This article was produced as a part of the joint media project between The Non-profit International Press Syndicate Group and Soka Gakkai International in Consultative Status with ECOSOC.
中国と米国、EU、他の民主主義国との経済的関係は、冷戦時代の東西関係とは大きく異なる。中国は、全世界に君臨する経済大国になる道を突き進んでいる。ソ連は、決してそうではなかった。中国と他の国々との貿易関係は、今日きわめて緊密である。ソ連は、重要ではあるものの、常にエネルギー供給国でしかなかった。新たな冷戦の可能性という問題にとっては、これは良い材料でもあり、悪い材料でもある。1977年という早い段階から、米国の政治学者ロバート・O・コヘインとジョセフ・S・ナイは、共著『パワーと相互依存』(Power and Interdependence)の中で大国の力関係における相互依存性の重要性を強調していた。彼らの主張は、簡単に言えば、経済的に密接な関係がある国は紛争を軍事的に解決するより協力し合う傾向があるということである。しかし、中国との密接な経済的結びつきは、両刃の剣である。相互依存性はせいぜい軍事的冒険を回避する保険になる程度であり、なぜなら双方がダメージを負う可能性が高いからである。しかし、緊密な経済的相互依存は、依存性と脆弱性をも意味する。パンデミックにより、われわれはそれを嫌というほど体験したばかりである。
ハルバート・ウルフは、国際関係学教授でボン国際軍民転換センター(BICC)元所長。現在は、BICCのシニアフェロー、ドイツのデュースブルグ・エッセン大学の開発平和研究所(INEF:Institut für Entwicklung und Frieden)非常勤上級研究員、ニュージーランドのオタゴ大学・国立平和紛争研究所(NCPACS)研究員を兼務している。SIPRIの科学評議会およびドイツ・マールブルク大学の紛争研究センターでも勤務している。
英国の権威ある文学賞「ブッカ―賞」に『運のよい人たち (The Fortune Men)』が初ノミネートされたソマリア出身の作家、ナディファ・モハメド氏に焦点を当てた記事。幼少期に英国に移住した経験を持つモハメド氏は、17年前に偶然記事で目にしたマフムード・フセイン・マタンの冤罪事件(彼女と同じソマリア出身の水夫が、1952年にウェールズの首都カーディフで発生した商店主殺害事件に関連して、警察の杜撰な捜査と人種差別に満ちた法廷審理により絞首刑に処せられた事件。英国司法当局は1998年にこの事件が冤罪であったことを認めた)に関心を持ち、関連文献の調査や関係者への聞き込みに基づいて、冤罪の犠牲となったマタンの人生と彼をとりまく当時の英国社会の矛盾を等身大に描写している。(原文へ)FBポスト
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