world demands that nations — including the United States – ratify the Comprehensive Test Ban Treaty and conclude a new treaty to end the production of fissile material for nuclear weapons once and for all,” wrote U.S. President Barack Obama in his opinion article for the Washington Post on March 30 on the eve of the fourth Nuclear Security Summit in Washington.
Responding to Obama’s call, Lassina Zerbo, Executive Secretary of the Comprehensive Nuclear-Test-Ban Treaty Organization (CTBTO), tweeted: “(We) need a #CTBT summit to cast test-ban into law & stop countries like #DPRK developing #nuclear weapons.”
Obama’s clarion call for ratification of the CTBT, banning all nuclear tests everywhere and anywhere – in run-up to the end of his presidency nine months from now – is of crucial importance.
Twenty years after the treaty opened for signature, 44 specific nuclear technology holder countries must sign and ratify before the CTBT can enter into force. Of these, eight are still missing: China, Egypt, India, Iran, Israel, North Korea, Pakistan and the USA. India, North Korea and Pakistan have yet to sign the CTBT.
In an address the Vienna Center for Disarmament and Non-Proliferation (VCDNP) at the Permanent Mission of Japan, on March 24, Zerbo, challenged the 44 (Annex 2) States to identify “what needs to be done” to proceed towards ratification. The event was being held in conjunction with the VCDNP’s short intensive course on non-proliferation and disarmament for young diplomats.
The Annex 2 states are those that participated in the negotiation of the CTBT from 1994-1996 and that possessed nuclear power or research reactors at the time.
“The CTBTO has provided the technical tools to enforce the Treaty – come tell us the issues,” implored Zerbo, before appealing to young people to find alternative solutions to the problems raised.
“I feel energised when I speak to young diplomats and students – young people are injecting new life into the quest for the entry into force of the Treaty,” said Zerbo. “Young diplomats and students have great ideas on how the Treaty can move forward. I hope that in the future the next leader of the CTBTO will come from this group.”
Zerbo was joined by an esteemed panel including the co-chairs of the 2015 Article XIV Conference Mitsuro Kitano, Permanent Representative of Japan to the CTBTO, and Kairat Sarybay, Permanent Representative of Kazakhstan to the CTBTO. Kitano and Sarybay both provided their insights into how the Article XIV Conference, designed to promote the entry into force of the Treaty, contributed to galvanising support for the CTBT.
They were also joined by Merav Zafary-Odiz, Permanent Representative of Israel to the CTBTO; Mohamed Hussein H. Zaroug, Permanent Representative of Sudan to the CTBTO; Andrew Schofer, Chargé d’Affaires, United States Mission to the International Organizations in Vienna; Mohammad Omari, Scientific Counsellor, Permanent Mission of Jordan; Angela Kane, Senior Fellow at VCDNP and CTBTO Group of Eminent Persons (GEM) member; and Laura Rockwood, Executive Director of VCDNP, who moderated the discussion.
The panel suggested confidence building measures to overcome existing hurdles to facilitate progress toward the entry into force of the Treaty. In addition, the representatives of Annex 2 States on the panel, Israel and the United States, shared their views on why their respective states had not yet ratified the Treaty.
The event was joined by William Potter, Founding Director of the Center for Nonproliferation Studies (CNS) and Sam Nunn and Richard Lugar Professor of Nonproliferation Studies at the Middlebury Institute of International Studies at Monterey, who also expressed his belief in the benefits of fostering young talent to promote non-proliferation aims.
“CNS and the VCDNP share the mission of “training the next generation” of non-proliferation and disarmament specialists” commented Potter. “In this regard, there is a close correspondence between our work and the efforts of the CTBTO to engage young people around the world on issues of disarmament and non-proliferation.”
“What is particularly rewarding about working with young people is that they are idealistic, full of energy, and believe that anything and everything is possible; traits that all too often are missing among more experienced diplomats and government officials,” said Potter.
The CTBTO works with civil society and educational institutions to engage and inform the decision makers of tomorrow. In January 2016, during the Symposium on Science and Diplomacy for Peace and Security: the CTBT@20, the CTBTO Youth Group was launched.
According to the CTBTO, the group is open to all students and young graduates who are directing their careers to contribute to global peace and security, and who wish to actively engage in promoting the CTBT and its verification regime.
Zerbo also mobilised support for reenergising the CTBTO @ 20 during his visit to Morocco on March 21 where he met with government officials and spoke with young diplomats at the Moroccan Academy of Diplomatic Studies.
Talking to 35 young diplomats, Zerbo urged them “to look for opportunities that the political process may accord in order to achieve a safer world”. He noted that he regarded the work of the CTBTO as unparalleled in its employment of science in the service of diplomacy.
“By pushing the frontiers of science and technology, I personally, as a scientist, can appreciate the contribution of the CTBTO’s International Monitoring System in making the world a safer place for future generations”, Zerbo added.
The CTBTO Executive Secretary also expressed his belief that the Middle East could find new pathways for renewed dialogue and confidence building through the creation of a nuclear-test free zone based on the ratification by Egypt, Iran, and Israel of the Comprehensive Nuclear-Test-Ban Treaty.
Ending nuclear testing is the key to stopping countries from developing nuclear weapons for the first time, and to stopping nuclear weapon possessors from developing more powerful ones. The 1996 Comprehensive Nuclear-Test-Ban Treaty bans all nuclear tests.
As part of the CTBTO verification regime, Morocco hosts a CTBTO International Monitoring System (IMS) seismic monitoring station located at Midelt. In addition to aiding international peace and security, the civilian and scientific benefits of the IMS are being realised around the world; African scientists are using CTBTO data for studying seismic or volcanic hazards, and even to detect illegal dynamite fishing.
Zerbo met with Nasser Bourita, Moroccan Deputy Minister for Foreign Affairs and Cooperation to discuss the CTBT, non-proliferation, and events scheduled for the CTBT’s 20th anniversary. Furthermore, meetings with Lahcen Doudi, Minister of Higher Education, Scientific Research, and Executive Training, and Driss Aboutajdine, Director of the National Center for Scientific and Technical Research, covered cooperation, capacity building, science, and education.
IMS data can be used to analyse climate change and better predict storms. Closer cooperation between the CTBTO and Morocco can build capacity to aid Moroccan scientists in making better use of IMS data. [IDN-InDepthNews – 31 March 2016]
Photo: Lassina Zerbo (centre), Executive Secretary of the CTBTO, with Angela Kane on his right, addresses an event in Vienna. | Credit: CTBTO
核兵器を巡る現状に判断を迫られる国際司法裁判所
【ベルリン/ハーグIDN=ラメシュ・ジャウラ】
「核兵器ゼロ」の実現を唱道する側と「核抑止」論に固執する側双方の支持を背景にした国際的に著名な法律専門家チームが参加した10日間にわたる公聴会を終え、国際司法裁判所(ICJ)は、将来にわたって大きな影響を及ぼすことになる重大な判断を迫られている。
とりわけ今年は、核兵器の威嚇と使用に関する違法性が問われ、核不拡散条約(NPT)第6条の規定を踏まえ、「全ての側面での核軍縮に導く交渉を誠実に行い、かつ完結させる義務が存在する」との「勧告的意見」がICJより提供され、核拡散の核心部分である核実験をあらゆる場所で禁止することを規定した包括的核実験禁止条約(CTBT)が署名開放されてから、20年の節目にあたる。

原告であるマーシャル諸島共和国の共同代理人として出廷したオランダの著名な法律家ファンデンビーゼン氏は、今回の訴訟のテーマについて、「法律的な見地から言えば、(マーシャル諸島共和国が、核兵器国が軍縮義務を怠っているとして提訴した)3件の訴訟内容は一般的なものですが、前向きな結果が出れば、世界を大きく変えることになります。」と語った。
なぜなら今日世界には、15000発を超える核兵器が存在しているからである。「核兵器が使用されれば、山積する地球的な課題に対し、人類がどれだけ努力を尽くしていったとしても、すべて一瞬にして無に帰してしまいかねない。」と、仏教哲学者、教育者、作家で反核運動家の池田大作氏は警告している。池田氏は東京に本部を置く仏教組織・創価学会インタナショナル(SGI)の会長である。
池田会長は今年の平和提言「万人の尊厳 平和の大道」のなかで、「どの地域であれ、ひとたび核兵器が使用され、核攻撃の応酬が始まるような事態が起これば、どれほど多くの人々が命を奪われ、後遺症に苦しむことになるのか計り知れません。」と明言している。
事実、最近の研究によれば、核攻撃の報酬が局地的に行われただけでも、深刻な気候変動が生じることが予測されており、「核の飢饉」と呼ばれる食糧危機が起こるとともに、人間の生存基盤である生態系に甚大な影響が及ぶことへの警鐘が鳴らされている。
マーシャル諸島共和国のトニー・デブルム元外相は、同国政府がICJへの提訴に踏み切った動機について、「私はこの目で核兵器がもたらす惨状を目撃し、核兵器が人類に対して再び使われることがあってはならないと確信しています。核兵器は人類の生存を無差別に脅かす存在であり、核保有国には核軍縮を追求し最終的には廃絶するよう義務づける基本的な規範が存在します。」と語った。

マーシャル諸島共和国のビキニ環礁には、かつて核実験場があった。1945年に核攻撃の惨禍を被った日本の広島と長崎と並んで、マーシャル諸島共和国は、核兵器が引き起こす惨状を身近で目の当たりにした数少ない非核兵器国である。
米国は1946年から1958年の間に、史上最大規模の大気圏内核実験(15メガトン級)となったブラボー実験を含む、67回におよぶ核実験を実施した。
報告書によると、1954年3月1日に実施されたブラボー実験では、米国が核出力の見積もりを誤り、予想をはるかに超えた大気圏爆発により、広範囲にわたって放射能汚染を引き起こした。放射性物質を含んだ降下物は、オーストラリアやインド、日本、果ては米国や欧州の一部にまで到達した。ブラボー実験は秘密裡に実施されたが、被害の規模から瞬く間に国際事件として世界の注目を浴びることとなり、水爆装置の大気圏内実験禁止の声が高まることになった。
マーシャル諸島共和国は、核兵器保有国は、NPTと国際慣習法の下で、核軍縮義務に違反していると主張している。ここで言及されている核保有国とは、NPT加盟国である国連安保理常任理事国(米国、ロシア、英国、フランス、中国)5カ国と、NPT非加盟国(イスラエル、インド、パキスタン、北朝鮮)の4カ国の計9カ国である。
マーシャル諸島共和国は、これら核兵器を保有している9カ国をそれぞれ相手取ってICJに訴訟を起こした。ところが米国、ロシア、中国、フランス、イスラエル、北朝鮮は、ICJに提訴された場合の裁判受け入れを義務付ける「強制管轄権」を受諾しておらず、マーシャル諸島共和国の訴えを無視した。その結果、「強制管轄権」を受諾していたインド、パキスタン、英国のみが提訴を受け入れることとなった。
3月8日の口頭弁論開始を前に、それまで書面手続きに参加していたパキスタン政府は、ICJに対して口頭弁論には参加しない旨を伝えてきた。パキスタン政府はその理由として、「たとえ口頭弁論に参加しても、既にICJに対して提出済の、マーシャル諸島共和国の訴状に対する反論を記した申述書(カウンターメモリアル)内容に新たに加える内容はないと思われる。」と説明している。
その結果、口頭弁論に参加したのはインドと英国のみとなったが、(パキスタンを含む)3カ国はいずれも、マーシャル諸島共和国による自国に向けられた提訴内容は、ICJの「轄権権や受理可能性(本案審議に進む可能性)」が認められるものではないと強く主張した。

英国は、他のNPT締結国と同様に、第6条が規定する(軍縮)義務を認識しており、軍縮に向けた取り組みを行っていると主張した。一方、インドは、NPTは差別的な取り決めであり、事実上国連安保理常任理事国である核保有5大国による核兵器を近代化する措置を許容している、と主張した。
マーシャル諸島共和国の共同代理人で同国の国際弁護団を率いてきたアムステルダムの弁護士であるファンデンビーゼン氏は、「私たちは基本的にICJに対して、被告の国々(インド、パキスタン、英国)に国際法の下での義務を果たし、あらゆる側面での核軍縮という、必要とされる結果を導くような交渉を行うよう求めているのです。」と語った。
とりわけ、マーシャル諸島共和国はICJに対して、核兵器による威嚇や使用の違法性を認めた1996年の勧告的意見で表明された知見をフォローアップするよう求めている。1996年当時、ICJは、核兵器の合法性を巡る国際的な論争について、国際秩序の安定を脅かしているとの判断を示し、「長らく約束されてきた完全核軍縮こそが、もっとも適切な手段であるかに見える」と述べて(第98段落)、批判に耐えられない(核兵器を巡る)当時の状況に終止符を打とうとした。
マーシャル諸島共和国を支持する国際弁護団は、ICJに対して、少なくとも「厳格かつ実効的な国際管理のもとで、全面的な核軍縮に向けた交渉を誠実に行い、その交渉を完結させる義務がある」とした1996年の勧告的意見を再び表明することを期待している。
国連の潘基文事務総長は、2009年に発表した核軍縮に関する核軍縮に関する5項目提案のなかで、「すべてのNPT締約国、とりわけ核兵器国は、核軍縮につながる効果的な措置に関する交渉を行う条約上の義務を果たすべき」だと訴えている。

ICJの公聴会に先んじて、(核兵器禁止に向けた具体的な法的措置の問題を話し合うべく国連総会が設置した)公開作業部会(OEWG)がジュネーブにおいて2月22~26日の日程で開催されたが、核兵器の軍縮に関する停滞を打破するには至らなかった。次のOEWGは5月と8月に開催予定である。
ICJの15名の裁判官及びムハンマド・ベジャウィ特別選任裁判官が、次回OEWGの開催までに、申述書及び口頭弁論で提起された問題について、ICJの管轄権と請求の受理可能性について判断を下しているかどうかは定かではない。
国連の主要司法機関であるICJは、3月16日に、法律面で一筋縄でいかない上に重大な政治的影響が予想される一連の口頭弁論を終えるにあたり、「管轄権の問題に関する裁判所の判断は、いずれ発表する開廷日に言い渡す。」方針を示した。
ICJにおける一連の口頭弁論を注意深く見守ってきた創価学会インタナショナル(SGI)の石渡一夫平和運動局次長は、「核兵器とその使用が招く結果について世論を喚起しなくてはなりません……。知識を得ることで、人々は、核兵器なき世界に向かってより効果的に動くことができるようになります。究極的には、民衆の犠牲の上にしか成り立たない安全保障をとるか、或いは、人間の安全保障を最優先した思考や行動をとるか、私たちの目前には2つの選択肢があることを理解する必要があります。」と語った。(原文へ)
翻訳=INPS Japan
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